
イノベーションの創造とマネジメント
2017年6月7日
早嶋です。
前回のブログ(尖った人材調達は新人一括採用では無理)で、新入社員の採用とイノベーティブな社員についてコメントしました。これは採用の話しなので、仮にイノベーティブな社員を採用した場合にマネジメントができるか?という点について考えます。というのも、仮にそのような状況になったとして、上司や周りの同僚がその社員を受け入れて、一緒に革新的なことをする!という流れになかなか今の大きな組織はならないのでは?と思うからです。
実際、対応の仕方としては次のようになります。
1)既存の組織に通常の社員と同じように受け入れる
2)既存の組織の中からイノベーションを推進する組織を作り、その中に受け入れる
3)全く新しい組織(別会社)を作り、その中に受け入れる
自社の資本傘下での受入を前提とした場合、上記の方向性が考えられます。仮に、上記の1)から3)の方向性で何らかの成果が出て、今度はそれを本丸に適応しようとした場合、考えられるのは組織の抵抗です。考えられる方向性は、
1)反対を表明して、受け入れない
2)反対を表明するが、受け入れる
3)賛成を表明して、受け入れない
4)賛成を表明して、受け入れる
でしょう。
1)が大きな勢力になれば、多くの組織はその方向に動くでしょう。実際に、他の人は仕方なく賛成となり受け入れる素振りを見せても、実際に行動をしなければ、2)か3)の状況になり、結局組織の行動は変わりません。
上記から分かるように、イノベーションを興すには、2つの方向性を常に検討する必要があります。つまり、イノベーションを興す取り組みと、イノベーションを推進する取り組みです。前半はイノベーションを興すためにどのようにすると良いのか?それを採用や教育の視点で議論する組織は多いです。一方、創造されたイノベーションを組織にどのように受け入れて、どのようにマネジメントするかという後半の取り組みは、組織ではあまり見かけません。どちらかが重要というわけではなく、どちらも大切です。特に、後半の取り組みが無ければ折角出来上がったイノベーションの方向性が組織に受け入れられなくなるからです。
イノベーションは、通常は1)新入社員、2)大きな組織の場合は組織間の異動の時、3)そして退職の時に生まれやすいという話は有名です。そこで、例えば企業の中で次のようなルールを決めると良いと思います。
新入社員や中途社員や異動社員が発生したタイミングで、できるだけ早い時期に、その組織の良い点と悪い点、こうしたらもっと良くなる点などを既存の社員に何らかの方法で共有、周知、意見交換するような場を設けるのです。特に技術的な部分に関しては、否定をせずにその社員が言っている本質を再度検討し直す取り組みを行うのです。
組織に変革を起こしたい場合、外部の考えは極めて重要です。定期的に外の刺激を組織に植え込む。そういう意図での外部との交流、外部講師のトレーニングを計画的に意図的に導入するというのもありでしょう。かつて大きな組織に入った時、入社した時に抱いていたアイデアは後に、発言力、政治力を身に着けた時に、実際に実行して高い評価を得たことがありました。当時の経験ですが、新入社員の時に一番更に会社のことを客観的にみることができました。何も知らないからです。勤めて数年立った時、その課、或いは部、或いは事業のことを知るようになりその企業に浸かってしまいます。すると新入社員の時のような発想が少なくなるのです。これは同一の組織の中でも異なるグループに異動するときも同じでした。従って、効率の対局になりますが、意図的なジョブローテーションも一定の効果があるのでしょう。
社内に価値が転がっている
2017年6月6日
早嶋です。
社内の企画は、かなりの部分「思い込み」をベースに進められていると思います。で、良い企画は、それを「思い込み」からスタートしていると認識していること。つまり、それを仮の説としてファクトや少なくとも2次情報レベルで精査して裏を取っていきます。また、企画が「思い込み」であるゆえに、本当にその企画の筋はあっているのか?そのターゲットってつまるところ誰なのか?というレベルの議論がなされて無ければ机上の空論の空論レベルです。
今から始める多くのビジネスが、国内では後発です。従って、その領域でプレーヤーがいて、ある程度の序列ができています。通常は、一番名を馳せている企業が全方位的に規模の経済を勝ち得ていますので、コスト的に最も強いです。で、次のプレーヤーやニッチャーがそれなりのポジションを占め、何らかの優位性を武器に高値の商売をしています。
