究極のターゲティングは、ある特定の人を徹底的に喜ばせることかもしれません。すると、その人の周りの人も便乗して喜ぶかもしれません。
経営者の指向は多くの売上を確保するために、ターゲットを絞りこまず、万人受けする商品を望みます。そっちのほうが大きなパイを取れると思っているからです。しかし実際どうでしょうか?
これはあなたのための商品ですよ!とこれは皆に利用できるように企画した商品です。きっと前者の方が、はるかに買いたい気分が高まるでしょう。
逆説的ですが、ある一人を徹底的に喜ばせることで、その隣にいる人を満足させる事ができるのです。きっと、となりの人が持っている商品を見て、それは私も欲しかったのよ!って思うでしょう。
ターゲティングのコツは、まずは自分たちが最も喜ばせる事ができる人を徹底的に抽出して、そのターゲットの事を考えます。どうしたら喜ばせる事が出来るのか?それをどのようにお伝えすると良いだろうか?です。
ターゲティング、言葉は難しいでうが、行っている作業は実にシンプルです。
早嶋聡史
2010年4月 のアーカイブ
シンプルターゲティング
レインブーツ
オシャレな長靴が流行っています。名前もレインブーツと横文字で表記されると全く別のカテゴリに聞こえます。
長靴と言えば、昔風の黒い靴が想像つきます。ファッションとは程遠いデザインでした。ところが近年は若い女性を中心にレインブーツの需要が伸びています。
きっかけを与えたブーツはAIGLEのブーツ。フランス製のオシャレな長靴です。毎年夏のイベントとしてその地位も確立されているフジロックフェステバル、有名な野外コンサート。新潟県の苗場スキー場が会場とあって、天候が変わりやすく雨が降る事が多いそうです。そこでレインブーツの輸入元であったヤマトインターナショナルがレインブーツの無料貸し出しを行った事がきっかけで都市部でも爆発的な人気を呼びました。
世の中の背景としても、近年の地球温暖化による突発的な雨、ゲリラ豪雨、台風や大雨に備えて、雨靴はあったらいいかもしれない。しかし、デザインがいまいちだなー、と思っていた消費者にも響いたのでしょう。
AIGLEのレインブーツ。1足、1万51千円と決して安い値段ではないですが、オシャレさと機能性の両方が女性に支持されているのでしょう。
早嶋聡史
研修報告 1-DAY-MBA@NTT
昨日と本日の2日間、NTTさんにて1-Day-MBAのワークショップでした。1日目は戦略立案、2日目はマーケティング戦略。毎回、1日かけて、戦略とは?企業はどのように戦略を立案するのか?マーケティングとは?企業はどのようにマーケティングを行うのか?などを、身近な事例を使って実際に参加者の方々で話し合いながら戦略を構築していきます。
今回も多数の方々に参加頂きました。参加者の方々、お疲れ様です!
プロボノ
社会貢献の方法は様々にあります。時間を提供するボランティア。お金を提供する寄付。近年はスキルを提供するプロボノがあります。
プロボノは、弁護士、会計士、税理士、コンサルタント、Webデザイナーなど、特殊な能力をもっているひとが公共事業や公益や社会貢献を目的にスキルを無料で提供することを指します。
ラテン語で公共善のためにを意味するpro bono publicoが語源です。2010年、プロボノ元年です。
ビートたけし/北野武
ビートたけし。北野武。
俺たちひょうきん族のタケちゃんマンから映画、芸術まで。今では日本よりも世界でその偉業を認められる存在になっています。日本ではコメディアンの印象が強いようですが、海外ではアーティストという印象が強いとか。
フランス、カルティエ現代美術財団で3月11日から9月12日の6カ月間、「Gosse de Peintre 絵描き小僧」展、ビートたけし/北野武が開催されています。
1200m2の空間に多数の絵画をはじめ、オブジェや観客参加型のアトラクション、そして音楽まで。ギャクと悪ふざけとアートを彼のセンスで縦横無尽に交錯させ、人々を楽しませる趣向だそうです。
この展覧会、5年の月日をかけての企画といいます。財団のジェネラル・ディレクターであるエルベ・シャンデス氏が発起人。これまで北野さんは、自身の映画で絵画を登場させる程度で大々的な展示は初めてだそうです。
この企画が日本ではなく、アートの本拠地で異例の6カ月という長さで開催されている事が、彼の実力を物語っているのでしょう。
早嶋聡史
ダイソンを使って
吸引力が変わらないただ一つの掃除機。だれもがすぐにダイソンを思い浮かべるでしょう。ダイソンの掃除機が世の中に出て来たとき、機能を全面的にうたった商品だと認識していました。しかし、最近使ってみて、実は感情面の訴求もうまく行っていたことに気づきます。
