有田陶器市、今年で109回目の開催。毎年、GWの時期に開催される陶器市で10年連続で100万人の人出を目指す恒例のイベントです。元々、香蘭社や有田磁器合資会社などが中心に開催された陶磁器品評会がベースで、その品評会に併せて、地元の陶磁器店が在庫品や規格外商品を蔵ざらえ販売したのが切っ掛けです。
今のように、半端ものや傷もの、時には有田焼以外の低級品まで豊富な品揃えと安価な価格で販売されるスタイルが確立されたのは戦後で、客と店側の駆け引きが楽しめるイベントとして徐々に規模が大きくなったそうです。
ことしも約500店舗が出店し、昔からの有田焼のスタイルから、最近の流行を取り入れた焼き物まで各種各様です。店舗の販売価格は、半額から3割引きで、●●円均一と焼き物ファンでなくても楽しめるイベントになっています。
有田商工会議所の発表によると初日の29日の人では過去最高の25万人。私も妻と二人で早起きして、有田と波佐見の2カ所を巡ってきました。これは絶対に売れないだとう!という商品に人だかりが出来、どんなものにも好き嫌いの好みが千差万別あるものだな、と感じた一日でした。
2012年4月 のアーカイブ
有田陶器市2012年
伊勢丹羽田
羽田空港の第一ターミナル(JAL側)に伊勢丹が出来ました。羽田空港を良く利用するジェットセッターにフォーカスを向け、伊勢丹メンズ館がプロデュースしているようです。紙面によると初年度の売上目標が5億円ですから、1日あたりの売上を130万円から140万円程度に設定していることになります。
出店場所は、元々JALのラウンジがあった場所。ターミナルがANAとJALで別れた後、JALのラウンジが別の場所に新設されたので、その空間を利用していることになります。場所を考えると飛行機を利用している人しか入ることが出来ないので、ターゲットを既に絞っていることになります。
Webのうたい文句には、ビジネストリップもヴァカンスも夜間飛行もデイフライトも。そんな訳で、朝8時から夜の8時までのロング営業とご立派。
フロア面積は新宿伊勢丹のメンズフロアと同等規模で、男性向け商品を中心に、バーや喫茶コーナーもありました。展開しているシャツや小物、靴や鞄を見る限り、ある程度所得が高い人向けに訴求した品揃えでした。
お店の人に話を聞いた所、出張で忙しいジェットセッターに、飛行機を待つ少しの時間に買い物をして欲しいとのこと。
羽田を頻繁に利用する人は、JALのラウンジに入って、だいたいがPCに向かって仕事をしています。のんびり買い物をするよりも、フライトの直前まで忙しくしています。思いつきで2万から3万円のシャツを購入する層の利用は少ないのでは?とも思います。
一方、定着して行けば、出張の機会に伊勢丹で買っておこう。というスタイルになると、徐々に売り上げが安定するでしょう。ということで初年度から2年目くらいは損益分岐をいくかどうかが鍵ですね。
ちなみに、ショッピングスペースに隣接したバカラのバーでビールが1600円。ワインが2000円から。ジェットセッターの中で高給取りがいたとしてもJALのラウンジでは無料。わざわざお金を出して飲むでしょうか?
