早嶋です。
近年、駅のホームやデパート、スポーツ施設など、人が多く集まるところに、「AED」と書かれた装置を良く目にするようになりました。皆さんお気づきですか?
AEDは、Automated External Defibrillator(自動体外式除細動器)の頭文字を並べたもので、心けいれんの応急処置に使われる電気ショック装置です。
この装置が普及している背景には、心臓突然死の増加があります。心臓突然死はいつでも誰にも起こる可能があるそうで、国内での心臓突然死は年間に約5万人もいるそうです。そして、その半数は健康な生活を送っていて心臓の異常何ぞ指摘されていないと言われます。
AEDは、心臓突然死から生命を守る唯一の方法である電気ショックを行う装置で、医学的なデータによれば、発作が起きてから1分経過するごとに10%ずつ助かるチャンスが失われるそうです。お気づきですね、だから人が多く集まる施設にAEDの設置が増えているのです。
日本では、AEDの使用は医師や救急救命士に限られていましたが、心臓突然死対策を進めてきた厚生労働省の働きかけによって、H16年より条件付で一般の人が使えるようになったのです。
公共施設が多く導入するのは納得できるでしょうが、民間の施設までなぜ?と思う方もいらっしゃると思いますが、訴訟リスクに対応した設置だと考えると納得できるでしょう。欧米では消火器と同様に設置義務がありますので、今後、日本でもそのような規制がかかるのも読めますよね。
そうなると、人が集まる施設、病院や救急車はもちろん、パトカー、航空機、空港、スポーツ施設、カジノ、ゴルフ場、パチンコ店、フェリー等での導入がますます進む事でしょう。
因みに、国内のAEDのメーカーは、日本メドトロニクス、フィリップス、日本光電の3社です。この分野において、間違いなく成長株でしょうね。
2008年4月 のアーカイブ
AED
BIA
早嶋です。
宣伝です。
ビジネスインテリジェンス(BI:Business Intelligence)というキーワードがIT業界でささやかれています。BIは、企業内の膨大な情報の中から必要な情報を発掘し、それを真の企業価値にまで高めるための実践的アプローチをさします。最近は大企業のみならず、中堅・中小企業でもBI導入への関心が高まっています。
企業の基幹データベースシステムから該当データを抽出し、視覚的にもわかりやすい形に加工して意思決定者にレポート化・提供するという役割を担う人材をBIA(BIアドミニストレーター)と称し、こちらの存在も注目されています。
そして、BIAを目指す方に対して、ビジネス統計学の講座を開始します。題して「やみつき統計学」
(※動画でその内容の一部が紹介されています。)
詳しくは、こちらまで。
2:8の法則
早嶋です。
大量のデータを分析して解釈する場合に有効なツールがあります。誰もが知っている2:8の法則、またはパレートの法則です。
この起源はイタリアの経済学者のビルフレート・パレート(Vilfredo Federico Damaso Pareto)までさかのぼります。パレートは、母国イタリアで経済状況を調査していたとき、人口の2割が土地の8割を所有していることに気付きました。また、家庭菜園で作業をしているとき、エンドウマメの8割が、2割の枝から収穫されることを発見しました。パレートは、このような観察事項から研究対象となる一連の要素のうち、ほんの一握りの要素が大部分に影響を与える源泉であることが一般的だという結論をまとめました(1896年にローザンヌ大学の論文集に成果を発表)。
これが世に言うパレートの法則です。本当かな?と思ったら、皆さんの周りで仮説を立てて見て下さい。例えば売上。売上の8割がおよそ2割の顧客郡で満たされていることでしょう。例えば、営業パーソン。営業パーソンの2割で全体の売上の8割を稼ぎ出しているかもしれません。
