ロボット化の意味するところ

2022年5月6日 金曜日

早嶋です。

連休中にいくつかのサービスエリアや観光地のレストランで食事をした。料理の注文はテーブルでQRコードをスマフォにかざして読み取る形式が増えている。また、店舗によっては配膳を行うロボットも整備されつつある。飲食業の仕事は、イニシャルでは店舗出店計画やコンセプトの立案、メニューの思案などがある。ランニングでは調理、接客、注文、配膳、片付けがある。コロナが始まり2年間強、飲食業界は白黒が明確になっている。人流が保たれるエリア、宅配が可能なエリア、そして単価が高く予約待ちの飲食店は、今後も好調だと思う。一方、それ以外の店舗は極めて厳しい。

更に、人で不足はどの業界でも続くだろうが、一瞬コロナで仕事ができなくなった一部の労働者が仕事を求めているため、上記の飲食店に限っては人手がかろうじて足りている。しかし資本家は少し先の将来を当然ながら見通していている。

レストランの仕事の内、ランニングの仕事の中で、
調理・・・セントラルキッチンで機械調理は以前から進んでいる
接客と注文・・・店舗によってはなし、自動販売機、QRコードによるオーダーを普及
配膳・・・一部の配膳をロボットによって実施、一部人が手伝う仕事になる
片付け・・・このロボット投資はしばらくお金がかかるだろうから人が行うことになる

と考えると、4人でオペレーションを行うレストランは、厨房1名、ホール1名になり、他はロボットで補う形になる。仮にロボット1台が400万円だとしても、バイトの時給1,000円として1日8,000円、年間で240万円程度なので回収は2年以下。200万円程度のロボットであれば、1年程度で回収がきく。ロボットは保守メンテナンスを行えば数年は稼働し、シフトの問題からも開放され文句は出ない。更に労働法の縛りもない。

となると、飲食事業を業として行い、利益追求の事業と捉える資本家は、今後急激にロボット活用へのシフトに進むことが予測される。結果的に中途半端なポジションのお店はますます人気がなくなり、人流が保たれるエリアの機械設備投資が進み、宅配可能なエリアは店舗外の収益で力をつけ、単価が高くて予約待ちが続く飲食店は、よりヒューマンタッチな接客に重きを置くようになると思う。結果的に今以上に二極化が進むのだ。

そしてそのしわ寄せは結果的に普通の仕事しかできないバイト・パートレベルの仕事が激減することを予感する。連休中にニコニコと物慣れないロボットに笑みを浮かべていた子どもたちや大人。実は自分たちの仕事を取り合うライバルになる相手がロボットで、実にシュールな光景が広がっている風刺画的な絵図だと言うことを誰も知るよしがないのだ。とこれは考えすぎかもしれないと心に止めておくことにしよう。



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