早嶋です。
1日に何杯コーヒーを飲んだことやら。今日は時間に追われた1日でしたが、予定以上に仕事が進みました。
さて、次の文章を読んで何を想像しますか?
○照明は居心地よくするために抑えられた和やかなもの
○椅子や床は少し磨り減っているかもしれませんが、かえって、家にいるようなくつろいだ気分を提供してくれる
○威圧感のあるステンレススチール製のものはなく
○カウンター周りの従業員の行動は顧客からも見えて視覚的な娯楽を提供している
○音楽は癒し系の上品なもので背景に溶け込んだ雰囲気を創っている
○魅惑的なアロマは店内全体に漂い、芳醇な味への期待を膨らませる
お分かりですね、本日は2回、足を運びました。1杯310円のカプチーノショートを2杯。
スターバックス・コーヒー・チェーンは、何度も繰り返したいと望むような楽しい記憶に残るような経験を創出するために、顧客に五感を感じていただく努力をしているそうです。イタリア・ミランのコーヒーバーの文化をシアトルに持って帰るというハワード・シュワルツの夢は、もはや上海からサンチャゴまで世界中に7000軒以上の店舗にも実現されています。
もはや一つの文化を形成しているといってもいいですね。
2007年11月 のアーカイブ
コーヒーブレイク
ハブ空港
早嶋です。
昨日、福岡空港の地下鉄で切符を買うのに戸惑っていた方がいらしたので、声をかけました。聞くと、彼の国では先に行き先を押してからお金を入れる券売機が一般的だそうです。
博多駅まで行くということで、途中までおしゃべり。彼は、エチオピアから島原に向かうとのことで、何故島原?と尋ねると、島原で火山の国際会議に参加すると。彼は、エチオピアの火山学者でした。エチオピアから日本までは、先ずヨーロッパに飛び、その後、シアトルでトランジットし、日本へ。実に2日間もかけてきたそうです。長旅、おつかれさまでした。そして学会と日本の滞在を楽しんでください。
彼と話しをしていて考えたのですが、世界各国の巨大空港は、その地域のハブ空港となるように変化を遂げています。例えば、シンガポールのチャンギ空港。シンガポールは小国ですが、港湾をいち早く世界に開放し、コンテナ取扱量は世界一。そして空路でもチュアンギ空港がおよそ140ヶ国の空路を結んでいます。国自体の人口は400万人に対して、チャンギ空港の年間乗降客数は3000万人を越えます。
まさにアジアのハブ空港として、浦東空港(上海)やシンセン、仁川(韓国)とその機能を争っているかのようです。一方、日本はどうでしょう。羽田空港の国際化の計画が出ると、千葉県は成田を使えと言います。このような国内の地域的ないざこざをしている隙に海外の動きはドンドン進みます。
羽田が国際空港として機能すれば、入国してから国内の地方に移動するのも随分と楽になります。成田から羽田まで移動して飛行機に乗るとなると、更に5時間程度の陸の移動が必要になるからです。
09年末に羽田が国際空港化されることが決まっているようですが、何故かアジア近距離便だけという条件付です。これでは、欧米から来る人にとっては、やはり成田⇔羽田間の移動が必要になり何も変わりません。
羽田空港をハブ空港として他のアジア諸国に旅客を奪われないようにするといった発想は全く無いのでしょう。
普及理論とメッセージ
早嶋です。
左記の写真は、JR山の手線の中の吊革広告です。写真、右側の丸い部分が電気仕掛けで動く仕組みになっています。
広告内容は、ナショナルの新製品、ダンシング洗浄のキャッチで宣伝しているドラム式洗濯機です。これまでのたたき洗いに、ドラムを左右に繰り返し反転することによって衣類のもみ洗いを実現!ナショナルでは、この機能を売りのポイントにして、クイック反転と称して、吊革広告でも強調していました。
写真右側の丸い部分が実際に左右に反転して、丸くて黄色のスポンジが踊るように動いています。吊革広告に電動仕掛けをしていたので、面白い!と思って写真をとりました。