ここに思い込みの企画をぶつけると、結論はおおよそ次のようになります。自社では、コスト勝負になり勝ち目がないので、販路を海外に持っていきます。と。がどうでしょうか。実際にそうれは本当かもしれませんが、少なくとも海外に目をやった瞬間、それは海外の誰なの?最初の一歩のビジネスを具体的に誰にアプローチするの?という問に応えるのにざっくり1年以上は必要になります。
そこで「思い込み」とした場合、本当に勝ち目はないのか?と思考することはできます。基本的にコストで負ける。自社の提供する商品に価値がないと思っているから、顧客のニーズがみえなくなるのではないでしょうか。内部で何らかの商品を提供しているのであれば、基本的に何かの価値を必ずターゲットに対して届けているはずです。それは何なのか?という掘り下げが必要です。そのためには、1人で考えるのではなく、その顧客と様々なシーンで接している内部の社員の声に耳を傾けることも大切です。
企業規模がそもそも数十人以下であれば、そのような取り組みは無意味かもしれません。しかし数百人以上の規模で行っているのであれば、からなず内部に様々な価値が転がっています。それを発見して、言語化して、商品として見せることができれば、新たな商売につながります。企業の中にどっぷり使っていると、それが何なのか見えなくなります。また、自分たちの価値を言語化できなくても、それを正しく顧客にリーチできなくてもこれまでの商流がそれをヘッジしてくれているから不要なのかもしれません。
大企業の場合の新規ビジネスのスタートは、自社の既存の商売について、何が価値なのか?を問い直すことからスタートするのも良いアイデアだと思います。
尖った人材調達は新人一括採用では無理
2017年6月5日
早嶋です。
日本企業はグローバル人材、尖った人材、リーダの育成と唱え流れも、基本的な採用は昭和30年頃から続く新卒一括採用です。しかも、その採用戦略は本社の戦略に殆ど関係なく、毎年人事が中心となり採用を進めています。真に企業を変えたいのであれば採用、育成、評価、雇用形態、組織体制にゼロベースでメスを入れる必要があると思います。
例えば、採用はこれまで新卒を一括採用して本社で大切に育てる形式が基本でした。日本らしい良いやり方であることは否めない一方で、基本的に尖った人材はいないのではという疑問がわきます。従って、今後は中途採用社を中心とした採用や、尖った人材を欲するのであれば一本売で現場の担当者が異端者を採用できる権限を与える等の変化球が必要です。
また、ITの販促や導入に対しては、50代、60代の脳みそで考えるのではなく、今の若い層、10代や若手世代に方針だけを伝え、詳細は任せていくスタイルを取ることが大切です。更にこの分野に対しては、年齢の上下ではなく、デジタルにどれだけ触れてきたかを指標にしてデジタルネイティブが先輩社員をリードできるような教育方針も必要です。
また、新入社員教育で社内一括のコピペ研修を行うことから、人材ごとに必要なカリキュラムを組み直して、アラカルトの研修を行うように変更したほうが良いと思います。仮に社内統一で研修をするのであれば、概念化能力の強化を基本とした研修、特に問題解決の考え方やアプローチは徹底的に時間をかけていくべきです。多くの企業は詰め込みで問題解決も入れていますが、全体のカリキュラムの数%に過ぎません。
雇用形態ももっと柔軟に捉えて良いと思います。基本は正社員ですが、プロジェクト単位や仕事の単位ごとにクラウドソーシングをもっと活用して、多くの知恵を仕事に入れることを発想すべきです。基本的に内部の人間だけで数年以上取り組んでいる仕事は、無駄の塊だと思っていいくらいです。外部の人間を適宜活用することで、自分の強みと圧倒的に努力不足の仕事が瞬時にわかります。外からの当たり前の目で、不要を削除するだけでぐっと生産性は向上します。
最後に新規事業の進め方です。多くの企業は既存ビジネスで成績を上げたチームを新規チームに抜擢しています。が、これはその時点でアウトです。既存のように計画通りいかないのが新規ビジネスです。実行して失敗して、そこから学ぶというマインドが必要です。既存ビジネスの成功者は計画通り、いきなり大きく成功をできると未だに信じていますが、それは神話です。基本的な人事は、現在の本社の制度と全く切り離して、できれば新会社で行うくらいの大胆さが必要です。完全にルールも分けられるし、失敗も成功も明確になります。自社に有望な人間がいなければその新会社に新しい人材をひぱってきてある程度の権限を与えることも大切です。
