2:8の法則

2008年4月9日 水曜日

早嶋です。



大量のデータを分析して解釈する場合に有効なツールがあります。誰もが知っている2:8の法則、またはパレートの法則です。



豆この起源はイタリアの経済学者のビルフレート・パレート(Vilfredo Federico Damaso Pareto)までさかのぼります。パレートは、母国イタリアで経済状況を調査していたとき、人口の2割が土地の8割を所有していることに気付きました。また、家庭菜園で作業をしているとき、エンドウマメの8割が、2割の枝から収穫されることを発見しました。パレートは、このような観察事項から研究対象となる一連の要素のうち、ほんの一握りの要素が大部分に影響を与える源泉であることが一般的だという結論をまとめました(1896年にローザンヌ大学の論文集に成果を発表)。



これが世に言うパレートの法則です。本当かな?と思ったら、皆さんの周りで仮説を立てて見て下さい。例えば売上。売上の8割がおよそ2割の顧客郡で満たされていることでしょう。例えば、営業パーソン。営業パーソンの2割で全体の売上の8割を稼ぎ出しているかもしれません。



もしこのような仮説が立てられたら?そうです、2割の人々や要因に注目しますよね。上記の例では、2割の顧客郡はどのような属性や特色があるのか調べます。そして、その特色から他に可能性がある顧客郡のあたりをつけることによって、更に売上を拡大する方策が見つかるかも知れません。また、2割の営業パーソンが8割の売上を稼ぎ出しているのであれば、2割の営業パーソンの行動に注目することでしょう。何が要因でそのような売上を上げているのか?また、他の8割の営業パーソンは、そもそも必要なのか?と言った感じです。



この法則を品質管理に適用したのが米国の経営コンサルタント、ジョセフ・M・ジュラン(Dr. Joseph Moses Juran )博士です。ABC分析と聞けばお分かりだと思います。



いかがですか?2:8の法則。一国の経済、企業の売り上げ、不良品の発生など、分布、発生原因などを考える際、大勢の要素が少数の要因によって決定されるのでは?と仮説を立ててデータを見ると、案外、明快な仮説を立てることが出来るかもしれません。そして、その仮説検証もすんなりいくことでしょう。



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