早嶋です。
頭ごなしに失敗したことを起こる上司と、次に改善すべきポイントを整理させる上司では、部下は後者のほうが伸びます。同じ組織で、おなじ程度の新人を2つのチームに振り分けた時、前者の新人はいつまでたってもミスが減らず、進捗が乏しいのです。一方、後者の新人は徐々に失敗がなくなり、行ったとしても高いレベルの失敗になり、仕事の能力が日々向上しているのがわかります。
前者のマネジメントについた部下は常に行動を抑制されビクビクしているような気持ちになるのでしょう。逆にこのような指導のあり方をしてる上司はそのことを認識して、自らの行動を変えることが次へのステップの課題になるのです。
2014年10月 のアーカイブ
上司の質
強みに焦点をあてる
早嶋です。
部下や組織の指導に対して、できなかったこと、失敗した時に、そのマネジメントの質が現れます。かりに、そのマネジメントが失敗したことにフォーカスしたら、その組織は失敗をおそれ、成長する方向性を失います。しかし、マネジメントが失敗したことよりも、その中でも出来たことに注目して、次に行えるための方法を考えさせることや、自身も若い時に同じような失敗をしたことを共有するマネジメントであれば、逆に失敗した人は、それをどのように次に結びつけるからを考えます。
このようなやりとりをすると、失敗した本人が一番次から気をつけることになります。頭ごなしに起こることはつまり、弱みに漬け込むことです。当たり前ですが、どのような人や組織であっても弱みにつけこまれるよりは強みにフォーカスされたほうが次につながりやすくなります。失敗した時、本人がその認識を行っているのであれば尚更弱みにつけ込むことは逆効果をまねきます。
このようなマネジメントスタイルを取っている組織は、その部下も新しい新人やスタッフが入ってきた時に、同様の行動を取るようになります。これはやがて組織の文化として定着して、その組織がイノベーションや新しいことにもチャレンジしやすくあんる雰囲気ができるのです。
独立するための素質
早嶋です。
開業して10年以上のドクターと話しをしていて、彼らに共通の質問をしています。「資格を持っていてもいわゆる開業医として向かない、できないドクターはどの程度いますか?」これに対してのドクターの見解は様々ですが、1割から3割り程度のドクターは向かないとある程度見解が揃っています。そして、その理由を聞くと、ここはかなりの部分で一致しています。
応用が効かない。融通が効かない。ガチガチの頭をしている。例えば、新米のドクターに対して経験豊富なドクターがアドバイスをすると、僕は学校でこのように習いましたと。学術の世界と臨床の違いを理解せず、頑ななタイプは伸びないといいます。これは経営の世界でも同じで、MBAなどで習得した知識をそのまま現場に持ち込むタイプの経営者なりコンサル志望はかなりの確率で役に立たないと思います。
それはある意味素直さが欠けているのかもしれません。これはスキルというよりはセンスの問題で、その道の人がいう内容を少し噛み砕いて、これまで自分が認識してきた内容との誤差を知り、その応用度合いを柔軟に広げてみる発想の人は素直と言うのかもしれません。
報告書
早嶋です。
大企業の問題解決ワークショップを行っている時に必ず話題になるのが報告書作成による業務効率の低下。ひどい組織では、上司に提出するために書式を変えて同じような報告書を複数作成する必要があるとか。
これらの作業は上司からの指示になっているため、ボトムでどのくらいの時間が失われているかについての議論は極めて浅い、若しくはされていない。
仮に、組織の中で二重に作成している報告書に毎日10分の営業が費やしているとします。営業が500人いると1日に5000分の工数を無駄にしている事になります。およそ83時間。大手企業の時給を5000円と換算すると、1日当たり415,000円のロス。年間の実働を250日としたら約1億のロスが生じています。これらのロスは直接利益を損ねることになりますから売上換算をすると利率5%の企業であれば実に20億円相当の売上になりますね。
ざっとしたフェルミ推定ですが、規模が大きい会社はそのような無駄、業務の効率低下を定期的に見なおすことが必要だと思います。
本来の報告書の役割は、企業の効率をあげ、無駄を省き、仕事を円滑に進めるためにあると思います。それが、報告書作成に時間を取られ、本来の業務に時間を避けなくなってしまう。まさに本末転倒です。
このような組織は報告書の意味を考えずに、作成して提出することが規範、つまり絶対的に守らなければならないルールになっています。従って書くがわも何となく無駄に気がついても、実際に声をあげません。
2014年のノーベル物理学賞
早嶋です。
ーーーー
