クリスマス商戦

2016年10月28日 金曜日

早嶋です。

ハロウィンが終わるといよいよクリスマス。子供がいる家庭では、子供が欲しいものを調査してプレゼントする準備期間だ。この時期からおもちゃメーカー各社は総力を挙げ今年イチオシのおもちゃのプロモーションに力を入れる。

しかし、毎年腑に落ちない点がある。おもちゃメーカーイチオシの商品は大概、子供のリクエストとして欲しいものリストに上がっているのに、クリスマスシーズンのピーク頃には品薄になってしまうのだ。予め予測しているのだから何故供給を増やさないのか。親としては仕方がなく、同じようなおもちゃを買ってクリスマスを迎えるしかない。

正月があけ2月に差し掛かるとおもちゃ屋の賑わいが無くなる。が、不思議と年末に売り切れになっていたおもちゃが再入荷している。年末の約束を果たせなかった罪悪感から親としては思わずその玩具を手にとって子供に買って与えたくなる。

ん?これって毎年くりかえしてはいないか。

そう、完全なるおもちゃメーカーの仕掛けた罠だ。マーケティングの常識では、顧客の需要を予測して十分に商品を供給することがポイントだが、クリスマスは違う。クリスマスは時期が確定されているから、例え目当てのおもちゃが無くても代替のおもちゃを買うことになる。売り切れていたからプレゼントは無しとはできないのだ。

クリスマスシーズンに供給を抑える最大の理由は、おもちゃが売れなくなる1月後半から2月の底を平準化することにある。考えて見れば、おもちゃが売れる時期はクリスマスなので販促をしなくても勝手に売れるはず。しかし、そこに敢えて子供に欲しいと思わせたおもちゃを品切れにすることで2月の需要を増やすのだ。親としては子供との約束を果たしたいもの。親からすると守らないと勝手に思う。したがって、おもちゃのローシーズンにメーカーの思惑を知らずに再び買うことになるのだ。

こうして、玩具メーカーはシーズンのピークで売上を確保しながらも、ローシーズンの底上げに成功したのだ。このマーケティングのシナリオはいけている。が内容を知っている親からするとうーんと思う。



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