遊びの哲学
遊びの感覚で仕事ができるヒトは高い付加価値を生み出す可能性が高い。世の中にはライフワークとライスワークがあり、前者は遊びが仕事で、後者は生活のために仕事をする。
この定義の出所はさておき、遊びで取り組んだアウトプットは非常に高い。ここで言う遊びは、ふざけている言葉ではなく、その行動に心底熱中している状態が永続している状況です。本人に取っては遊びなので、様々な無駄なアイデアが生まれて、絶対に誰もしないようなことに真剣に取り組む。結果、だれもが考えつかないようなアウトプットが出来る。誰でも考えつくけど、だれも実行しないことに取り組む。その行動自体が遊びだから永続的に活動が続く。常にアウトプットが改善される。
感覚が遊びであるが故にできること。
近年、ライフワークの一環として伝統工芸の技や老舗の看板を受け継ぐ経営者とその伝承の仕方を考えるワークショップを継続している。伝統工芸を世の中に残す!とか、地域の活性化をはかり、地元に賑わいを取り戻す!とかいうミッションは確かにある。しかし、そこに集まる人たちは、そのこと自体を楽しんで行っているようだ。従って知恵が出る。そして、やってみる。ライスワークではないから、ある意味無駄だらけ。
でも、伝統や老舗から無駄を取ったら何が残る?と良いながら、ヒトから見たらしょうもないという細部まで拘ってみる。皆が持っている知恵を一つのアウトプットに集結したら何ができる?伝統の世界から伝統の領域を互いに行き来したら何ができる?そう、結果、素晴らしいアウトプットの連続。
はじめからコストリーダーシップで考える訳でもなく、差別化戦略を取る訳でもない。そもそも市場がニッチで、そのヒトたち以外にその技をもつヒトがいない。つまり、競争の概念がない。勝手に工場で生産される大量生産の粗悪品を敵にするから競争相手がいるだけで、そのようなモノを購入する消費者をはじめから相手にしたい。そう、究極のニッチ戦略。だから徹底的に拘り、徹底的に遊ぶ。世の中の万人の声には耳を傾けず、分かってくれるヒトが1人でもいれば大丈夫。そんな世界のアウトプット。
伝統や老舗の歴史はお金では買えない。本物が好きな人は回帰する。粗悪品や工業品は時間が経てば陳腐かするけれど、本物は時間の経過とともに熟成する。そこに価値がある。
異業種綜合格闘技
成熟する業界は、その業界だけでは食べていけないため、1)海外に市場を求めるか?2)国内でも他の業界に市場を求めるか?3)同じ業界でも、これまで小さな資本がメインだった土壌まで食いつぶすか?などの動きが出てきます。
これは異業種格闘技のようなものです。この動き、例えばアナウンサー業界(報道)でも観察できます。例えば、ひと昔前は局アナだけでした。それが、少し前になると局アナと独立したアナウンサーの対立軸が明確になり始めます。近年は、局アナと独立したアナウンサーに加えてアイドルがその役割を勤めるようにもなって来ています。
少し前までは、品機のある局アナは独立することでギャラが増えるのに、仕事はこれまで通りとメリットは大きかったでしょう。紙面でも盛んに「○○アナ独立!」など買いていました。しかし、近年は独立するアナウンサーが減少しているように思えます。アナウンサー業界にも芸人やアイドルなどの異業種の人種が殴り込んできた結果、独立することで喰えなくなることを恐れているのが原因かもしれません。
アナウンサーといえども、激動の時代なのですね。
これは俳優業などにも当てはまるでしょう。2枚目俳優が3枚目の役をこなす必要性が出て来ました。芸人がドラマに進出してきている背景があるのでしょう。芸人の進出する領域はますます広がっています。本を出版し、映画を撮る。既存の枠を超えた活動が非常ではなく日常になってきているのです。
これは芸人の世界が競争が激しく、なかなか食べていくのが難しいことも背景にあるでしょう。
一方、既存の枠を超えた活動の中で、消費者に対して新しい価値を提供することを継続出来る組織は絶えず成長しています。これは結果的に貪欲な消費者をつくり出していると捉えることも出来ます。結果、ますます異業種の格闘技が激しくなる。今は、そのような世の中なのですね。
仕事の向き不向き