仮に、ビジネスに投資をする場合は、いきなり投資をしないで上記のような新組織で実際に自分たちで小さく経験を積み、勘所を磨いたほうが良いです。その上で資本を入れることで、マネジメントの管理が容易になります。いきなり出資をして相手に丸投げだと、結局管理ができなくなり、その投資額全体をどぶに捨てることになります。
統合と数字の細分化を強めた時の愚。
2017年6月2日
早嶋です。
ある企業では、年間の数値目標を490に設定しています。期首から2ヶ月たった現時点で実績は105。ギャップは今の時点で385です。この時点で年間の達成の確率をどのように考えるか。これは実際の事例で、ある地域である事業を行っている企業の事例です。
元々、そのビジネスは地域ごとに細分化されており、全く別組織として運営されていました。それが2000年頃に複数の地域が統合され1つの組織として運営されるようになりました。しかし、その組織はそれから10年以上経過しているにも関わらず、管理の仕方は昔のままで、未だにその地域単位で計画を立て、地域から積み上がった計画をベースに全体の目標を設定しています。
例えば、統合する前の地域はF、N、S、M、O、Kという地域でした。そして各地域には統括本部があり統合する前は各本部が地域の数値管理を行っていました。各地域には10から20の支店があり、その支店の売上合計が各地域の売上になっていました。
Fの実績は60、年間目標は140、ギャップは80。
Nの実績は10、年間目標は60、ギャップは50。
Sの実績は10、年間目標は60、ギャップは50。
Mの実績は10、年間目標は70、ギャップは60。
Oの実績は10、年間目標は90、ギャップは80。
Kの実績は5、年間目標は70、ギャップは65。
これをみると、
計画を上回る地域はF
概ね計画通りの推移を示す地域は、N、S、M
若干未達になりそうな地域は、M、O
計画を下回る地域はK
ということがわかります。
通常の感覚であれば、2ヶ月経過した段階でKの進ちょくを確認し、10ヶ月後も大幅に計画未達と推定された場合は他のエリアで調整できないか等の検討を行うでしょう。しかしこの組織は、各地域のセクショナリズムが極めて強く、かつ計画に対して期中にフィードバックする文化が全くありません。
驚くべきことに、それが各地域の支店に対しても同様でした。例えば、計画通り経営しているように見えるNの地域は、10の支店があります。それぞれの支店にも上記のように年間の目標、月間と詳細に目標が設定されています。そして、毎月目標とギャプの管理をしています。ある店舗は計画を上回るペースで推移していて、ある店舗は計画を下回るペースで推移しています。だからと言って期中に店舗ごとの調整を行うことはありません。しかも計画を律儀に守る文化があり、期中に調子の良い支店は年間の売上に帳尻があるように後半はペースを落とすため計画を大幅に上回った実績を上げる店舗がないのです。
つまり、計画を下回る店舗の数だけ目標とのギャップが増えて行くのです。景気が良くて、経済が右肩あがりの時は良かったでしょう。おそらく全店舗目標達成という絵図がかけていたと思います。しかしここ10年以上は経済は低迷して、店舗が全て計画通り行っていません。
文化や慣れというのは怖いもので、店舗の統合や地域の統合を行うことも無く、見た目上は統廃合を行っているのですが、実際の運営は20年以上も前からの仕組みで、全くと言ってよいほど統合効果がないのです。
整理すると、この企業の特徴は次の通りでした。
●組織運営形態は昔からの取り組み方を守り、戦略と一切紐付けられていない。
●目標と計画は細かく設定している。各地域、各支店レベルで細分化し、年間、毎月、毎日のギャップを速報で管理している。にも関わらず、担当地域、全体での整合性の調整などは全く行われない。
●強烈な部分最適に陥り、全体がどのようになっているかを組織で把握している人が殆どいない。
●計画を修正するどころか、徹底的に守る文化が強く、計画よりも伸びる可能性があっても途中でスピードを緩めてしまう。
