安藤です。
今回は、「社会生活で重要な能力」です。
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。このコロナ禍で、リストラ、転職、
キレる若者たち、いま「安心社会」がなくなりつつあり、自分の将来にそして社会と経済に大きな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。不安は、無意識に“イライラ感”を増幅させ周りの方へも影響を与えています。そこで、今回は「社会生活で重要な能力」をテーマとしました。
新しい環境への適応戦略として「社会的知性の展開と、開かれた信頼社会への構築」を目指す必要があるといわれてきています。
「社会的知性」というのは、「社会的知能」とも言われています。知能とは頭の良さと同じ意味だと思われています。心理学では、頭のいい人、知能の高い人はどんな知的活動においても優れているという考え方があり、それを「一般知能因子」説と呼んでいます。しかし、いくつかの質的に異なる知能に分かれているという考え方もあります。それを多重知能と言います。ホワード・ガードナーが展開しました。知能は単一の能力ではなく、お互いの独立のいくつかの能力の総称であるとされています。
少し分かりやすくお話しすると、コンピューターの能力は、CPU(中央演算装置)の速度に大きく依存しています。コンピューターの能力は、かなりの程度、CPUの速さという一次元で比較することが可能です。一般的知能説というのは、人間の頭にもCPUのような情報処理のプロセサーがあって、知能の高低はそのプロセサーの能力に対応しているようなものだという考え方です。人間の頭には情報処理の一般的能力=一般的知能が備わっていて、人間の頭の良さ(=知的作業の効率)が決まってくるということになります。そして、知能指数というのはCPUの速度のようなものと考えることができます。これに対して、多重知能の考え方は、いくら早いCPUが搭載されているコンピューターでも、ハードディスクの容量が不足していては、出来る作業の種類が大幅に限られてしまします。コンピューターの能力というのはCPUだけでなく、ハードディスクの容量、メモリの大きさ、画面の大きさや見やすさ、通信機能など、互いの独立したさまざまな能力の総称だという考え方です。
私たちは、感情的に行動して後から後悔するような行動をとってしまうことや、単純な思い違いを起こしてしまうこともしばしばあり、いくらそうしないでおこうと思っても思い通りになりません。このような「非合理性」そのものが心の環境に影響しています。人間は入力した情報を記憶にためておいて、必要に応じて記憶を引っぱり出しながら、CPUに相当する意識を用いて情報の処理を行い、その結果をもう一度記憶の中に戻したり、身体の動きとして出力するというイメージかと思います。しかし、人間の脳は一つのCPUが全ての情報処理を行うパソコンのようなものでなく、単純な処理を専門に行う無数のマイクロチップを使った、並列分散処理型のコンピューターのようなものだということです。
ガードナーは、7つの知能(言語的知能、論理/数学的知能、音楽的知能、空間的知能、身体運動的知能、2種類のパーソナル知能)を挙げています。パーソナル知能というのは、自分の心や他人の心を理解する能力です。ガードナーがパーソナル知能を2つに分けているのは、自分の心を理解する能力と他人の心を理解する能力とが、ある程度独立した能力だと考えています。そこで、自省的知能、対人的知能と呼んでいます。
自省的知能は、自分の内面、とりわけ感情や情勢を適切に把握し、意識化して、その結果を行動の指針としてうまく利用する能力です。対人的知能は、他の人達の気質や気分や動機や意図、あるいは人格特性や、他の人達が考えたり感じたりしていることに気づく能力、つまり他人を理解する能力です。社会生活を送っていくうえで重要な役割を果たしています。このような不安な時代には、より一層、パーソナル知能を発揮したいものです。
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談く
‘未分類’ カテゴリーのアーカイブ
社会生活で重要な能力
世界が一変
早嶋です。
covit-19への対応が進むほど世界中の国々は混乱を招き、政治リーダーの思惑とは反対に国々の中でも強力する姿勢から分断、対立姿勢になっています。
結果的に、
・自分の国が一番という自国ファースト
・ピンチの時の民主主義が機能不全になり分断や対立を加速化
・結果的に民主主義を標榜する国家が減少
という流れになっています。