もしこのような仮説が立てられたら?そうです、2割の人々や要因に注目しますよね。上記の例では、2割の顧客郡はどのような属性や特色があるのか調べます。そして、その特色から他に可能性がある顧客郡のあたりをつけることによって、更に売上を拡大する方策が見つかるかも知れません。また、2割の営業パーソンが8割の売上を稼ぎ出しているのであれば、2割の営業パーソンの行動に注目することでしょう。何が要因でそのような売上を上げているのか?また、他の8割の営業パーソンは、そもそも必要なのか?と言った感じです。
この法則を品質管理に適用したのが米国の経営コンサルタント、ジョセフ・M・ジュラン(Dr. Joseph Moses Juran )博士です。ABC分析と聞けばお分かりだと思います。
いかがですか?2:8の法則。一国の経済、企業の売り上げ、不良品の発生など、分布、発生原因などを考える際、大勢の要素が少数の要因によって決定されるのでは?と仮説を立ててデータを見ると、案外、明快な仮説を立てることが出来るかもしれません。そして、その仮説検証もすんなりいくことでしょう。
しまじろう
早嶋です。
「しまじろうはまだ?」知人の3歳になる娘さんは、しまじろうに夢中です。ご存知、しまじろうは、ベネッセコーポレーションが行っている乳幼児向け通信教育講座「こどもちゃれんじ」に登場する主人公で、同時にアニメのキャラクターでもあります。
知人の娘さんも会員です。入会すると毎月こども用の冊子と2ヶ月おきにDVDと玩具が届くそうです。冊子やDVDの中ではしまじろうがトイレの仕方や歯の磨き方など、生活習慣を覚えていく話が続きます。
知人は、娘さんに対して、「しまじろうも上手に歯を磨いているから、がんばろうね!」と言いながらしまじろうの指人形を使って子供に歯磨きを教えていました。この指人形、入会したときに一緒に送られてきたそうです。にくい演出です。
しまじろう、子供にとって夢中の存在。しまじろうは、教材の世界から飛び出しても大人気です。デパートに行けば「しまタウン」があり、しまじろうのキャラクター遊園施設とともにグッツ販売が行われています。泣いる娘さんも「しまタウンに行くよ!」と聞けば、にっこりとか。
しまじろう、今度はお隣デビューです。ベネッセコーポレーションは中国で展開している幼児向け通信教育事業の拡大に向けて出版物の販売や宣伝を行う100%出資の現地法人を上海に設立し、今年の1月から営業を開始しています。
日本のマーケットは少子化、一方中国は就学前の児童数がざっくり1億人に上ります。更に、親の教育熱も高いことから有望市場と見て取組みを強化しているのです。
ペルソナとイメージング
早嶋です。
ブログ「ペルソナ」では、その有効性を紹介しました。例えば、ある商品のターゲットを想定する場合、ペルソナを活用することによって、より顧客志向に近いマーケティングが出き、さらにターゲット顧客のイメージ共有がより明確に行えます。
ペルソナは、上記以外にも、自社のイメージングを明確に行うためのツールとしても活用できます。例えば、ターゲット顧客にとって望ましい企業像をペルソナとして作成し企業は忠実にそれに従うのです。具体的な成功よりも先に、成功のイメージを創り出す発想です。
このペルソナ像を使ってイメージと実際を上手く融合している人物に、プリンセス・テンコー (PRINCESS TENKO)こと、引田天功がいます。米国のプロフィールでは「UFOに載って地球に降り立った」と紹介され、公式なプロフィールでも95年以降の全てのパーソナル・データを未公開にしています。
これは、95年11月より米国で放送されたアニメのキャラクター(引田天功)と実際の人物を融合すべく様々な規約を設けていることが理由だと思います。そして、その規約こそがイリュージョンと引田天功をイメージングするためのペルソナになっています。
例えば、引田天功がショウの最中に「スターファイヤー」と叫ぶのは、アニメの決め台詞だったり、年齢設定が24歳と言うことで老けてはいけなかったり・・・。実際にアニメの版権を持っている会社と引田天功との間には安全確保とアニメのイメージを守るため以下のような契約を2020年まで結んでいると言います(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照)。