仕事が向いていないという相談を受けます。どんなヒトにも向き不向きはあると思います。多くのヒトは、自分はこのような仕事を行いたい!と考えながらも、今の仕事を行っているようです。しかし実際、そのヒトが熱望している仕事に向いているかどうかは疑問です。
例えば、ある仕事に対して、その仕事自体は楽しいけれど、何となく息苦しさを覚える。或は、周囲のヒトから一定の認められた成果を上げることが出来ない。これって端的に言えば、才能が無い状態であり、向いていない可能性が高いと思います。
他方、そんなに面白みを感じないけれども、淡々と継続することができる。そして、それなりに成果も上げている。これはまさに才能がある状態です。つまり、そのヒトが意識出来ていないだけで、そのヒトに向いている仕事だと思います。やってみたい!楽しそう!という視点では無く、その仕事を淡々と継続できるか?相応の評価を得ているか?という目線で判断すると、仕事に対する考え方が変わるかも知れません。
仕事はヒトのために行います。自分のために仕事をするのでは、その価値に対価を支払うヒトが少なくなるからです。そうであれば才能がある状態で仕事を行ったほうが双方にハッピーだと思います。本人が少しも面白みを感じなくても、才能が発揮されている仕事があれば、それは天職なのでしょう。多くのヒトが簡単に出来ないことを淡々とこなし、しかも他人が認める成果を上げているのですから。
サムスン式仕事の流儀
サムスンは韓国を代表する企業で、韓国最大手の綜合家電、電子部品、電子製品メーカー。サムスングループの系列会社は現在64にのぼり、売上高は韓国のGDPの22%以上を占めています。サムスンの社員はグローバルに活躍し、仕事を淡々とこなすことより、多くのサムスン出身者が多くの企業からヘッドハンティングされるのもうなずけます。以下、「サムスン式仕事の流儀」から抜粋した5年で一流企業になるためのルールです。所々参考になる箇所が多々ありますね。
入社前
* 集合場所に6時30分と言っていて、6時23分に来るヒト。これを数分の遅れと考えるヒトは論外。ポイントは、時間の大小ではなく、約束を守れるか、守れないかで判断される。約束を守れないヒトは仕事での信頼を得ることは出来ない。
* 基本的なことは重要。基本的なことが出来ていなければ、毎回何かのミスをする。その小さなミスは全体の仕事からみると影響はなさそうだが、そのミスが全体の仕事に大きな穴をあけることにもなる。基本は極めて重要。
* どのようなアクションを行っても、その内容に対しての報告はリアルタイムに行う。その場合、タイトルと要約は重要。また、適切なストーリーラインが無ければ端的にまとめられても効果が薄い。結論とその根拠を示すことも同様に重要。
* 報告書に対しては、事実の報告を乗せた後、その課題に対しての解決策の方向性を示す。つまり、報告書は次のアクションを示す。
* 会議に対しては、目標、担当者、完了日をかならず念頭において開始する。議事録は、会議が終了後即時参加者と必要な関係者にメール配信する。
* 会議後、かならず自分が何をするのか?をまとめたフォローアップシートを作成して仕事の漏れをなくす。
1年目
* 自分の業務には必ず証拠を残す。ビジネスの世界は100%信用できるものは無い。
* 個人のイメージ=会社のイメージになる。自分の言葉遣い、服装、マナー等にも気を使う。
* 朝、服装に気を配ることで、一日の態度が異なってくる。目立ちすぎない程度で、洗練された印象を与えるのがベター。
* そんなことまで言われなくても分かっている、という小さなことまで徹底的に追及して行うのが一流の第一歩。
* 残業が多い会社は伸びている会社か、或は、停滞している時期を乗り越えていこうとしている会社。この時期で文句を言わない。
* 自分の人生で残業後の時間が本当に重要と思うのであれば、この時期は会社を転職することも必要。
* 1年目に社員が覚えることは、全て会社が教えてくれるとは限らない。必要なことは自分で学習する態度が必要。業務に必要なOAやソフトの扱いは1年で確実に克服する。
2年目
* 常に整理整頓をする。仕事は1つのことで完結しない、常に複数の仕事が同時並行的に進むため、状況を整理して置かなければ対応出来ない。