少しデフォルメして書いている部分もありますが、全国に一律に存在していて、何らかの規制やルールで守られていた企業に観察できる事項です。このような企業は企業戦略や事業戦略の区別が無く、また組織の効率化を鑑みて機能を全店舗で統合する動きも極めて鈍いです。組織の規模が大きくて、ネームバリューが高いから離職する人も少ないのでしょう。結果的に、その組織でどっぷりと時間を経過した社員は、何ら疑問を持つこと無く仕事を続けているのです。
日本企業の生産性が低い理由は、非常に単純なことがベースで、外の組織の人間が診断するとあっという間に原因がみえてしまうかもしれません。しかし、その仕組はその組織に根付いています。強烈な刀を振りかざさねければそう簡単には変えられないのが現状です。
リーダーとフォロワー
2017年6月1日
早嶋です。
リーダーシップとは、組織の目標を達成させるための力で、フォローワーシップは、その組織とリーダーを補佐する機能や力を指します。
ブラインドウォークというゲームがあります。2人組で行うゲームです。片方に目を閉じてもらい、片方がその人を音声や事前に決めた合図によって動かすという遊びです。目を閉じている方は当然視野が狭く、指示される側よりも情報弱者になります。指示する側は目を明けていて、情報が入ってくるので常に指示される側よりも優位な立ち位置になります。これらをリーダーとフォローワーに例えると、目を開けて指示する人がリーダーで閉じて指示をうける人がフォロワーです。
このゲームを交代で行うと面白いことが観察できます。目を閉じて指示を受けている時は、ゲームであっても不安で、怖い気持ちが先行します。従って指示を受けても、大胆に行動に転換することが難しいです。またできれば、そのことをリーダーに伝えたいのですが、何故か黙って指示を受けたままになります。従うしかないと勘違いしてしまうのです。
そして役割を交代します。今度はこれまでのことを一気に忘れ、自分がフォロワーだったときの体験やその時感じた気持を忘れ、より大胆な指示を目を閉じた方々にしてしまいます。
組織では常に指示する側とされる側の人間がいます。される側の人間は、ブラインドウォークで観察できるように、コミュニケーションを通じて今の気持をリーダーに伝えれば良いのですが、意図的にそのようなことをする人は少ないです。
一方、誰もがいきなりリーダーになることはありません。基本はフォロワーとしての経験を積み重ねた後にリーダーになります。でも役割が変った後に、リーダーという序列を見出したかのようにフォロワーの気持を考えなくなります。
リーダーもフォロワーもチームの一員です。どちらとも目標を達成するための組織で上も下もありません。でも、我々は無意識にリーダーが偉いと勘違いして、フォローワーは無意識にリーダーに自分から何かを伝えては駄目だと勘違いしています。
そうではなく互いが相互理解して、目標を達成するための集まりで、上も下もないのです。
なぜ成長戦略は達成しないのか?
2017年5月31日
早嶋です。
本日の日経の社説は「成長戦略はなぜ成果を出せないか」でした。その内容は久々に的を射ていると感じました。
成長戦略において、矢継ぎ早に新政策を打ち出している一方で、過去の政策目標が未達になった原因を分析していないという指摘です。要は、数値目標を高々に掲げるものの、未達になったらあたかも無かったかのようにして別の新政策を掲げて利害関係者の記憶から消し去ろう的な意図を感じるのです。
今回の社説は国の政策に対してですが、企業にも当てはまる部分を感じます。計画を立て、その計画が達成出来ない場合に、伸びしろを感じる企業や実際に収益を上げている企業は徹底的に原因を究明して、将来の経営に活用しています。
一方、どんどん業績を落としている企業は、原因を追求しないで、あるいはその解明の仕方が分からないまま、その場しのぎの対応を続けています。それらは値下げ、人件費削減、子会社や関連会社、或いは下請けの会社に責任を押し付けて終了という極めて意味のない行動です。
何故、そのような取組になっているかと言えば、私の仮説ですが、目標数字の細分化ができていないか、そもそもの目標に対して合理性がないかです。世の中の上場企業は別として、非上場企業のガバナンスは驚くほど低いと感じます。
計画は存在するものの、一切メンテナンスがされていなく作ることが目的になっています。或いは、大枠の数字のみが記載されていて、それらを達成するために、誰が、いつまでに、どの程度の確度で、どのくらいのボリュームをすべきか?が机上の空論レベルでも議論がされていません。