ドラム式の洗濯機の特徴は、使用水量が少ないことです。洗濯槽自体が横を向いた機種が多く、洗濯機のドラムごと回転させてたたき洗いすることが特徴です。これまでは、クリーニング店といったプロ使用で用いられた方式でしたが、洗濯機の小型化を行い、最近では家庭洗濯機にも普及しつつあります。ただ、通常の洗濯機に比べてまだ高額です。
ドラム式洗濯機は普及理論で言うところの、アーリーアダプターくらいでしょうか?はじめて、ドラム式洗濯機が発売された頃は、『ドラム式』という規格の提案に訴求ポイントが強調されていたと思います。今回のナショナル製品では、たたき洗い⇒もみ洗い、というように洗濯機の機能が強調されています。
新商品として世の中に出された商品は当初、消費者にとって、その商品がどのようなモノなのかが、全く理解されない場合が多いです。ドラム式の洗濯機でも、プロが使っていたとしても、家庭用としては初めてだからです。
そこで、はじめは規格の部分を強調する広告が多く見られました。その後、普及するにつれて、メッセージは、提案の対象者によって影響を及ぼす範囲が異なるので、機能の提案、使い方の提案、ベネフィットの提案、文化の提案といったように変化していくといわれます。
成長ビジョン
早嶋です。
今朝の東京は冷え込んでいます。さて昨日は、Bond大学のアルムナイメンバーの勉強会に参加、お題は、『起業してみて気付いたこと』で、2期卒業生の高橋さんが自らの起業体験を基にお話をされました(事業内容は、HPを参照ください)。
高橋さんの話の中でとても共感させてもらった内容がありました。それは、「起業準備の中で将来の自分のビジョンを明確に持てたこと」です。自分の成長ビジョンの重要性でを、改めて認識することが出来ました。高橋さん、ありがとうございます。
早嶋は起業して2年が立ちます。会社経営の中で、企業を引っ張っていくためのミッションやビジョンは絶対必要です。そして、経営者が自身の成長ビジョンを明確にしておくことが更に必要な要素だと思っています。
自分は、将来、『こんな事』をしたいな?ともし考えたらな、実際に『こんな事』をいつ頃からはじめたいのか、はじめるために必要なことは何があるか?などを具体的に考えて見て下さい。
その時点で、当然、足りないこと、困難な事が沢山出てくるでしょうが、『こんな事』をしたい!という明確なビジョン(where)を持てば、今の現状(now)を正しく見て、ビジョンとのギャップを確認します。後は、時系列の中で、どのように実現するか(how)?を考えて実行していけばいいのです。
ビジョン実現のために、早嶋が良く取る方法は、自分のビジョンを人に話すことです。こうする事で、セルフコミットメントを高めつつ、引けに引けない状態を作ります。
因みに、早嶋のビジョンは、45歳から70歳まで、ニュージーランドのロトルアという都市でペンションを行なう事です。ペンション経営だったら、今の資本力で行なう事が出来ますが、ペンションで提供したい価値を、人生の悩み相談、としたいのです。
『あそこのペンションに行けば、何か知らないんだけど、頭が整理されて、霧が晴れる感覚を覚えるんだよね・・・。』と世界中から人がやってくる。そのためには、大企業での経験や、起業経験、アントレの支援、成功体験、失敗体験、様々な経験を積まないと人に魅力を感じていただけないと考えました。
そんな先の事を考えて、やりたい!と考えるようになってから思考と行動が変わりました。将来なりたい自分に足りない要素を補うために、これからどのような事をしたらいいのか?と。つまり、ビジョン(遠い先の夢)を実現するために行う行動は、今、何をしたらいいのかと。
何でNZ?何で、悩み相談?何で?と思うかもしれませんが、これを書き始めたら苫習いので、簡単に、どんなフェーズを踏んでいこうと考えているか、だけ紹介します。
そのフェーズは3つ、現在、第2フェーズです。
第1フェーズ:大企業で海外の連中と仕事をする経験
第2フェーズ:0から1を作る経験(起業)
第3フェーズ:アントレを支援する経験(ビジネスエンジェル)
今日は、勝手に自分の話を書いてみました。
価格の弾力性2
早嶋です。