2014年のノーベル物理学賞を、省エネで長寿命の次世代照明に使われる青色の発光ダイオード(LED)を開発した3人に授与すると発表した。LEDは1960年代に赤や緑が開発されたが、光の三原色のうち青は素材の結晶作りが難航し「20世紀中は無理」と言われた。名古屋大教授だった赤崎氏は、天野氏とともに世界中の研究者が手を引いた窒化ガリウムの結晶化に挑戦。実験を繰り返し、結晶を作ることに成功。89年、世界で初めて青色LEDを実現した。その後、日亜化学工業(徳島県)の技術者だった中村氏が窒化ガリウム結晶の大量生産技術を独力で開発し、明るい青色LEDを作った。中村氏は青色半導体レーザーも開発し、それぞれ世界で初めて製品化された。
ーー引用終了ーー
青色発行ダイオード(LED)によって実例化された事例は多々あり、これまでほど日常生活にインパクトを与えた発明は珍しいと思います。
■実用化された例
・屋外の大型ディスプレーや信号機
・DVDより大容量のブルーレイ・ディスク
・白色LEDは、白熱電球や蛍光灯に替わり急速に普及、高い節電効果を挙げている。
今回の受賞は、当たり前のように普及していた商品が実は日本の高い技術力が背景にあることの証明になったと思います。
また、見習うべきは20世紀中には無理と言われた開発に対する研究者1人ひとりの情熱でしょう。
グーグルはあらゆるモノを整理することに取り組んでいます。
トヨタは交通事故ゼロ実現に向けて取り組んでいます。
ソフトバンクは、人生最大の悲しみである孤独を減らすために情報革命で人々を幸せにすることに取り組んでいます。
経営者にとっても20年40年先を見据えた、そんなことは不可能だ、的な想いを払拭する構想を具現化するためのイメージをもつ。
そして、その実現に向けて、経営の方向を舵取る。
ということが改めて重要だと感じました。
総合スーパーの衣料品
早嶋です。
ーー引用ーー
イオンが3日発表した2014年3~8月期決算は、消費増税や天候不順で主力業態の総合スーパーが振るわず、連結営業利益が433億円と前年同期比41%減った。
既存店売上高は2~3%減で、中でも利益率の高い衣料品が落ち込んだ。
総合スーパーは食品から衣料品、日用雑貨まで何でもそろう半面、圧倒的な低価格や、高価格でも付加価値を求める「消費の二極化」に対応できていないとされる。
ーー終了ーー 10月4日 日経新聞 朝刊記事
衣料品の落ち込み以前から課題ですよね。イオンも、イトーヨーカドーも以前から衣料品の売上に関しての課題を持っていました。イトーヨーカー堂においては積極的に衣料品単体のTVCMを透過していましたよね。にもかかわらず売れない。
顧客の脳ミソに食品メーカー、生活用品というポジションが強いのでしょね。売り場を見ても雰囲気、空間などが食品や生活用品の延長になっていて、顧客目線ではない気がします。衣料品売り場は、男性用、女性用、子供用に分かれているようで明確ではない。ターゲットを意識しているか分からないような空間がある。中途半端な感じを受けます。
衣料を中心に販売しているルミネやパルコは基本的に売り場やフロアが明確に別れており、ターゲットに特化した雰囲気、空間を創っています。
総合スーパーの売場は天井が高くて、ターゲットも総合。非常に殺風景です。商品の品ぞろえと価格を調整しても、提供する空間や全体の雰囲気が合わなければ顧客の脳ミソに響かないのでしょうね。
研修の活用
早嶋です。
研修の取り組みで戦略思考や問題解決思考をトレーニングする機会が多數あります。これらは方程式を問いたら必ず答えが出るというものではなく、どのような状況の時にどのような判断をすることで、より自分の目標に近づくかを考える考え方を提供するものです。
従って、公文式のように毎回明快な解を提供するものではありません。あくまでも考え方であり、スキルというよりはセンスを身につける内容に近いかもしれません。
とは言っても、毎回チップスにして100個位の技や考え方や手法を提供します。全ては単独で独立しているものではなく、全体の考え方に結びつくものです。どれを使っても、結果的に思考を広げ、思考を掘り下げることにつながります。従って、自身の視点を広げ、他社の考えを整理しながらゴールと現状のギャップを見出して、それを埋める方法を考えていきます。
何から始めればよいか?とかんがえる前に、このような考えの一つでも実際に頭を動かして取り組むことで、徐々に思考がゴーの状態になり、次第に思考力が強化されます。
フィリピン・マカティ市の飲食店展開の考察
早嶋です。
フィリピンの街並みでも基本は、新しくて高級な店よりは大衆寄りの店の方が人が入っていて、実質的な経済活動が垣間見れた。これはモールやショッピングを含む。