実際、世界中の国々の政治リーダーをみると明らかです。
【北米と南米】
トランプ大統領を筆頭に、メキシコのオブラドール。メキシコのトランプと揶揄されますが景気減速、治安悪化、財政難は進みます。ベネズエラのマドロウ大統領。総選挙で6割以上を与党で獲得して実質の三権を掌握しています。ブラジルのボルソナ大統領。またまた熱帯のトランプと称され米国向けの鉄鋼輸出を制限して米国との関係を悪化させています。アルゼンチンのフェルナンデス大統領。ザ・バラマキ政権で財政悪化、既に9回目のデフォルト危機を迎えなんとか債務再交渉で危機を回避する状況。
【西欧】
英国のジョンソン大統領も何を考えているか見えません。EUを離れさせたくない組織と離れたい組織が引けなくなっています。今後、イギリスの中で独立運動が加速するでしょう。ポーランドのドゥダ大統領。メディアを統制して司法介入を行い権力を保持してEUと対立を深めています。ハンガリーのオルバン首相。権限を期間を無期限にして拡大する法案を可決させました。白人至上主義をうたい、一方で中国と距離を近くしています。
【東欧】
トルコのエルドアン大統領。新オスマン主義を掲げサウジやアラブ諸国との軋轢を大きくしています。ロシアのプーチン大統領。改憲は8割近くの国民が賛成を示し、2036年までの続投が可能になりました。ベラルーシのルカシェンコ大統領。辞任を求める抗議デモのなか新憲法制定後は辞任を表明していますがどうなることやら。
【中東】
イスラエルのネタニヤフ首相。やはり首相の在任期間を14年超えと最長に設定。司法への介入を図るなどで強権化を進めています。エジプトのシン大統領。リビア内戦に介入するトルコに対立姿勢を見せ、軍事介入を警告し緊張感が高まっています。サウジアラビアのサルマン国王。ムハンマド皇太子が国政の全権力を握り外交を展開してイランを明確に牽制しています。そしてイランのハメネイ最高指導者は米国のイラン核合意から一方的な離脱を示し、各国への対抗処置を段階的に打ち出しています。
【アジア】
タイのブラユット首相。王室と政府の関係強化により独裁化が進み、ワチロン国王への批判も高まっています。インドのモディ首相。RECP交渉から離脱して国家によるネット遮断回数を数多く行っています。中国の習近平国家主席。香港の取り組みはじめ、次は台湾掌握を見据えた行動の準備をしているかのよう。北朝鮮の金正恩委員長。世界がゴタゴタして露出が減っていますが相変わらず。韓国のモンジェンイン大統領。もはや、極右化、独裁化のオンパレード。フィリピンのドゥテルテ大統領。国民の支持率は91%と高いが南シナ海の資源探索を再開するなど中国と距離を近めています。ベトナムのエンフーチョン国家主席。共産党の一党独裁体制による徹底した頃bな封じ込めを行っているので今後いつか来た道が始まる予感です。そして日本の安倍さんから菅さん。。。
【アメリカと中国・・まずはアメリカ】
中でも世界のGDPの多くを占める米国と中国の動きはやはり注視したいですね。次期大統領の民主党バイデン。彼の当選に多くの国民が落胆して、同時に多くの国民が喜んでいます。というのも12月6日時点でバイデンが8,128万票でトランプが7,422万票と、どちらの票数も過去最高を上回るレベル。この内訳をみると既に米国が合衆国ではなくアメリカ分断国の先頭を突き進むことが言えると思います。
トランプの支持は白人、一方でバイデンの支持はアジア系、ラティーノ、黒人と明確に別れています。4年前の家計の状況を鑑みた時に良いと感じている層はトランプ支持、一方悪いと感じた層はバイデン支持。バイデンの支持層の46%は対抗者、つまりトランプ不支持が理由で投票してバイデンに対して支持をしていない始末です。そして収入では10万ドルを境に、10万ドル以上はトランプ、それ以下はバイデンと見事に票がわかれていました。
アメリアといえば本来は国際秩序の主導国家でしたが、既に大変な自体ですよね。左と右。支配層と反エスタブリッシュメント。様々な考えで分断対立が見て取れます。そうなると世界の警察の役割どころか内政に目を向けないといけなくなるので余裕は当然ありません。
元来、米国は自由貿易に対して寛容でしたが生活困窮層はもはや世界の経済云々よりも自分の今のことが大切。そしてますますうちに向きはじめているのです。これは構造的な問題でトランプ大統領で無くても今後はトレンドになると思います。
【アメリカと中国・・・そして中国】
一方の中国は、武漢から出たコロナに対して完全に封じ込めを成功したなど、他国からすると「ふざけるな!」という声が聞こえても度外視で内需が順調に回復しています。元々計画経済で自国を伸ばしているのもあり、2028年から29年前後でGDP規模で米国を追い越す可能が見えてきました。