世間に出て来たときの印象は次の通りです。非常に変わった掃除機だな。これまでの掃除機は吸い取ったゴミを紙パックに集めて捨てるという仕組みでした。紙パックが満杯になると同時に吸引力が落ちてきます。そして、掃除機のパッケージは色が付いているので中身は見えません。無骨なバロメーターが点滅するか色が変わるか、或いは吸引力が落ちる事でゴミが満杯である事を知っていました。
ダイソンは違います。遠心分離でゴミと空気を分離するサイクロン型の掃除機です。しかし、実際使ってみて、本当のヒットの理由を次のように考えました。
「こんなにゴミが取れた!」
って見えるところではないでしょうか?ダイソンの掃除機のパッケージが透明で、遠心分離しているゴミが踊るように目に見えるのです。掃除をしている時に、ゴミが綺麗に取れることこを喜びです。その喜びをストレートに伝えてくれるのです。
これまでの掃除機はタブーでした。そのため、ゴミを見せないようにしていました。ダイソンはそこに目をつけ、パラダイムをシフトしました。ゴミを見せる発想です。
吸い取ったゴミが見える、これは掃除をしている側から達成感を見た目でも満たしてくれます。ジェームズ・ダイソン、偉大なる発明家にして偉大なるマーケターだと思います。
早嶋聡史
銀行とマーケティング
邦銀でキャッシュカードの発行を行ってもらいました。丁度、引っ越しの前後だったので引っ越しする前の住所で登録をしました。理由は、新しい住所は既に分かっていましたが、法的な照明が手元に無かった事です。
邦銀では、住所を特定できる書類に、免許証や保険証、住民票などが必要ですが、引っ越しする前は、そのような書類が手元に無いので、取り急ぎ、古い住所でキャッシュカードの発行をお願いしたのです。
それから、すぐに住所変更の案内を出しました。何故か、住所変更の案内は公的な書類が必要なかったからです。書類に必要事項を書いて、郵送すれば住所変更が完了します。
2週間が経ちました。既に引っ越しを終わり、古い住所に届く郵便物等は転送の手続きを完了しています。キャッシュカードが届かないのでその銀行に連絡をいれ、調べてもらいました。
結果、住所変更の処理は済ませているにもかかわらず、古い住所に宅急便で送っていて、しかも保管期限が過ぎているのでキャッシュカードを無効にしたといいます。この際、電話が鳴ることは一度もありませんでした。
銀行に連絡した際に、再発行をしてほしいと言ったら、再び通帳と身分証明書を持って銀行に来行して下さい、と言われました。電話で発行が出来ないのですか?と聞いたら、できませんと。
過去に、同じようにキャッシュカードの再発行を海外の銀行にお願いした事があります。その時は、即日、前のカードを無効にしてくれた上で、新しいカードの発行を電話で行ってくれました。電話一本で新しいカードが送ってきました。
この違いは何だろう?
邦銀の言い分は分かります。本人確認をせずにカードを再発行して、それが別の人の手にわたってしまったら大変です。安全を期して慎重に業務を行っています。でしょう。しかし、キャッシュカードをなくしている顧客は、一時もカードを手にしたいはずです。
対して、外資の銀行は即日発効をしてくれます。同じ業務内容に対して、邦銀と外資の銀行では対応が違います。
外資の銀行は、そのような事態に統計処理を行っています。つまり、即日電話で発効する銀行は、本人以外の人間がカードをなくしたと言う確率はゼロでは無い、しかし、確率としては極めて低いので、そのリスクを銀行が持ち、顧客の不便を取り除くために即日発効する。と考えているのです。
マーケティングの基本は顧客の気持ちになることです。日本の銀行は、最近でこそ銀行の窓口で「いらっしゃいませ」という声を聞きいますが、極めて表面的な対応に感じます。日本の銀行はミスをなくすことを優先しているようです。そのために顧客の事は二の次なのでしょう。
顧客がカードを紛失した時に、どんなに不便か?どんなに心配か?どんなに手続きが面倒か?などは、考えた事も無いのでしょう。
長い間、旧大蔵省の管轄にあったのでマーケティングの発想と程遠いのでしょう。従って、思想としては1つのミスも許されず、カードの再発行の手続きも、銀行の都合に即した手続きを行うべきだ!というルールが当たり前になっているのです。
早嶋聡史
研修報告
本日は、問題解決ワークショップ、2日目でした。1日目に考えた、ゼロベース思考、漏れなくダブりなく考える、仮説思考をベースに、マトリクスとツリーを使って、問題解決の流れを体験して頂きました。ポイントは、現象と問題を切り分ける事です。
参加者の方々、お疲れさまでした!
研修報告
本日は、夕方より通信販売の会社にてロジカルシンキングの研修でした。参加者の方々、活発な発言、ありがとうございます!今回は、6カ月間かけてロジカルシンキングを身につけて頂く研修とコンサルティングのハイブリットです。これからよろしくお願いします。
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