酷い例で言えば、売上目標の根拠は無く、毎年1億積み上げる。というような気合と根性の世界で数字を創っているところもあります。或いは、足りない部分を新規ビジネスで創出するとして、具体的に何をどうするのか?を考えないで終わっている企業も多数観察してきました。
計画を立てたからといって、達成できない。だから立てるのは意味はない。というのではなく、ある程度、考えて整理する。それらを実行しながら修正して、何故できたのか?何故達成できないのか?を常に考えて貪欲に達成するための方法を考えて実行することに意味があると思うのです。
弊社では、事業実践塾として弊社に来社して頂き、事業計画をブラッシュアップして達成するための塾を毎月開催しています。
3つのリスクを考慮する
2017年5月30日
早嶋です。
何かを始めたい!と思った場合、商品を作って、それを顧客に提供する。ということで商売は成り立つのですが、1)実際に商品を完成することができるか(product risk)2)完成させた商品を販売することができるか(marketing risk)3)それらを商売として成り立たせることができるか(financial risk)が大切です。
多くの場合、モノづくりの発想から始まりますので、1)のproduct riskは実際にクリアすることが多いです。しかし、それらをどのように顧客にリーチするのか?とか、どのように顧客に販売するのか?などは、あまり考えられていません。いわば、集客の部分です。
また、それを考えていないということは、商品が良すぎるか、普通の人にとってはスペックオーバーである場合も考えられます。その際は、対象と思っている顧客が案外と母数がすくなくて、結果的に販売が難しくなります。
これは3)のfinancial riskにもつながります。確かに、今はクラウドや外部リソースを活用して小さくはじめて、製造物であっても大手並みのモノを少トッロで作ることはできます。それでもクラウドファンディングなどの手法を使わない限り、基本的に手出しは必要です。
余裕がある場合は別として、金銭的な資本が無ければ、通常の商売のように出資者を募るか、間接金融で調達するしかありません。その場合は、もっと固いシナリオを構築しないと資金が手元に集まりません。
ということで、スタート時は商品のことだけではなく、マーケットのことと、そもそもの商売が成り立つことを踏まえて考慮することが大切です。
不確実性の対応を身につける
2017年5月29日
早嶋です。
1990年代から2000年にかけてそれまで進められた多角化は否定的な事業戦略になり原点回帰で本業にリソースを集中する企業が増えて生きました。理由は2つあります。1つは、新規事業がそもそも上手くマネジメントできなかったこと。鳴り物入りで参入した新規事業は計画どおりいきません。2つめは、既存ビジネスとのシナジーという神話が崩れたことです。資源を活用して双方がメリットを生むことなく新規ビジネスが想定以上の赤字を流出し続けます。
ということで、2000年以降、新規事業や多角化の風潮はめっきり下火になります。結果、事業再編が加速する方向に進みます。しかしここ数年、大企業がこぞって新規事業の必要性を主張し異業種のビジネスに資本を入れる、或いは自ら立ち上げを行う動きを観察出来ます。
この理由は経済の成熟です。本業が成熟し、今後の収益が細ることが確実に予測できるようになりました。成長がシュリンクし、既存のパイが飽和。ジワリジワリとそのパイが縮小しています。もし付加価値を付けて高級路線に転用出来ても、そもそもの母数が減少しているので、大手の胃袋を十分に吸収することはできません。なんとか既存の事業で生きてきた企業もいよいよ追い詰められているのです。それが新規ビジネスの方向性へとモチベートが向かう理由です。
マクロ的な条件は同じ画故に、多くの企業が同じ方向性へ向かいます。市場とそれを実現する人材は限りがあります。結果的に競争が激しくなり思うように実現できません。また、技術革新のスピード変化が10年で全く異なる次元になっています。従来の取組で無意識に対応している経営者は正直頭を悩ませているでしょう。
既存のビジネスのように、事業計画に書いてしまえば、その行動計画通りモノゴトが進むと考える経営者もいます。しかし、新規ビジネスは「不確実性との戦い」で常に不安定な環境、予想外の出来事が起こることが前提です。一方、既存事業は、様々なフレームワークが活用出来ました。新規ビジネスはそもそもの仮説や前提がフワフワしているが故にバシッと枠にハマりません。特にネット関連やIT関連のビジネスは半端なく予測が難しいのです。