これから東京です。午後に商談を1件済ませ、夕方はBond大学アルムナイ主催の勉強会に参加です。
さて、昨日の続き、需要の価格弾性力にかんしてです。
価格弾力性が小さい場合、価格の変更を行ったとて、ほとんど需要は変化しません。逆に、価格弾力性が大きい場合、価格の変更が需要に影響を与えます。
需要の価格弾力性は、次のような場合、低くなる傾向があります。
1)代替製品や競合他社が少ないor存在しない
2)価格を高くしても買い手が直ぐに気付かない
3)買い手は購買習慣が変わりにくかったり、より低い価格を探さない
4)高価格には品質の違いやインフレなど、正等な理由を買い手が見出している
更に、需要の価格弾力性は、価格変化の大きさや方向にも左右されます。例えば小さな価格変化では無視されますが、大きな価格変化では意味のあるものになります。また、値下げと値上げ(方向)でも異なるでしょう。
長期的な価格弾性力と短期的な価格弾性力という点でも変化が見られます。例えば、買い手が価格の上昇に気付かない、上昇の幅が小さい、他のことにきを取られている、新しい供給業者の選定に時間を取られているなどによって、現状の供給業者から購買活動を継続するかもしれません。しかし、時間がたてば供給業者を変える可能性が高いとすると、この場合、需要は短期よりも長期において弾力的であるといえます。
弾力性に短期、長期の概念があることは、つまり、価格変化の全体的な効果が売り手に伝わるまでに時間が必要な場合と必要でない場合があることを意味します。価格設定は、とても奥が深いですね。
価格の弾力性
早嶋です。
本日は、BPS・リーダー養成・マーケティングの第三回目でした。マーケティング・ミックスについて各参加企業の経営層の方々と議論をしながらポイントを説明させて頂きました。参加者の方々、お疲れさまでした。
マーケティング・ミックスの中の価格において、価格変化と需要がどのように、どの程度影響するのか?はマーケターとして興味がある所です。これは、商品の弾力性を把握しているか?ということに置き換えることが出来ます。
一般的に、価格が高くなれば需要は減少して、逆に価格が低くなれば需要は増大する傾向があります。価格変化に対して、需要がどのように変化するのかを、需要のか買う弾力性といいます。
物理学を学んだ方は、弾力性というとピンとくると思います。需要の価格弾力性を式で表すと次のように表現できます。
需要の価格弾力性=需要の変化率/価格の変化率
需要の変化率=需要の変化/変化する前の需要
価格の変化率=価格の変化/変化する前の価格
通常、価格と需要は反対の動きをします。例えば、価格が上がれ需要は下がります。そのため、需要の価格弾力性は負の値になります。そこで、需要の価格弾力性は絶対値で表現し、需要の価格弾力性が1を越えれば、弾性的といい、1未満の場合、非弾性的といいます。
例えば、ある期間にAの商品は価格を15⇒10に下げたところ、需要は100⇒105に増えたとします。また、Bの商品も同様の期間に価格を15⇒10に下げたところ、需要は50⇒150に増えたとします。
Aの商品とBの商品の需要の価格弾性力を計算してみます。価格の変化率はどちらも、15⇒10ですので、
価格の変化率=(15-10)/15=0.33
Aの需要の変化率=(100-105)/100=-0.05
Aの需要の価格弾性力=0.05/0.33=0.15<1
これより、Aは非弾力的需要、つまり価格の変化に対して十分な需要の変化が無いことがいえます。
同様に、Bの需要の価格弾力性を求めると、
価格の変化率=(15-10)/15=0.33
Bの需要の変化率=(50-150)/50=-2
Aの需要の価格弾性力=2/0.33=6>1
これより、Bは弾力的需要、つまり価格の変化に対して十分な需要の変化があることがいえます。
上記の理論では、価格設定を行うさいに需要の価格弾力性を把握しておけば、より有利な価格設定が出来ることが分かります。
動線
早嶋です。