そして2035年の目標は一人当たりGDPを中堅先進国水準にすることを掲げています。またコア技術においては重要なブレークスルーを実現とあります。
そして完全に長期政権になった習近平の元、海洋ルート、陸地ルート、及び周辺国への投資と経済支援を行い、実質中国の植民地化を目論む一帯一路をガンガンすすめています。この一環として新興国に対してはインフラ整備を手伝い資金提供と人材派遣を行いインフラを接収する取り組みを進めています。
一方国内では中国共産党の一党支配体制の基盤を確立して自由や民主主義などの思想を認めず国家と国民に対しての多様性を抑制しています。6月30日の香港国家安全維持法によって実質一国一制度に取り組み、新疆ウィグルやチベット、そして内モンゴルは漢民族化をすすめます。それから中国の名門大学では習近平の思想を必須化するなどの取り組みも進めています。
コロナの取り組みとしてはプラスに働きましたが監視カメラの映像やネット投稿などは当局の検閲が完全に行われるインフラが整っています。
【他の国々】
コロナが原因というより、結果的に国がそれぞれ成熟しはじめて、結果的にポピュリズムが進んだ。そこにコロナがひと押ししたのでしょうか。
世界は一変しています。米国に対して世界のリーダーを期待してもそれは難しいです。そしてEUは域内の対立と各国のコロナ対策で手も足もでない状態です。
ライフシフト
安藤です。
今回は、「ライフシフト」です。
ライフシフトといえば、有名なのは、2016年10月日本で発行されたリンダ・グラットン・アンドリュー・スコット著の「人生100年時代」です。人生戦略を考えなおす契機になったといわれています。60歳を過ぎて、あわててこれからどうしょうかと考える前に、不果実な時代だから先のことを考えてもしょうがないという前に、自分の人生を自分が主人公でどう生きたいのか、働きたいのかというのは、20代、30代から自分と向き合っていても早いとはいえません。
その背景には、第4時産業革命といわれている中、大きな2つの流れがあるからです。1つは、デジタルトランスフォーメーションです。AIとビッグデータ、IOT等でますます多くの職業が変革にあること。2つ目は、「持続可能な地球づくり」40億人に上る貧困層への支援や地球環境問題対応など、エゴからエコの時代という概念です。
また、寿命の長期化と労働人生60年時代ではなく70年から80年時代へ。以前は、寿命80歳で60歳で定年。20年は老後を楽しむという計算でしたが、これからは100歳の寿命で80歳まで働き残りの20年が老後になるという時代がやってきます。となると、人生で単純計算をしても最低は3回の転職は必然と考えられます。その時にスムーズに転職ができるようになる為には、または自立していくためにはどうしていくのか。何の分野のスキルで食べていくのか、自分の武器はなんなのか。市場価値をどう考えていくのか。そう考えると、ライフシフトは、述べた通り30代というこれからの世代の方にも大きく関係していくテーマと考えます。
書籍「ライフシフト」では、3つのステージ人生からマルチステージへの人生へ移行すると表現しています。教育→仕事→引退という誰もが同じような時間軸で過ごす3ステージの人生ではない。長寿化する長い時間軸では、エイジフリーの人生が可能になる。何度も学び直し、職業も変え、子育てに専念したり、さまざまな経験をしたりと、充電をたっぷりしながら、会社を超えた社会との関係を保ちながら生きていく。そんな多様な人生のエンジョイが可能になるわけだ。
また、シンギュラリティーが間近に迫る現代では、技術進歩に応じた学び直しは不可欠であり、充電と放電を繰り返す「知の連続再武装」を楽しめる学び直し能力こそがライフシフト時代には重要な条件になってくる。」と述べています。
ライフシフトには、「内的キャリア」は欠かせないと思っています。内的キャリアとは働きがいや生きがい、働くこと、生きることに関する価値観のことです。 内的キャリアはその仕事に満足しているか、やりがいがあるか、など本人にしかわからない基準で判断されます。 その内的キャリアを発見していくために必要なのが、多方面から自身を客観視するアセスメントです。また、今から無形資産 ①生産性資産(スキル・中前・評判など ②活力資産(健康・友人・愛など)③変身資産(自己理解・多様な人脈など)を意識したキャリア形成は必然かと思われます。
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