●年齢設定 24歳
●太っても痩せてもいけない
●髪の毛の色は黒色で前髪の長さは規定の長さに従う
●話し声はミステリアスでなくてはならない
●化粧は指定された物を使用する
●電車に乗ってはいけない
●コンビニやスーパーへ行ってはいけない
●買い物は全て通信販売で買わなければいけない
●東西南北に一人ずつボディーガードをつけなければならない
●日本人と結婚してはならない(アニメの中でアメリカ人と恋に落ちる設定のため)
●他、全身100ヶ所の取り決めがあるとか・・・。
ここまで来るとやり過ぎ感がありますが、徹底している部分はイメージングのポイントだと思います。実際、デレッツ・L・アームストロング著書、Persona Principle(ペルソナの法則)では、イメージ・ファクターの6つの鍵キーのトップに「イメージが真実と固く結びついていること」をあげています。
IBMのダークスーツのように、多くの企業では確立されたイメージがあり、営業パーソンはその会社を代表しています。営業パーソンのイメージと会社のイメージが食い違ってはいけないのです。もし、超有名コンサル会社の営業パーソンであれば、絶対に会社の弱点をさらし出すような発言はしてはいけません。
設立して間もない会社であっても、高価な商品やサービスを提供しているとしたら?もし会社環境が魅力的でないと思えば、どのようなときでもクライアントをオフィスに通すべきではありません。スマートな車でなければ、少しはなれた駐車場に車を停めて絶対に見られてはなりません。高級腕時計をはめる余裕がなければ、統計をしないことをお勧めします。質の悪いスーツを着るのではなく、一着でも良いから上等のスーツを買って、度々クリーニングに出してでも、ベストな格好をするべきです。
ペルソナを使ったイメージング、自社やパーソナル・ブランディングに取り入れてみてはいかがですか?
脳のウォーミングアップ
早嶋です。
スポーツを行う前に柔軟体操や準備運動を行うように、仕事を行う前に脳を活性化する朝の過ごし方が大切。これは、「脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)」の要約です。
出社してからすぐ出力全快で仕事をするためのポイントは、やはり朝。ブログ「朝飯前」でもコメントしましたが、朝の過ごし方はやはり重要ですね。詳細は上記の著書を参照にしてもらって、ここではポイントを3つだけ記しました。
1)脳の活動を安定させるためには、生活のリズムを安定させる
2)そのために生活の原点を作る、毎朝一定の時間に起きる
3)脳のウォーミングアップを意識して、起きてから足・手・口を意識して動かす
毎朝が不規則であれば、毎回、時差ボケを繰り返しているような感じです。時差ボケすると、その日1日、ボーっとしますよね。原因は脳の機能が安定していないことにあるようです。そのためにも、毎朝同じ時間に起きて、脳の機能を安定させ、生活にリズムをつける事が大切なようです。
そして、脳のウォーミングアップ。人は、朝起きて太陽の光を浴びることで体内時計を整えることができます。これも、一つのウォーミングアップですが、更に効果的に脳を活性化させるためには、足・手・口を意識して動かすことです。
この3つは、大雑把に脳の運動系と呼ばれる機能に火をつけることです。その理由は、脳の思考系の機能と運動系や感情系の機能は密に関係があるからだそうです。いきなり思考回路をフル回転!とせずに、軽めの運動をして運動系にスイッチを入れることによって徐徐に脳の思考系にもスイッチを入れるというわけす。
脳のウォーミングアップを行う3つの原則、いかがですか?色々と試して、自身にあった方法を確立してみてはいかがでしょうか。
※写真は大宰府の宝満山です。今朝、早起きしてトレイルランニングしてきました。
箸袋の妙
早嶋です。