家の間取りやマンションの間取りを見ていると、台所や洗面所、トイレ、それぞれの部屋などをつなぐ廊下や出入り口など、日常的な生活を行う上で最も効率的に動けるように動線が考えられています。
知人のデザイナーは、更に、その家に住む家族構成やライフスタイルを調査して、10年後、20年後に動線が変更する可能性がある場合、それを予見した柔軟性の高い設計をしています。
動線の設計は、住宅に留まらず、小売業にも適用されています。例えば店舗などでは、顧客が来店して精算するまでの動きを計算して動線を作っています。多くの顧客の同行はバラバラに見えてまとまりがあるのです。それは、時計回りであったり、反時計周りであったり、といった具合です。
これは、近所のスーパーを例に取ると分かり易いと思います。顧客は、頻繁にスーパーに来店し、必要な食材を買って帰ります。その中で重要なモノは、買い置きがしにくい生鮮食品。そのため、野菜や果物、肉や魚などの商品は必ず、スーパーの周りに配置されていて、調味料や保存が利く商品は内側に配置されています。これも、効率的に顧客が商品を選択してレジにいけるように考えられた動線なのです。
動線の設計は、顧客の購買欲を喚起するツールとしても利用されます。これを最も利用しているのはデパートではないでしょうか?デパートのように8階も9階も階があれば、最上階に行けば行くほど客足が鈍ってしまいます。そのため、最上階では、催事会場を設けたり、目的買いが多いとされる書籍やおもちゃ、レストラン等を配置しています。
業界ではシャワー効果と呼ぶようですが、一気に最上階まで行って、徐々に下ってもらいながら、ついでに他の階によってもらおうという作戦です。対して、地下に食品、デパ地下に集客を強化して上層階に誘う作戦は、噴水効果と呼ばれています。
また、デパートでは、必ずと言っていいほど、1階は化粧品コーナーです。これも、1階にお客さんがにぎわっているように見せかけて、他の店舗もにぎわっているんだろうな?という誘導作戦です。コンビニの窓際に雑誌や本を置き、立ち読み客が外から見えるようにするのと同じような原理ですね。
他に、動線の究極?と思われるのがワンウェイ・コントロールと呼ばれる売り場作りです。例えば、同じスーパーでも入り口から出口がほぼ1つの動線でつながっている店作りをしている店舗があります。入り口に成果売り場があり、鮮魚や精肉と続き、飲料や冷凍食品、そして惣菜です。惣菜を最後に配置しているのも、惣菜を買う顧客は目的買いが多い統計データからでしょう。
海外の家具メーカー、イケアの店舗動線も完全にワンウェイ・コントロールとなっています。
ワンウェイ・コントロールのように動線を使って、顧客の滞在時間を長くして多くの商品に触れてもらう、顧客の利便性を考えた動線を作る、など目的はあれやこれやありますが、普段の生活の中に動線計画は溶け込んでいるのです。
これを書きながら、福岡の街並みが無造作に作られている(狭い道でも一方通行なんていう発想がない?)なぁと感じています。
グループとチーム
早嶋です。
先般、チームビルティングに関する書籍を読みながら、グループとチームの違いについて考えました。
グループは、人の集まりや集団を指すのに対して、チームは、グループの概念に共通の目的を達成する集まりが付け加えられます。例えば、ラーメン屋の行列による人の集まりがグループだとすると、フットサルで試合をする選手たちの集まりはチームです。
つまり、人を集めるとチームになるわけではなく、ただの集まりは集団であり、烏合の衆なのです。そこで、チームというものに条件を付けるとすると、次の3つを持ち合わせている集団だと考える事が出来ると思います。
1)共通の目的やゴールがある
2)組織の中にルールや決まりごとがある
3)目的やゴールを達成する人が集まっている
2004年12月号のHBRの論文、チームとグループは異なる(ジョン・R・カッツェンバッグ、ダグラス・K・スミス)、によると『チームとは、共通の目的、達成すべき目標、そのためのアプローチを共有し、連帯責任を果たせる補完的なスキルを備えた少人数の集合体である』と定義しています。また、『メンバー同士による共同の貢献を通じて、チームは様々な成果を生み出す。ワーキンググループの成果は各メンバーの総和でしかないが、チームの成果はこれを大きく上回る。』と、グループとチームの違いを明確に記しています。