職場に活かせる心理学「感情」
安藤です。
私たちの感情は、生活の中の危険を回避したり克服したりするための生理的準備態勢を整える、環境適応システムといわれています。例えば“恐れ”といった感情は、私たちに不快感をもたらす感情ではありますが、恐れがあるからこと、危険を回避したらい慎重に行動を選択したりします。そのことが危険を克服できる可能性を高めることになります。このような感情の機能は、人間が環境に適応するために進化の過程で獲得し、種として組み込まれたものと考えられています。
一方で、“過剰な恐れ”は、理性的な精神活動を阻害し、心身の健康を害するものになります。例えば、抑うつ的な人は過去の出来事を何度も想起し、その思いに捉われやすくなっています。このことをネガティブな反すうといいます。このような感情には負の側面が存在し、適切な感情の制御が求められます。
恐れの感情だけでなく、怒りや喜びといった感情も同様です。怒りを制御できない場合は、周囲に混乱を与えたり、パワーハラスメントにもなる可能性があります。喜びもまた、自分の幸せにしてくれるものではありますが、制御できない喜びは無鉄砲さや周囲を不快にさせる行為にもつながってしまう場合もあります。
構成主義理論では、感情は、感情経験そのものの理解や、感情を感じる場面の文化によって構成されるといわれています。また、次元論では、感情を2次元または3次元の空間に布置し、「快―不快」と「覚醒―睡眠」の2次元の組み合わせで、全ての感情を説明します。
基本感情論では、エクマンが6つ(喜び、恐れ、驚き、嫌悪、怒り、悲しみ)を基本感情と呼んでいます。
基本感情はそれぞれの感情が、他と明確に区別できる特異的な整理的反応や表情のパターンを持っています。
例えば、悲しみの感情は、主に左扁桃体と右側頭葉の活動があり、涙を流して顔をしかめるなどの表情の表出がみられます。また、基本感情により生じる表出や認知は、各民族・各文化を超えて普遍なものであると考えらえています。
感情は、その強さや持続時間によって“情動”と“気分”に分類できます。急激に強く発生し、持続時間が短い感情のことを“情動”と呼びます。対して、弱いが持続的に続く感情の事を“気分”と呼びます。
感情と動機付けでは、例えば“不安”は危険を回避する行動の動機づけを、“恐れ”は逃走への動機づけを高めます。このように、感情がさまざまな行動や体験と関連づけられていることを「感情ネットワークモデル」といいます。感情が喚起されると、その感情に関連づいた行動や体験が活性化することで、判断や記憶などの処理が促進されます。
「感情ネットワークモデル」を活用しマネジメントに活かしていただけたら幸いです。
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
職場に活かせる心理学~マウンティング~
安藤です。
ここ数年耳にする言葉で「マウンティング女性・男性、承認欲求女性・男性、クラッシャー上司等」会社の困った人についてのご相談が増えています。
困った人からどう身を守るのか、快適なワークスペースにしていくためにどうしていったらいいのか、
心理学的な視点からお話をさせていただきます。
会社は働く場所であり、“人が集まる場所”でもあります。色んな人が集まるので、支え合える人もいれば
不快感を与え合ったりする人もいます。悪影響を及ぼす人がいる場合、メンタル不調または離職に繋がることも多々あります。
今回は、よく相談されるケース「マウンティング」から取りあげました。
“マウンティング”は、自分のポジションを守ろうとする防衛本能です。特に、自分より下の立場だと思っていた人からポジションを脅かされそうになったときに強く発動されます。やっかいなのは、相手を潰さない程度の苦痛を与えることで、「逆らうと痛い思いをするよ~」と有利なポジションを誇示して相手を支配しようとします。
やり方はいくつかあります。1つは、優位に立ちたい割には自信がない上司タイプ 2つめは、スターでありたいお局タイプ 3つ目は、数の暴力タイプです。
1つ目は、自分に自信がない人は、地位、人脈、財力など、今持っている立場や権限を武器にします。2は、
若い時にちやほやされた思いをひきづりそのまま中年になった女性社員のタイプです。「あなた何もわかっていないわね」と見下す。このタイプは、仕事がよくわかっている強みをほめ称えてほしいと常に思っています。しかし、誰もスター扱いしてくれないとう常に不満を持ち、その腹いせに若手に対してマウンティングをします。3つめは、立場や実力には大差がない時のマウンティングです。同じ意見を持つ人と組んで圧力や嫌がらせをします。直接的ないじめではなく、間接的に悪口が耳に入るようにしたり、集団で無視して疎外感を与えたりすることで、苦痛を与えます。パワーハラスメントにも繋がりかねません。