そこで考え方や取り組み方が180度異なります。ポインは完璧な事業計画を立てないこと。5年後の予測を3年、2年、1年に落として半年、1ヶ月の行動計画で細密に作り込むことは、ある程度前提が既知である程度変化が緩いビジネス環境においての前提です。従って、新規ビジネスは発想を逆転します。計画するために割く時間を少なくして、残りのリソースは行動にフォーカスします。そしてその行動から得られるフィードバックをビジネスの構築に都度仕込んでいくのです。緻密に机上で考えることで、自身の満足度は高まるかもしれません。しかし、そのビジネスが実現する保証はありません。
それよりも「やってみなければ分からない」という世界観を持ちリーン・スタートアップの発想に切り替えるのです。キーワードは3つあります。MVP、実験、そして学習です。
MVPとはminimum viable productの略称で本当に必要な機能だけを持った商品を素早く作って実際の市場でテストしながら精度を上げていく考え方です。MVPを実際の顧客に提示して、本質的な価値を構築していきます。この取り組みを繰り返し行いながらビジネスモデルも構築します。もし、初めの商品が過大に投資したものであれば1回の失敗は事業全体の命取りになります。しかしMVPであれば失敗を繰り返す仮定で顧客への提供価値とビジネスモデルを見極める発想です。
次に実験です。予め実験を意識することで、何を予測して何を検証するかを常に明確にします。そのためには仕組みをシンプルに削ぎ落とした取り組みを繰り返します。MVPと組み合せることで、仮説のフィードバクではなく、実際の商品からのフィードバックを得られるために机上ではわかり得ないことを発見する可能性が高くなります。新規ビジネスなんて突き詰めれば、やってみないと分からない部分もあり、それを前提として取り組んで行くのです。
最後の学習も一連の流れになりますが、繰り返し得られたフィードバックを基に組織が学習して真に価値ある商品やビジネスモデルを構築するのです。既存企業はビジネスモデルの実行に重きを起きますが、スタートアップ時はビジネスモデルの探求にフォーカスすることを忘れないことです。
リーンスタートアップ。考えてみれば当たり前のことです。はじめはあたって砕けろ的に取り組みをする。でもカタチが無ければわからないので必要最低の商品(MVP)を作る。それを実際の顧客に示しながら反応を観察して実験する。それらを都度都度フィードバックして不確実な部分を確実にイメージして取り組むのです。
事業実践塾では、既存の取り組みと新規の取り組みを基本的には分けて考えています。詳しく取り組みたい方は、是非、参加ください。
「モチベーションと脳」
2017年5月27日
女性活躍推進コンサルタント(NLPマスタ―, Disc, HQ=SQトレーナー)の安藤です。
今回のテーマは、「モチベーションと脳」です。
やる気がでている時は、どんな時ですか。それは、報酬への期待を感じた時ではないでしょうか。報酬は、人によってお金、名誉、達成感だったりします。
報酬を意識したとき、脳内では「ドーパミン」が分泌されます。ドーパミンは、やる気だけでなく、思考力や
決断力もアップさせるといわれています。
“達成感”に必要なことは、目標をしっかり持つことです。目標を明確にし、具体的な行動プランをたてそれを成し遂げることです。モチベーション理論で有名なのは、マズローやハーズバーグの説です。内発的動機づけの
手法が使われています。目標の達成感を味わう。やればできるという自信を持つ、仲間から感謝の気持ちが伝わる成功をわかちあうなど、それらは「ドーパミン」と関わっています。
もっと深く知りたいという方は、動機付ける力 ハーバード・ビジネス・レビュー
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/book/050519_motivation/ をご参照くださいませ。
また、このような脳をつくるために日ごろやるべきことは、有酸素運動です。有酸素運動は、環境をコントロール力がつくだけでなく、記憶力や学習能力の向上にも影響しているといわれています。
さて、6月のセミナーのご案内です!