このような説明は、組織行動のマネジメント(ステファン・P・ロビンス)にもあり、『協調を通じてプラスの相乗効果(シナジー効果)を生む。個々人の努力は、個々人の投入量の総和よりも高い業績水準をもたらす。チーム編成の幅広い利用により、組織の投入量を増加することなく産出量を増やすことが可能になる』と記されています。
と言う事は、上記の3つのエッセンスに適宜、良好なチーム間のコミュニケーションが必要になります。コミュニケーションによって、互いの力を認識し、役割分担が出来、シナジー効果が生まれるのです。
ビズ・ナビ&カンパニーでも、代表の長田とよくディスカッションを行います。互いに持っている経験や知識をぶつけることによって、全く違った発想や解法を閃くことが多々あります。肌感覚あっているでしょうか?
ブランド拡張
早嶋です。
今朝は、「博多情緒めぐりキャンペーン」の一環で開催されている、蕎麦・うどんの発祥の地は承天寺で「そば・うどんの振る舞い(福岡市麺類商工共同組合主催)」に参加していきました。関係者の皆さん、お疲れ様でした。
さて、昨日より公開が始まった、ボーン・アルティメイタム、既に見た方いらっしゃいますか?こちらの映画は、記憶を失った暗殺者ジェイソン・ボーンを主人公としたサスペンス・アクション映画三部作の完結編です。
興味を持ったのは、3作それぞれのネーミング。1作目は、『ボーン・アイデンティティー』 (The Bourne Identity)、2作目は、『ボーン・スプレマシー』 (The Bourne Supremacy) 。そして、3作目が、『ボーン・アルティメイタム』 (The Bourne Ultimatum)。主人公のボーンをタイトルに残して、各回、映画のキーメッセージとなる言葉を映画のタイトルに据えています。
例えば、1作目のアイデンティティ。映画は、銃で打たれ怪我を負って漂う男性が、大西洋で漁船に救出されるとこから始まります。彼には記憶が無く、唯一の手がかりがスイスのとある銀行の貸金庫の口座。記憶を失った主人公のボーンは、自分のアイデンティティを探し奔走するのです。
そして、2作目のスプレマシー。単語自体の意味は、優越性とか最高位です。記憶が戻らないボーンは、また事件に巻き込まれます。ベルリンで起きた事件の犯人にしたてられるのです。ボーンは、フラッシュバックする記憶の断片を確かめるため、追われながらも自分が誰なのか、何故狙われているのかを知るために反撃します。BourneをBornとかければ、生まれながらの優越性となり、うまく2作目の内容を表現しています。
3作目のアルティメイタムは最後通告を意味します。こちらは未だ鑑賞していませんが、予告によれば、ボーンは政府の極秘計画のもと究極の暗殺者に育成されたスパイ。しかし、この計画が闇に葬られると同時に、ボーンの存在を邪魔者と感じた政府は、彼を暗殺しようとする。これに対して、ボーンは、自身を陥れたすべての陰謀を暴くため、一人で政府組織に最後通告をたたきつけるのです・・・。ということで、今回のタイトルも素晴らしいと思います。
ボーン・アイデンティティー、ボーン・スプレマシー、ボーン・アルティメイタム。ボーンを映画のタイトルからブランドとして捉えると、これはまさにブランド拡張(エクステンション)です。
ブランド拡張とは、既存のブランド名(ボーン)を残して既存の製品カテゴリーに新しい製品要素(2作目、3作目)を加えるブランド戦略です。3部作の映画や、シリーズ作の映画は、ナンバーリング(釣りバカ日誌1、釣りバカ日誌2など)も広義ではブランド拡張に相当するでしょう。