対策には、3つあります。まずは、「逃げる・負けておく・身を隠す」です。
被害を受けないように逃げるのが一番、動物の本能ですね。しかし、社内ではなかなか逃げられない場面もあります。その場合は、自分はライバルではないというアピール方法があります。相手に、自分は蹴落とす相手ではないよ~と思わせることも一つです。上記の3である陰湿で厄介な間接マウンティングを回避するためには、日頃から悪口や陰口の多い人に対して、自分の優位な情報を隠しておくのがよいでしょう。反撃に出たい場合は、やはり「数の論理」です。同じ被害者同士で逆にマウンティングを仕掛けるという方法です。チームで挑む!。「やられたら倍返し」ですね!
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ
対人関係並びに集団における人の意識及び行動についての心の過程」
安藤です。
今回は、「対人関係並びに集団における人の意識及び行動についての心の過程」です。
個人内過程に関する理論の代表として、『認知的不協和理論』が挙げられます。認知要素の矛盾がある場合、その矛盾から逃れるために認知を変容させるという、フェスティンガーの理論があります。例えば、「過酷な労働環境で給料が安い」という矛盾した状況にある場合、「現在の労働に、お金では買えない価値がある」と認知を変えることで、矛盾から逃れようとします。
集団過程そのものに注目する理論としては「傍観者効果」や「集団思考」が挙げられます。
集団内過程の例として、集団の意思決定が極端な意見になりやすいという集団極性化の理論が挙げられます。結果として集団内で生じやすい浅はかで短縮的な結論を集団思考といいます。
集団思考の特性として、①同調圧の高い集団は、集団思考の症状は出やすくなる。②集団意思決定の質は個人による意思決定に比べて劣っている。③思考や発言が抑制されやすいのは、集団構成員間の親密性が高いときつまり集団的儀集性が高いときであるとあります。
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
キャリアコンサルタントが面談に活かす論理的思考を伸ばすフレームワーク
安藤です。
キャリア面談は社員の方々の要望や抱えている悩みを知るための良い機会として、さまざまな企業で行われています。また、適切な面談を行うことで社員たちに気づきを促せるという点も注目されています。
今回はキャリア面談の意味や目的、そして、フレームワークを活用した論理的思考です。
キャリア面談は、社員の中長期的な考え・展望を知り彼らの気づきを促すきっかけとなるものです。
キャリア面談には、以下のような意味・目的があります。
・現在の仕事に関する問題点や悩みを聞く
・将来(中長期)の展望やキャリアについての意向を聞く
・社員の理想を知る
・普段は行いにくい意見交換ができる
・やるべきことの優先順位がまとまりやすい
・目標が明確になりやる気が増しやすい
・スキル・キャリアアップへの道がみえてくる
・業務改善につながる意見を聞ける
・貢献度が高い、もしくは将来的に高くなる人物の見極めができる
キャリア面談を行うことは、面談を受ける社員にとっても、面談を行う側(上司ないし企業)にとってもメリットが大きいと言えます。
「キャリアコンサルタントの論理的思考を伸ばすフレームワーク」として7つ紹介します。数回に分けてお伝えします。
今回は、①MECE(ミーシ-)です。
ある要素をモレなく、ダブりなく切り分ける。MECEは「モレなく、ダブりなく」を表す英語の頭文字を取ったものです。相互に、重複せず、全体として、漏れがない。
全体の構造を大枠で把握したり、他のフレームワーク等に応用して問題の原因を探ったり、課題解決に用いたりします。そこで、MECE(モレなく、ダブりなく)を意識することによって、俯瞰的に視点がみにつけられるようになり、例えば、部下は二択で考えている場合に、第三の道(2択以外のその他)にも思考できるようになります。
②ロジックツリー
MECE(モレなく、ダブりなく)を意識して、上位疑念を下位の概念に枝分かれさせて分解していく分析手法です。
上記の①②は、業務で活用されているフレームワークかと存じます。それをキャリア面談または、相談時に傾聴を基本として整理シートとして活用されてみてください!
