社内に価値が転がっている

2017年6月6日 火曜日

早嶋です。

社内の企画は、かなりの部分「思い込み」をベースに進められていると思います。で、良い企画は、それを「思い込み」からスタートしていると認識していること。つまり、それを仮の説としてファクトや少なくとも2次情報レベルで精査して裏を取っていきます。また、企画が「思い込み」であるゆえに、本当にその企画の筋はあっているのか?そのターゲットってつまるところ誰なのか?というレベルの議論がなされて無ければ机上の空論の空論レベルです。

今から始める多くのビジネスが、国内では後発です。従って、その領域でプレーヤーがいて、ある程度の序列ができています。通常は、一番名を馳せている企業が全方位的に規模の経済を勝ち得ていますので、コスト的に最も強いです。で、次のプレーヤーやニッチャーがそれなりのポジションを占め、何らかの優位性を武器に高値の商売をしています。

ここに思い込みの企画をぶつけると、結論はおおよそ次のようになります。自社では、コスト勝負になり勝ち目がないので、販路を海外に持っていきます。と。がどうでしょうか。実際にそうれは本当かもしれませんが、少なくとも海外に目をやった瞬間、それは海外の誰なの?最初の一歩のビジネスを具体的に誰にアプローチするの?という問に応えるのにざっくり1年以上は必要になります。

そこで「思い込み」とした場合、本当に勝ち目はないのか?と思考することはできます。基本的にコストで負ける。自社の提供する商品に価値がないと思っているから、顧客のニーズがみえなくなるのではないでしょうか。内部で何らかの商品を提供しているのであれば、基本的に何かの価値を必ずターゲットに対して届けているはずです。それは何なのか?という掘り下げが必要です。そのためには、1人で考えるのではなく、その顧客と様々なシーンで接している内部の社員の声に耳を傾けることも大切です。

企業規模がそもそも数十人以下であれば、そのような取り組みは無意味かもしれません。しかし数百人以上の規模で行っているのであれば、からなず内部に様々な価値が転がっています。それを発見して、言語化して、商品として見せることができれば、新たな商売につながります。企業の中にどっぷり使っていると、それが何なのか見えなくなります。また、自分たちの価値を言語化できなくても、それを正しく顧客にリーチできなくてもこれまでの商流がそれをヘッジしてくれているから不要なのかもしれません。

大企業の場合の新規ビジネスのスタートは、自社の既存の商売について、何が価値なのか?を問い直すことからスタートするのも良いアイデアだと思います。



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