* 役割が高いヒトだけではなく、自分よりも役割が低いヒトにも同様に配慮する。
* 視点を高い位置に持ち仕事とをする。社長のよういに仕事をすることの真因は、全体感を常に感じること。全てのプロジェクトに対して全てやりこなすと言う意志を持つこと。全てにおいて責任を全うすること。
* 忠誠心とは自分のパターンを捨て、上司や役割の高いヒトが求める成果を出すために、自分の視点をそのポジションにもっていくこと。
* 報告書のたぐいを即座に提出する理由は、その時に感じたリアルな感情や状況をそのままに報告書に繁栄して、チームと共有できるため。
* 自分よりも役割の高いヒトの個人的な嗜好を把握する。その極意は、たいしたことに見えないような小さなことが、実際は大きな決定に影響することが多いため。個人的な嗜好は些細である一方、そのヒトの気分には少なからず影響する。それが十分に満たされないと良い結果をえることが出来なくなる。
* 手みやげのセンスを磨く。1つ間違えば賄賂になり、頻発すると相手を来たいさせる。対して意味の無いものであれば逆に相手の気持ちを不満にする。それでもタイミングよく適当なモノを贈れば受け取ったほうは気分がよくなる。
3年目
* 真のプロフェッショナルは魅力的で交換が持てるソフトなヒト。人間的な魅力を備えなければならない。
* ビジネスシーンでの些細な交渉から重要な意思決定における交渉まで、セオリーや実践を含め習得する。
* 相当する分野のビジネスが将来、どのようになるのか?そのトレンドを常に読めるようになる。最大限の情報収集、分析、未来を読む力を身につける。
* 与えられた前後左右の筋道をつかむ、綜合的な判断力を有する人材になるように自身をトレーニングする。
* ヒトの心理や置かれた状況を判断し理解できるように、様々な社会経験を積む。
4年目
* 自分の思い通りにしてくれる上司は存在しないと心得る。嫌な上司との対応の仕方を身につける。どのような上司であれ、反発したり、食ってかかることはしない。
* 血も涙も無い上司に対しては、ハードトレーニングと受け止める。自分がその会社を辞めることが無い以上、その会社の社長でない以上、上司の問題はビジネスパーソンが背負う永遠の課題である。
* 自身の感情をコントロールできるようになる。感情的な対応は、問題の解決ではなく問題を更に複雑にする。
* 昇進して人事権、予算権、発言権などを持たなければ、結局自分がやりたいこと等はできない。従って、昇進に必要な処世術を身につける。
* 出世に置いて業務ができることは当然、しかし、それだけでは上に進むことが出来ないことを理解する。
* 国別のビジネススタイルを身につける。
* 自分のネットワークを広げていく。互いにギブできる関係を数多く構築していく。
* 相手が欲しいという時に与えるのではなく、先に気付いて提供できるようになることが重要。
* 上司という立場になり、優秀な部下を持つことはラッキーなこと。従って、どのような部下であっても、その部下をリードできる能力を身につけていく。
* いい上司といい部下の関係はそう簡単に生まれないことを知る。従って、そのために努力を惜しまない。
5年目
* 成功者はその対価を既に払っているヒトで、失敗したヒトはその対価を後から払ったヒト。
* 目の前の快楽に溺れることなく、自己をコントロールする。
* 緊張の連続に耐えうる精神力、息の抜き方を身につける。
* ひとまず幹部社員になることを目標にする。
機械化による合理性
良く見かける光景。省人力化を目的に機械の導入を行っているのに、その機械の使い方を説明するために係の人がいる。
例えば、JRの改札機。特に通勤時には、かならず係の人が一人か二人たっています。例えば、新幹線の切符の販売マシン。ここにも係の人が立っていて、使い方を教えていたり、極端な場合は、そこに係の人が立ってそうさしています。
この光景は銀行でも観察できます。ATMの前に係の人が立っています。銀行窓口の順番を案内するマシンの前にも。何のために、機械を導入しているの?って突っ込みたくなります。ヒトが立っているからといって顧客満足が高くなったり、効率があがるとは考えにくい場合もです。