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
働きやすい職場づくりを目指して~ハラスメントの観点から~
安藤です。
パワハラについて法律で規定されました。施行は大企業2020年6月、中小企業は2022年4月から施行となります。企業側に相談窓口の設置や再発防止対策を求める他、行政の勧告に従わなかったときは、企業名が公表されることになります。
この法律の背景に関するものとして、「仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶に関する条約」ILO第190号条約 2019年採択、第1条(定義)仕事の世界における「暴力とハラスメント」とは、一回性のものであれ繰り返されるものであれ、身体的、精神的、性的または経済的危害目的とするか引き起こす、またはそれを引き起こす可能性のある、許容しがたい広範な行為と慣行、またはその脅威をいい、ジェンダーに基づく暴力とハラスメントを含む。とあります。
ハラスメントの影響について以前もお書きしていますが、4点あります。被害者への影響、行為者への影響、 周囲への影響、企業への影響です。詳しくは省略致します。
*EAP(文末に説明)として現場活動を担当しています。その際に、パワハラの原因となる要因として考えられるのは、互いの「心理的安全性」の欠如です。相手を大事にする・理解する・尊重するという姿勢が欠落していることによって起こりえると考えられます。相手を尊重しないことは、「偏見、偏見による行為、差別、暴力、虐殺につながる」とも言われています。引用:前田朗「なぜ、いまヘイトスピーチなのか」
アンガーマネジメントの視点からすると、“怒り”は第二感情であり、“怒り”になる前に相手への第一感情があるとしています。その第一感情は“期待”であり、自身の“価値観”と合わない等から生じています。
その第一感情が何なのか、自身の感情と向きあうこと、そしてそれを相手と話し合うことが必要ではないでしょうか。
「心理的安全性」については、以前も書かせていただきました。チームにおいて、他のメンバーや自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰を与えるようなことをしないという確信をもっている状態。チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態のことです。そして、「心理的安全性」のある職場は、組織側のメリットとして⓵生産性の大幅な向上 ②ホウレンソウ(報告、連絡、相談)の徹底 ③成功や目標達成を阻む障害の排除 ④円滑なコミュニケーションによる作業効率の向上⑤各メンバーの積極的な活動参加 ⑥各メンバーの思考や将来ビジョンの明確化 ⑦人材の持つポテンシャル最大化⑧学習する組織(チーム)の構築 ⑨イノベーションが生まれやすい環境の構築⑩建設的な議論を行える環境の構築 ⑩優秀な人材の流出や退職の抑制が挙げられています。
引用:エイミー・C・エドモンドソン(Amy C. Edmondson)教授
要は、働き易い職場づくりは、「心理的安全性」のある風土づくり、環境づくりであり、相互に信頼関係を構築できるように、「信頼」とはなにかを互いに認識をもつことで、互いの能力を引きあがることにつながり、ハラスメントのない組織にもなりえると考えます。
*EAPの役割:単なる匿名相談でもなければ、ストレスや病気を抱えた個人のケアに留まるものではありません。 パフォーマンスを下げる要因(ストレス、精神疾患、ハラスメント問題、トラブルなど)への関わりと共に、パフォーマンスを高める要因(キャリアデザイン、ワークライフバランス、コミュニケーションスキル、マネジメントスキル)への取り組みも行います。どのような問題に対しても、社員と組織の両者のパフォーマンスの改善・向上を最終目標としています。
余談ですが、社会学の領域では、“信頼”は、相手の能力に対する確信(効率性・正確性)と「相手の意図に対する確信(公正さ・正直さ・好意)という2つの意味があるとされています。(Andaleeb, 1992;山岸,1998;久保田,2003)。
ここ数年前から人事担当者から相談を受ける中で一番多いのは、職場内でのコミュニケーションの問題です。 そこで、今回は、「心の理論・メンタライジング」についてお書きします。
『心の理論』とは、他者の行動の背後には「心」の存在があるとする理論です。Premack&Woodruff(プリマックとウッドラフ)が示しました。彼らは、チンパンジーが餌を持っていないように振る舞う欺き行動から 「心の理論」の存在を仮説化していきました。つまりは「心の理論」とは、ヒトや類人猿などが、他者の心の状態、目的、意図、知識、信念、志向、疑念、推測などを推測する心の機能のことです。他者の目的・意図・ 信念・推測などの内容が理解できていれば「心の理論」を持っていると見なします。