途上国のビジネスは、ターゲット世代が若いこと、セグメントが先進国のように広くないため、単品で勝負すると集客に苦戦する。従って、日本では単品勝負している飲食店もアラカルトのメニューを豊富に提供している。一人あたりのGDPが伸びている時期はアラカルトで多數のメニューで展開した方が無難ということ。
これは別途、マレーシアのように多民族国家の場合も同様。何人かで食べにきても複数メニューの提示があった方が選びやすくリピートされやすい。単品メニューをフルサービスのレストランで提供するにはGDPの成長を待った方が良い。
加えて、地元料理や地域にしかないレストランは賑が薄く、米国流が基本的に賑わっている。フィリピンの特徴は、他の文化をそのまま受け入れていて、自国のこだわりがかなり希薄に感じられる。地元料理や自国料理などの原点回帰はやはり成熟していく国の特徴と言える。これはメニューやレストランだけではなく街の建築や作りにも同様の心象を持った。
他のアジアでは少なくとも食においては日本食に憧れやクールな印象を持っているが、フィリピンは断然アメリカと言った感じだ。ちなみに、いくつかは観察出来てもヨーロッパは皆無。基本は、大味、アメリカのがさつさがより強調された飲食店が賑わっている。
それからフィリピンの特徴は米。ファーストフードやレストランにいくと必ずご飯はいらないかと聞かれる。極端な場合、頼まないでもご飯が出てくる。従って、小麦を主食として食す文化が浸透していない。中華は流行っているが麺を中心としたメニューが少ない。イタリアンもピザは人気だがパスタの品数が少ない。
フィリピンの飲食店はかなり米国の影響を受けている。本来、島国で海に面している国なので魚の捕食が多く薄味になって良いと思うが、フィリピンは気候の影響が強いのか、我々日本人からするとかなり濃い味。更に、米国の影響を受けてか、ケチャップ、BBQソース、ハンバーガー、ピザなどのレストランがこぞって軒を連ねる。
フィリピンは間食やおやつを食べる文化がある。主食としては米だが、おやつにはドーナッツのようなやはりアメリカ文化の象徴がかなり受け入れられている。日本では信じられないほどモールの中にもドーナッツを中心としたカラダに悪そうな甘いお菓子が多數販売されている。そして、実際にパクパク食べている姿が多數観察できる。
米国流は街作りにも垣間見れる。モールを中心に街が展開している点だ。インフラの開発で駅や地下鉄の開発が後手になっている、そのため、先に巨大モールが形成され、その周辺に住宅施設が充実していく。モール周辺は栄え、モールを離れると急にスラムの街並みに戻る。マクロで見てみるとモールの集積が都市となり、都市と都市の間は栄えていないスラムが広がる、そんな感じだ。
このような街の作りになっているため、モールの中は同様なセグメントが集まっているため比較的にマーケティングが容易にできる。モールや都市ごとに集まるセグメントがある程度整理されているからだ。
一方、このような作りで街が展開されると交通インフラの要は車になる。本来は車での移動が増えるとロードサイド型のレストランが注目され開発されて良いのだが、フィリピンは人口が集中しすぎて、他の列車や地下鉄のインフラが整備されていない結果、車の絶対量が多く慢性的な渋滞になっている。この場合、渋滞が完全に解消されない限りロードサイド型のレストランは成功しないだろう。これはたのアジアではインドネシアも同様。但しインドネシアの場合、人口、車の絶対量が多いのに加えて、道路設計の悪さもある。
モールや各都市を歩いていて感じるのは若さだ。他のアジアは案外と年齢が上の人と若い人が同じ場所に集積している(得に香港や台湾はその印象が強い)が、フィリピンは若い世代が集まっている印象。マニラ周辺にフィリピンの人口が殆ど集積していることを鑑みても圧倒的な若さを感じる。
フィリピンの食事情から考える10年後は健康被害だろうか。もともとからフィリピンの料理は味が濃く塩見が強い。ここに加えてアメリカ流のハイパーカロリーフードが日常食に浸透している。街並みを歩いている若い人は身長は高く無いが、横に膨らんでいる。いわゆる肥満体型がかなり散見できる。加えて、内臓に炎症があるのだろう、顔に吹き出物ができている方々が圧倒的に多い。脂質のとりすぎで内蔵がかなり悪くなっている印象だ。今は若いから問題が無いだろうが、他の先進国以上に彼ら彼女らの健康被害は甚大なものになると予測できる。
からと言って今すぐは健康ブームはやってきそうにない。被害が出始める5年、10年のスパンで他の先進国が行ったような健康にお金をかけ始めることがファッションとなりやがて切実な課題となってやってくることは間違いない。
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