飛行機のチェックインの機械も同様です。特にANAとJALの2社は人が沢山います。飛行機に搭乗する際も同様です。マシンでチケットを読み取るので動員するスタッフは2人も入れば十分なのに、常に4人以上のスタッフがいます。だからといって顧客サービスが向上しているとは考えにくい。
他にも意識して日本の普通の生活シーンをみていると、そのように感じることが多々あります。
投資をし、効率を上げていく目的なのに、ヒトが余ったから、そこに立たせている。なんか、そんな感じに見えるような無駄なことが尽きません。一方、米国やヨーロッパの国々では、合理的な目的で機械を導入している場合、ヒトが隣に立っていることなぞ考えもしないと思います。実際にそのような機械化を進めている設備には誰もいません。
機械化が進み、淡白な世の中になるのもいやです。昔のように人が接して、互いに言葉を交わしながら進めるアナログのサービスは今でもほっとします。しかし、合理化を進めなければならない状況では、逆に中途半端はマイナスだと思います。ニュートラルに曖昧にするよりも、メリハリをつけた考え方をもつ。我々にややかけていることかもしれません。一方で、この曖昧さが良いのかもしれません。
ニーズとウォンツ
B2Cのニーズ的な商品は、最低限の欲求を満たすための購買。
* 購買理由が明確な場合が多い。例、ボールペンのインクが切れた、交換しなきゃ。喉が渇いた、自販機で買おう。
* 商品の認知から購買までの時間が短い。極端な話、そのニーズが生まれると、その場で購入しにいき、そこにある選択肢の中で購買を決める。ボールペンのインクが切れたら、通常売っているだろう文房具屋さんに足を伸ばし、そこにある条件の中から選択して購買する。のどが乾いた場合も、自販機を見つけて、その中にある種類の中から適当な飲料を買う。
* 最低限の欲求を満たせば良いから比較購買するものがあれば価格が安い方に働く。インクを選ん出最終的に決めるのは得意な違いが無ければ価格。飲料を買う場合も、特に違いが無ければ安い商品を選択する傾向が強くなる。もちろん、好きなブランドがある場合や、繰り返し無意識に購買している場合は、無意識にその商品を購入する。モンブランのインク。コカコーラなど。
* 購買は気楽な感じで行われる。特に、重大な意思決定を行う訳ではないので、気軽に利用する。良ければ継続する可能性が高く、悪ければ、リピートしての購買の確率は低下する。
B2Cのウォンツ的な商品は、更に自分の欲求を満たしたい購買
* 購買理由が不明確な場合が多い。例、家が欲しいな?車が欲しいな?スーツが欲しいな?なんで?って言われても欲しいからよ。って。ニーズ的な商材よりも金額がはるので、理由が明確と考えたいが、実際は顧客は明確な理由を持たない。ここは盲点。従って、ウォンツ的な商品の購買を促すためには、消費者がそのようなウォンツを持つように経験させるか、学習させることがポイントになる。ウォンツは知らなければ、一生抱くことが無い。
* 商品の認知から購買に至るまでの時間が非常に長い。初期の段階は、その商品自体に知識が無いため、自分でその商品の知識を調べようとする。興味レベルが薄ければ、他人から与えられた情報をベースに知識レベルを高めていく。一方で、興味レベルが顧客にとって高ければ、顧客が主体的にウェブや書籍や雑誌等を通じて知識をインプットしていく。この作業が継続すると、ますますウォンツレベルが高くなり、やがてその商品を所有したり、利用したくなる熱が高くなる。この状況を考えるとウォンツレベルの情報提供の仕方は非常に重要。いかに、提供している商材が消費者にとって意味があるものなのか?消費者に感じてもらう必要があるから。ここが湧かなければ、ニーズ的な商品となり、価格が安い商材が売れる。一方、顧客にタイミングよく学習と経験を繰り返させることが出来れば、その商材が顧客にとってウォンツ的な商品になる。
* 更に高い欲求を満たすための商品なので比較的高くても買っていく。ウォンツ的な商品は、そもそも各必要の無いもの。ニーズは既に満たされている状態なので、感情的なインセンティブが働く。合理的に自分が意思決定をするのであれば、そもそもウォンツ的な商材は売れるはずがない。そう、一度ウォンツ的な位置づけになれば、その商材の利益率がグンと高まる。