Dennettは子供が「心の理論」を持つと言えるためには、他者がその知識に基づいて真であったり、偽であったりする志向や信念をもつことを理解する能力、すなわち誤信念を理解することが必要であると指摘しました。これに基づきWimmer&Perner(ヴィマーとパーナー)は心の理論の有無を調べるための課題、すなわち誤信念課題(False-belief task)を行いました。この課題を解くためには、他人が自分とは違う誤った信念(誤信念)を持つことを理解できなければなりません。
また、「メンタライジング」は、自己と他者の精神状態に注意を向けることを指します。
Allenら(アレン)は、「行動を、内的な精神状態と結びついているものとして、想像力を働かせて捉える・ 解釈すること」としています。自分や他者の精神状態に注意を向け、その精神状態についての認識を心にとどめおいて、考えたり吟味したり感じたりすることであり、この自分自身や他者の感情について注意を向けて考えている時(精神状態を認識している時)に「メンタライズしている」と表現します。
①「心で心を思うこと」②「自己や他者の精神状態について注意を向けること」③「誤解を理解しようと
すること」④「自分自身をその外側から眺めること、他者をその内側からみつめること」⑤「(何か/誰かに)精神的性質を付与すること、あるいは精神的に洗練させること」などが重要とされています。
もうお分かりだと思いますが、「心の理論・メンタライジング」は、人が円滑な社会的生活を営む上で重要な能力です。メンタライジングの始まりは、乳児期初期の社会的知覚だと考えられています。すなわち、人に対する志向性から始まり、母子関係に代表される二項関係、さらに第三者もしくは対象物を含む三項関係の成立(共同注意などがその代表的現象です)、そして他者の誤信念を理解する「心の理論」の成立へと続いていくとされています。上記の①から⑤が不足すると基本的な人と人関りが苦手になり、他者とのコミュニケーションが円滑にいかないことに繋がっていくと考えられます。
キャリアドッグ,EAP,心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
コロナ後に必要な対話力
安藤です。
コロナ後先が見えない不安、そして、これからの職場は、変化するビジネス環境、多様化する従業員、働き方改革など、さまざまな要因が積み重なり複雑化してきています。それは問題を捉えることが難しくなってきていることにも繋がっています。
また、中間管理職がプレイングマネージャーとしての役割を担っている中で、多様な従業員のマネジメントを求められています。組織内でさまざまな問題を解決する上において、“対話力”が必要となってきました。
“対話力”を学ぶ前に、ナラティブ・セラピーについてお話しします。ナラティブ・セラピーは、創始者のマイケル・ホワイトが提唱した重要なスローガンがあります。
「問題の外在化に関連した実践の文脈においては、人も人間関係も問題ではない。むしろ、問題が問題となる。
つまり、問題に対する人の関係が問題なのである」(White&Epston, 1991)
これを要約して「人が問題なのではなく、問題が問題なのである」と言います。
このスローガンから導かれる姿勢は、誰かを名指して非難するようなことはしないということです。それは、単にそう思っているだけでは不十分であり、そのような言葉遣いをしていく必要があるのです。ナラティブ・セラピーとは、相手のことではなく、私たち自身の姿勢、価値観、言葉遣いについてより注意をむけていくものである。ということです。
その姿勢をビジネスに活用した“対話”とは、単なるコミュニケーションではなく、「新しい関係性を構築すること」を意味します。同じものをみていてもそれぞれの捉え方に異なる部分があることを認め、それぞれの捉え方の背景を相互に語り、取り入れあうことで双方が同じ状況でも以前とは異なる角度で物事を捉えられるようになることです。
中間管理職が組織やメンバーに対する捉え方を広げ、膠着した関係性を新たにし、より良い組織を構築していけるようになることと活用できると考えています。
キャリアドッグ,EAP,対話(ナラティブ・セラピー), 心理学を活用したコミュニケーション研修,EQ研修,メンタルヘルス研修ご興味・ご関心がある方は気軽に弊社にご相談くださいませ。
【動画】プレゼンテーションの基礎
ビジネスインプット基礎講座にタイトルを追加しました。
「プレゼンテーションの基礎」では、プレゼンテーションの目的である対象相手に納得を促し行動変容して頂けるための考え方と実践的なノウハウを学びイメージを掴んでいただきます。講座は①から⑤までの5回シリーズの約90分のコンテンツです。