オフィスビルのエレベーターに宅配弁当屋さんが乗っていました。そこで、「弁当は1つからでも宅配していただけますか?」と質問。「はい、大丈夫ですよ!」とにっこり。エレベーターでの会話が続き、4階で降りるときに、「弁当を注文する連絡先か何か教えてください」と。するととっさに「箸袋」を頂きました。しっかり屋号と電話番号が載っていました。
弁当のように比較的安価に購入できる消費者行動はAMTULのフレームを使うと理解が深まります。宅配弁当屋さんを見て、そのサービスを認識(A:attention)、そのことを記憶(M:memory)、何かのときに試す(T:trial)のです。
ただ、人は認識した後一度は記憶するでしょうが、ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線が示すように、時間が来れば忘却の彼方です。しかし、「箸袋」は重要な役目を果たします。たとえ忘れても、「箸袋」は机の上に置かれています。オフィスワークで忙しいとき、その「箸袋」を見て、「弁当を注文して見ようか・・・」と購買動機につながる確率は向上するでしょう。
AMTULのMは、人が記憶するという解釈を拡大して「記憶してから思い出すための行動の一連」と捉えると、適切な情報提供とタイミングが重要になります。実際、今日の弁当屋さんは配達が終わった後に、わざわざメニュー表をオフィスまで届けてくれました。消費者が商品(製品・サービス)を認知後、興味を持ったタイミングなのでとても有用な情報提供だと思いました。もし、これが飛込みの営業で弁当屋さんがメニュー表を持ってきた状況だったとしたら、今回よりも興味レベルは低くなったことでしょう。
消費者が購買をする前、最中、その後をプロセスに分解し、それぞれのプロセスでどのような事を考えているか?感じているのか?を予測して対応すると効果的なマーケティングが行えると思います。今回の弁当の宅配屋さんのように。
季節のごあいさつ
季節のご挨拶
新年度も始まり社内は活気にあふれている事と思います、街にも初々しい新入社員が、希望と夢に胸を膨らませて意気揚々と歩く姿が目に付きます。
各企業の皆様も私ども同様、新年度の目標達成に向けての戦略と計画推進に意気軒昂な時でしょう、街にも色とりどりの花が咲き、会社の近くの舞鶴公園でもソメイヨシノが満開です。目にも美しく、いつまでもこのまま咲いていて欲しいと願うほどです。
「花疲れ」と言う言葉があるそうです、今朝の日経新聞の「春秋」に“花見で疲れる
こと”と書いてありました。会社の経営はそういうわけにはいきません、花疲れすることなく、一年を通して社員の皆さんのモチベーションを高く維持する事が大切ですね。
今月からメタボに対する風当たりが強くなりました、どこも「予防」一色、“転ばぬ先の杖”でしょう。お気に入りの言葉に“無事是名馬”があります。会社員時代にいつも心がけていた事です、事業主になった今、この言葉の意味をなおさら強く感じます。
会社も同じですね、転ばぬ先の杖で常に先を見通して行くことが大切、そして無事であることが社会的使命を果たす上でも重要な事と思います。マズローの欲求五段階説の通りで、使命の達成と言う自己実現の前に生存欲求や安全欲求を満たす事です。
昨年プロパンガスの販売会社の方と話したときです、「太陽光発電事業が何年もお荷物で、止めたいんです」との相談でした。「その事業はこれから、今の内にチャネルを作って下さい。数年先にはシェアを獲得して大きな事業に成長するはずです」とお話ししました。
今年に入って、政府がこれから太陽光発電を10倍に増やすと発表、イノベーションで価格が3分の1以下になるなど前途に明るい兆しが見えてきています。昨年からの用語の変化、「異常気象⇒気候変動」を考えると当然の帰結と言えます。
社会のトレンドの中でエポックメイキングな変化を敏感に捉えて、手を打っていく、そのために「今起きていること」から「これから起きる事」を予測する習慣を身につけて行きたいと思います。皆さんもご一緒にいかがですか、考えるのは楽しいですよ?