* 購買後の満足度によって、次の購買や口コミとして営業してくれるかが決定する。
競争戦略あれこれ
企業が競争する理由は互いの組織が長期的な利益を追求するため。互いの組織がカニバライズするような事業であれば、相互の競争は激化します。ここから考えるに、競争の本質は2つあります。違いを作ることと、一貫性を保つことです。
顧客にとって何らかの違いがあれば、顧客が志向する商品が選ばれるでしょう。選ばれるということは結果的に利益を得ることにつながります。一方、違いが無ければ顧客は価格が安いものを志向するでしょう。こう考えると、違いとは絶対的なものではなく、相対的なものであることが言えます。
そのために競争戦略の第一歩は、どこで競争しているかを知ることから始まります。そもそも競争相手がいない環境でビジネスを行っているのであれば、競争は生じません。企業と顧客が一対一の関係になるからです。このような関係が生じるニッチな市場では、競争はおこりません。
しかし、ニッチな市場が成長するとどうなるでしょうか?その市場に魅力を感じた他の組織が参入する可能性が高くなります。つまり競争が生じます。つまりニッチで生き残るためには、ストイックな活動で成長を望んではいけないことが分かります。
競争している環境を分析すると、そこでの戦い方が見えてきます。その市場が成長している市場か?成熟している市場か?前者であれば互いが切磋琢磨しながらも、市場の規模自体が大きくなるから、成長は後者よりも難しくないでしょう。
一方、後者の成熟している市場であれば、その市場での力関係が明確になってきます。首位の企業はより多くのシェアをとろうとします。市場規模自体は成長しないので、互いにシェアを取り合うことでしょう。多くのシェアを取るためには、100人いたら80人くらいにリーチしたいと考え、特別な違いを提供するよりは、比較的にある品質レベルで安価な価格で提供できる仕組みを作るでしょう。
一方で、首位の企業とは違い、100人いたら20人くらいにリーチして、より良いものを提供しようと考える企業も出てくるでしょう。何か差別性を持たせるので価格が前者よりも高くなります。
成熟した市場においては、上記の2つの戦略が残り、性能もいまひとつで価格も安くもない。このようなポジションをとってしまうとやがてはどちらかに吸収され淘汰されるでしょう。
自社の競争の仕方を考えるとき、自社だけではなく、自社と顧客の力関係、自社と協力会社の力関係、競合する企業と自社の立ち位置の違い、その市場に新たに参入する可能性、その市場を代替する商品の可能性を見てみることが大切です。いわば、競争をする環境によって、ある程度、自分たちの競争戦略の方向性が見えてくるのです。この点では、どこでビジネスをするのか?或は、どのような環境でビジネスをしているのか?は非常に重要な意思決定です。
そろそろ統合しては?
航空会社はグローバル企業といって随分経つと思います。が、今だに国内の問い合わせ窓口と海外の問い合わせ窓口が連携していません。不便です。国内線のカウンターにて海外のチケット情報ついて質問をすると、海外のカウンターに問い合わせて下さいと。10年前と同じ回答です。
カウンターには、グローバルクラブの文字が。グローバルって何でつけたのだろう?と思います。どの航空会社でもヘビーフラヤーに対して段階を設けたステータスがあります。JALグローバルクラブはJALカードの保持者でかつ一定レベルを超えたヘビーフライヤーに与えられます。多くの対象者が沢山飛行機に乗っていることでしょう。そして国内と海外をもはや意識して飛ぶような閉鎖的な時代は終わっています。少なくともビジネスという点に置いては。
顧客からすると、行き先が国内線か海外線かによって体制を分ける意味にメリットは全くありません。行き先で分けるのはどう考えても企業の都合です。同じ会社が経営しているのに私たちの窓口では分かりません。PCが無い時代は理解できます。今は一瞬で情報を共有できるはずです。
ヘビーフライヤーに対しての情報提供、通常の情報提供。やはり統合したほうがより顧客本意の活動だと感じました。
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