ブランド拡張の利点は、1作目が当たりであれば、間違いなくその作品も面白い!と言うように、前回の映画のイメージを今回の映画のイメージに受け継がせる事です。当然、マイナスのメリットもあります。もし、3作目が駄作になれば、1作目、2作目のイメージが悪くなることです。ただ、通常の製品と違って、1作目、2作目は既に収益を確保しているはずなので、映画のタイトルに利用するのは、製品等に利用するよりもリスクは低いと考える事が出来ます。
しかし、映画の3部作は多いですね。これは古代ギリシャ演劇に影響を受けているのでしょうか。思いつく限りでも次のようなものがあります。
「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザーPARTII」「ゴッドファーザーPARTIII」
スター・ウォーズの旧三部作「新たなる希望」「帝国の逆襲」「ジェダイの帰還」
スター・ウォーズの新三部作「ファントム・メナス」「クローンの攻撃」「シスの復讐」
「バック・トゥ・ザ・フューチャー1、2、3」
「マトリックス」「マトリックス・リローデッド」「マトリックス・レボリューションズ」
「ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間、二つの塔、王の帰還」
「インファナル・アフェア」「インファナル・アフェアII/無間序曲」「インファナル・アフェアIII/終極無間」
死亡前死因分析
早嶋です。
プロジェクト管理にリスクはつき物です。と言うと、あきらめた感じも受け入れますが、そもそものリスクの定義は、損失を発生するかもしれない確率の大きさであったり、その不確実性と言う事ができます。
すると、プロジェクト管理の中でいうリスクマネジメントは、1)リスクを低減させる損失発生の未然防止の観念と、2)万が一発生した場合に、いかに損失を最小限にとどめるか、の2つがあります。
今月号のHBRにリスクマネジメントに関するコラムが載っていました。タイトルは、「Performing a Project Premortem」、失敗する前に失敗の原因を探る、といったタイトルです。
プロジェクト管理の中で、リスク分析とリスク対策は重要なフェーズです。上記のコラムでは、リスク分析の手法に、あたかも恐れていた事態が実際に起こってしまったと仮定して、その原因について考える事により、リスクを防ぎ解消する確率が30%も向上することが書かれています。そして、その手法を体系化したのが「死亡前死因分析」です。
「死亡前死因分析」は、たいていの失敗したプロジェクトは、チーム・メンバたちが計画段階で、「おやっ」と感じていたにも関らず、報告しなかったことが原因ではないか?という仮説からスタートしています。
そのため、そのプロジェクトに対して、ひそかにここは危ない!と思っている人たちが、何も臆することなく率直に公言できる条件が整えば、プロジェクトの成功確率が高くなるはずだという展開になっています。
「死亡前死因分析」は、プロジェクトを開始する時点で行います。その目的は、「死亡」、つまりプロジェクトの失敗要因を探ることではなく、「生存」、つまりプロジェクトの成功確率を上げることにあります。
そのため、スタート時点で、「プロジェクトは既に失敗した」と仮説を立て、何が原因で失敗したのかを議論するのです。流れは、次のようになります。
1)プロジェクト・リーダがプロジェクトの全体像を説明します。いわゆるキックオフミーティングです。
2)その直後に、プロジェクト・リーダが「プロジェクトは大失敗に終わった」と宣言するのです。
3)それから、メンバー全員が思いつく限りの失敗要因を紙に書きだします。普段、なかなか言えないことをドンドン書き出すのです。
4)そして、書き出したメモをプロジェクト・リーダが読み、全員で共有して終了。同時に、これらを全て記録します。
5)プロジェクト・マネージャーは、上記の記録を全て把握して、必要に応じて計画を修正変更するのです。
難しい作業は一切無く、比較的、簡単に行える分析方法です。これで、リスクを防ぎ解消する確率が30%も上がるのだから、やらない手は無いですね。
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