安藤(公認心理師)です。
今回は、「新たな ダイバーシティ&インクルージョン」です。
昨今、『Diversity,& Inclusion』から、『Diversity, Equity & Inclusion社会の実現に向けて』 という言葉に変化してきています。“Equity” が加わりました。要は、『多様な違い“Diversity”を、互いに理解しあい“Inclusion”、公正に扱われる“Equity” ことにより、誰もが等しく機会を得て活躍・推進できる社会を創る。』ということです。
背景には、①VUCAの時代を乗り越えるためには、多様な人(価値観・発想・視点)により、イノベーションを起こすこと、あるいはリスクに対応することで、企業の持続性を担保するため、②Diversity&Inclusion(ダイバーシティ&インクルージョン)が、企業に根付き、制度が整うのに10年は必要であり、世界の変化を考えると長期的な視点で取り組まなくてはいけないこと。③Diversity&Inclusion(ダイバーシティ&インクルージョン)に取り組まないことは、企業にとって、マイナスにつながること。がとりあげられています。
ダイバーシティの必要性 としては、時代の大きな流れとともに、人材と働き方 の多様性を推進することは、企業にとって欠かせないものになってきています。東京商工会議所では、中小企業 にとっての多様性の必要性について、企業における人材活用の現状等を交えながら、①グローバル化、②労働力人口の減少、③個人の 価値観の多様化、という3つのキーワードを示しています。
また、ダイバーシティ&インクルージョン推進に関する企業・経済界の取組は、進行中であり、経済界として初めて、ダイバーシティ・インクルージョン社会を実現するうえで、重要なファクターの一つであるLGBT(性的マイノリティ)に焦点を当て、適切な理解・知識の共有と、その認識・受容に向けた取り組みを推進すべく提言しました。
経団連では、①女性の活躍推進 ②若者・高齢者の活躍推進 ③働き方改革 ④高度外国人材の受け入れ促進 ⑤バリアフリー社会の実現を掲げています。
しかし、ジェンダーギャップ指数2023の数値を見ると、順位は更に下落しています。
世界経済フォーラム(WEF)は6月21日、「ジェンダーギャップ指数2023」を発表しました。全体で146カ国中125位と、2022年よりもさらに悪化し、経済で123位、政治で138位と引き続き低い状態が続いています。前回のスコアが0.650に対して、今回のスコアは0.647とスコアはほぼ横ばい。にもかかわらず順位が改悪したということは、世界の動きに対して、日本の改善が遅々として進まぬ状況を如実に表しているといえます。もっと言えば、2006年の開始当初の日本スコアが0.645で115カ国中80位だったことを考えると、日本はこの20年近くの間、ダイバーシティ―ついてはほぼ何も進まなかったともいわれています。
これから、DE&I=Diversity, Equity & Inclusionを促進していくためには、多様な人の自立支援制度(法定雇用率に関わる制度の柔軟な運用/外国人の獲得定着を促す制度の拡充など)や環境整備は必須ですが、他、マイノリティが合わせるのではなく、マジョリティから意識改革と行動変容が必要であること、 人々の価値観の変化や多様な生き方(暮らし方、働き方)に合わせワーク・イン・ライフへシフト(社会:多様な人のコミュニティへの受入れ、個人:多様な生き方へマインドセットと行動を変容)が基本となることがあげられています。
そのためには、働き方改革と共に、生き方の多様化に対応した取り組み推進(リモートワークなどの導入・拡充)長期的視点に立ち、DE&I=Diversity, Equity & Inclusion(の意識、文化の浸透に向けた取り組み推進が求められています。具体的には、“相互理解から相互成長へとつながる場づくり” などがあります。まずは、各自 “アンコンシャスバイアス” に気づくことからスタートし、一緒に働くプログラムの構築していくことからスタートしてみることをお勧めいたします。
2023年7月6日 のアーカイブ
新たな ダイバーシティ&インクルージョン
部下・後輩が自ら働きたくなるサーバントリーダーシップの姿勢
高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
今回のテーマは「部下・後輩が自ら働きたくなるサーバントリーダーシップの姿勢」です。前回サーバントリーダーシップについて、その成り立ちや特徴をご紹介しました。今回はサーバントリーダーシップ的な部下・後輩の指導方法についてお伝えします。
最初にサーバントリーダーシップのおさらいです。サーバントリーダーシップとは「奉仕型」のリーダーシップのことで、支援や動機づけ、権限委譲、働く環境を整えることで一緒に成果を出すリーダーシップのあり方です。つまりリーダーはメンバーのサポートに徹します。
リーダーシップと言うとチーム全体をまとめて率いていくイメージですが、育成や指導においてはその基本単位はあくまでも一対一の関係性です。サーバントリーダーシップにおいても、部下・後輩の育成は、それぞれの個性や特徴に合わせた育成方針や指導方法が大切です。
例えば、飲み込みの早い部下もいれば、じっくり考えて納得しないと行動に移せない部下もいます。一律に「早くやれ!」と指示しても、行動できる部下もいれば、できない部下もいるわけです。どちらにも特徴があり、どちらが良い悪いというわけではないでしょう。大切なことは、その部下の特性を知って、それに合わせた指導や育成方針をとることです。そのようなやり方なら部下は安心して、自ら率先して業務に取り組むことができるようになります。
また最近の新入社員や若手社員に見られる傾向ですが、価値観が多様化し、ひとつの価値観に偏った指導や育成は難しいということです。例えば、上司が自分の考え方に固執することやこれまでのやり方、過去の成功体験へのこだわりは、今の時代に合わなかったり若手社員には理解されないことが多いです。
会社が「お客様第一主義」を掲げていても、個人的には「自己の成長」に主眼を置いている人もいれば、売上や利益など「数字」にこだわる人もいるでしょう。会社としての基本方針に従うのは当然としても、各個人の価値観や目標も加味した育成方針や指導方法をとることが、サーバントリーダーシップのポイントです。そうすることで部下・後輩が自ら働きたくなるはずです。
さらに、普段からのコミュニケーションも重要です。特別なことではなく、毎日のあいさつやちょっとした雑談、立ち話、休憩時間などのコミュニケーションで人間関係を構築することは可能です。また定期的な面談、1on1ミーティングも有効です。また日報を使っていらっしゃる会社は充実したいですね。ただの業務報告ではもったいないので、交換日記として会社の方針や個人の考え方、抱えている課題など共有したいところです。
以上のように、部下・後輩の個別の特徴や強みをとらえた上で、それぞれの能力を伸ばす育成方針や指導方法を取り、成長をサポートするサーバントリーダーシップを取り入れてみられてはいかがでしょう。
営業プロセス、営業研修、人材育成、セールスコーチなどをご検討の経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。
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