『女性管理者のための部下のモチベーションアップ講座』 *行動特性を活かしたモチベーションアップ
1 )あなた自身の行動特性と部下の行動特性
2)部下のタイプによってモチベーションをあげる指導の違いを知る
3) 質疑応答
●申込 メール、電話、FAX、Webにてご連絡下さい。
会場:〒810-0001 福岡市中央区赤坂1-13-10 赤坂有楽ビル3F
申込:電話092-761-6130 FAX:092-671-6075
メールアドレス:info@biznavi.co.jp
*申込は ㈱ビズ・ナビ&カンパニーのHP → http://www.biznavi.co.jp/seminar/1556からお願い
致します。
何かお困りのことがありましたら、㈱ビズ・ナビ&カンパニーへご相談くださいませ。
【個別相談】
「部下が自分と違いすぎてどう指導したらいいかがわからない」という相談でした。まずは、“自身を知る”
言わば、“感情、行動、思考”についての自己認識です。その上で、部下の“感情、行動、思考”のタイプを
知ることで違いを明確にしその部下にどのような言動が適切であり、行動変容・影響をあたえるかを学んでい
くことです!。
売れる営業と売れない営業
2017年5月25日
早嶋です。
安定したパフォーマンスを残す営業パーソン(以下、安定)と不安定な結果を残す営業パーソン(以下、不安定)の違いは様々ありますが、以下のようなことが概ね特徴だと思います。
■マネジメントのスタイル
安定は、基本的な行動や結果に対して定量的、定性的な分析を加えており、その成果が何故あげられたのかをある程度言語化することができています。一方で、不安定は、なんとなくで勘や経験や義理人情の部分が多く、再現性が低いです。従って部下や同僚に対しての説明が苦手です。安定は、科学的でデータ重視、不安定は感覚的で経験重視と言えます。
■管理の対象
安定は、日常の営業活動や行動計画を立てる際に、その商品を販売するためには何をすべきか?を細かく行動レベルにまで落とし込んでいます。
例えば売上目標が100、粗利の目標が10だった場合、ある期間にその数値目標を達成するためには、平均契約件数を4件確保するという発想を持ちます。そのためには、過去の自分のパフォーマンスや市場の状況を加味して見積もり提案を8件、それからそれらを獲得するために商談を12件行う。というように、売上や粗利だけを意識するのではなく、そこに結びつく手前の行動にもフォーカスします。
一方、不安定は粗利の大きな顧客や売上の大きな案件を一本釣りで狙いにいく傾向が強いです。従って、運良く獲得できたときは売上も粗利も高いのですが、その後、仕込みを殆ど行っていないので平均するとノルマ未達成になるのです。
安定は営業活動そのもにに注目して、行動にフォーカスします。一方、不安定は結果と数字だけを考えてそれらを達成するための行動と分解することが少ないのです。
■視点
安定は、常に半年、1年、数年先を見据えながら与えられたノルマを達成することを考えます。過去に可能性があったけれども、自分たちの中の基準で獲得できないとわかったら、次の案件に対して仕込みをはじめ思考を切り替えます。
一方、不安定は常に大きな案件のことを考え、過去に取れそうだった案件で落とした案件をずっと追いかけ、結果的に将来につながる案件の仕込みを行いません。安定は未来志向で不安定は結果思考、或いは過去を引きずる傾向が強いのです。
■時間の感覚
先程も少し触れましたが安定は、直近の1日、1週間のことだけを考えません。数年先の事業戦略を把握して、それらを細分化。そして3年、1年、半年、1ヶ月と遠くの目標数字から近くの数字へと細分化してモノゴトを考えます。
一方、不安定は近視眼的で直近の数字しか考えません。常に取るか取られるかのような活動を行うので時間の感覚が非常に短いのです。
■活動指針
安定は、計画を立てながら行動にフォーカスするため、優先すべき行動を常に把握しています。人間は無意識に行動をすると、どうしても無駄なことを沢山して、本来行うべき活動に時間を避けなくなります。従って、安定は定期的に業務の棚卸しを行い、目的を達成するための行動に時間を配分するのです。
一方、不安定は基本的にはなんでもやりたがります。効果的な行動とそうでない行動の区別なく、我武者羅に行う感じです。しかし、なんでも行うということは結果的に何も達成できないという状態になります。
全体として、売れるとか売れないという営業パーソンは、その行動の仕方、考え方、マネジメントの仕方が大きく異なると考えます。安定して買って頂く仕組みを構築するにもやはり営業を組織だててマーケティングすると良いのです。
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