2008年4月4日
株式会社ビズ・ナビ&カンパニー
長田周三
ニーズとウォンツその2
早嶋です。
次のようなシーンを想像してください。「いやー、今日も1日良くがんばったね。よーし、のどを潤しに軽く一杯行きましょう!」このような場合、皆さんは、どのような飲み物を想像しますか?きっと、冷たいビールやワインを想像することでしょう。
一方、次のようなシーンではいかがですか?「山歩きをしていたら道に迷ってしまった、1日待てば救助のヒトが来てくれるそうだけど、水も食べ物もない、あーのどが渇いた!?どうしよう・・・」このような場合はいかがですか?さっきと違ってとにかく何でもいいから水と食べ物を求めることでしょう。
良くニーズやウォンツを大切にしましょう!といいますが、ニーズとウォンツは似て非なるものです。上記の例では、ビールやワインはウォンツに相当し、水はニーズに相当します。ニーズは日本語に直すと「必要性」、つまり「満たされていない状態」です。一方、ウォンツは「欲望」、「最低限満たされた状態より更に満足を得たい状態」です。ウォンツはニーズよりも一歩踏み込んだ欲望になるのです。
さて、事例を想定して見ましょう。歯医者さんの例です。2人の患者さんが歯にトラブルを抱えているようです。1人は、「歯医者さんに行かないと!」と考え、もう1人は、「ビズナビ歯科に行かないと!」と考えました。この違い、大きいですよね。前者は、ニーズで後者はウォンツ、特定の歯医者さんで自分の願望を満たしたいのです。
スポーツドリンクの例です。トレーニングを終了した人が2人いました。1人は「のどが渇いたから冷たい飲み物が飲みたい」と考え、もう1人は、「ビズナビ・ドリンクが飲みたい!」と考えました。同じ願望、こちらも似て非なるものですね。前者は、極端な話、水でも何でも咽を潤すものであればいいのですが、後者は限定しています。咽の潤いに対する願望は同じでも、後者はビズナビ・ドリンク以外ではその願望が満たされないのです。
人は商品の購買において何らかの問題を解決する目的があります。これは意識的な要素が強いものと無意識的なものがありますが、どちらにせよ、ニーズと言う形で表現されます。マーケターは自社の顧客になるであろう人たちのニーズを捉えることは言うまでもありません。ニーズを明確に捉えた上で自社の強みを活かした商品(=問題を解決するもの=ソリューション)を市場に投入すると購買される確率は高くなりますよね、だって、ニーズの塊を解決する商品だからです。
更に、商品の解決策に合致したターゲット顧客に上手く認知していただければ、顧客の願望をウォンツまで高めることが出来るでしょう。理想論ですが、ニーズとウォンツを説明するためにざっくり書いてみました。
ピグマリオン効果
早嶋です。
本日は北九州は戸畑と門司で仕事でした。北九州の街路樹はモクレンなんですね。既に花が散りはじめていましたが、福岡と違った表情を見せていました。
組織論やコーチング理論で、「人は褒められた行為を繰り返す」といいますが、これは強化理論を簡単に説明した言葉だと思います。社員の好ましい行動を助長するには、それを承認することが一番なのです。つまり、「叱る」より「褒める」です。
これに対して、ピグマリオン効果という心理学の言葉があります。願うことによって叶うとか、信じていることが現実になることを指します。この効果を実証した実験内容です。
40人の生徒を半分に分けてAグループとBグループを作ります。人数は20人で各グループの能力レベルを均等に分けます。それから両グループで学力テストを繰り返します。ただし、Aグループには毎回、採点した結果を渡しますが、Bグループには渡しません。その代わり、毎回、教師が生徒を1人1人呼んで、テストの成績が良かったことを告げます。これを何回か繰り返します。Bグループの生徒は、毎回、褒められることにいくらか不審に思いますが、褒められることは悪いことではない、と余り詮索しません。
さて、何度か繰り返した後、AB両グループのテスト結果を採点して平均をとるとBグループのほうがAグループよりも点数が高くなるそうです。これがピグマリオン効果です。この実験は、米国のハーバード大学の心理学者ロンゼンサール教授が行ったことで有名です。
ちなみに名前の由来はギリシャ神話。昔、ギリシャのキプロス島にピグマリオンという名前の王様がいました。彼は彫刻が好きな王様でその腕もぴか一。あるとき、王様は自分の理想の女性を象牙に刻み、そしてその女性に恋をしました。ピグマリオンは来る日も来る日もその彫刻の女性を想い、その彫刻に命が吹き込まれることを願いました。すると、愛と美の女神女神アフロディーテがこの願いを聞き入れて、その彫刻に生命を与えたのです。
ロンゼンサール教授は、この神話からヒントを得て、教師が生徒に対する期待や態度が生徒たちの知力や学習の意欲向上に大きな影響を与えるという現象を、ピグマリオン効果となずけたのです。
うそー?と思った方は実際に試して見ることをお勧めします。悪いようにはなら無いでしょうから。
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