伊藤忠の戦略

2019年11月6日 水曜日

早嶋です。

2019年10月29日の日本経済新聞電子版の記事によると、伊藤忠は保険代理店大手の「ほけんの窓口グループ」を連結子会社化しています。

ーーー日本経済新聞電子版ーーーー
伊藤忠商事は29日、来店型の保険代理店大手のほけんの窓口グループ(東京・千代田)の発行済み株式57.7%を取得し、同社を連結子会社化したと発表した。出資を始めた2014年3月からの累計出資額は165億円におよぶ。伊藤忠は消費者目線でニーズを把握して商品やサービスを創出する「マーケットイン」型ビジネスを強化していく。
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ほけんの窓口は全国に742店舗(6月末時点)あり、107万人の契約者がいます。当然に、保険を販売する目的から顧客やその家庭のライフプランに関わるニーズを細かく把握していると考えられます。一方、伊藤忠はコンビニのファミマを全国に16,500店舗程度展開しています。顧客データを紐付けて、コンビニと融合することでより生活者に近いサービスを提供することが想定できます。

2017年には輸入車販売大手のヤナセを小会社に迎え入れていることを考えても、ほけんの窓口はシナジーを生みそうです。商社として、資源や繊維などの事業が不安定になるなか、新たな事業を展開する意思が垣間見れます。そして、商社が選んだ事業は、顧客の細かいデータと、それを活用して消費者との接点が近い継続する事業です。

デジタル化が進むにつれ、企業と顧客は常に何らかのIDを介してつながることが想像できます。伊藤忠の事業もデジタルトランスフォーメーションに備えていることが伺えますね。



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