①プレプレゼンテーションとは
プレゼンテーションの目的と概論について整理します。これまでのプレゼンテーションの考え方が変わり、よりビジネスで成果が出せるようなマインドが身につきます。
②プレゼンテーションの3つのステップ
③から⑤で詳細は話していきますが、プレゼンテーションを行う上での全体像を理解いただけます。プレゼンテーションの目的は相手が聞きたいことを提供することで、それらを実現するための体系的な整理と考え方が身につきます。
③プレゼンの準備
目的を達成することを前提に、どのような準備を行えばよいのか?プレゼンの目的と対象者の確認に加えて、新たに3つの取り組みを理解しています。実務で有用になるプレゼンテーションの準備シートの紹介も行います。
④プレゼンのコンテンツ
相手に納得していただき、かつ行動変容を行って頂くためのコンテンツ(プレゼンの中身)について理解を深めます。1分でも10分でも30分でも自由に内容を整理して話ができるように、構造化、キーメッセージ、ストーリーライン、サンドイッチの考え方を理解いただきます。コンテンツを視聴することで、これまでのプレゼンテーションの組み立て方が180度かわり成果を出せるようになります。
⑤プレゼンのデリバリ
デリバリでは、伝え方の工夫と見せ方の工夫について考えます。更に目から耳からアタマの理解と双方向のコミュニケーションについてのポイントを示します。デリバリは準備とコンテンツが揃って初めてパワーを発揮しますが、こちらを見るだけでも伝え方と見せ方が変わります。
ーーー
①:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5ed738a4-f0a0-4a68-b260-2714a0106aeb
②:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5ed738e8-4010-4130-ae54-2718a0106aeb
③:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5ed73f0f-554c-41b5-9e88-10c4a0106aeb
④:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5ed754b8-cec0-484c-a8e8-2719a0106aeb
⑤:https://app2.gemediar.net/movies/preview/5ed763b4-9dd0-4ca5-a3ea-7d98a0106aeb
最新記事の投稿
最新のコメント
- biznavi, セイコーマート: もちろんです、どうぞ、よろしくいお願いします!
- 小西伸侑, セイコーマート: おはようございます。...
- biznavi, なんでニモカにしないの?長崎バス。: ...
- Anonymous, なんでニモカにしないの?長崎バス。: ...
- biznavi, なんでニモカにしないの?長崎バス。: ...
カテゴリー
リンク
アーカイブ
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
- 2013年3月
- 2013年2月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年9月
- 2012年8月
- 2012年7月
- 2012年6月
- 2012年5月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年2月
- 2012年1月
- 2011年12月
- 2011年11月
- 2011年10月
- 2011年9月
- 2011年8月
- 2011年7月
- 2011年6月
- 2011年5月
- 2011年4月
- 2011年3月
- 2011年2月
- 2011年1月
- 2010年12月
- 2010年11月
- 2010年10月
- 2010年9月
- 2010年8月
- 2010年7月
- 2010年6月
- 2010年5月
- 2010年4月
- 2010年3月
- 2010年2月
- 2010年1月
- 2009年12月
- 2009年11月
- 2009年10月
- 2009年9月
- 2009年8月
- 2009年7月
- 2009年6月
- 2009年5月
- 2009年4月
- 2009年3月
- 2009年2月
- 2009年1月
- 2008年12月
- 2008年11月
- 2008年10月
- 2008年9月
- 2008年8月
- 2008年7月
- 2008年6月
- 2008年5月
- 2008年4月
- 2008年3月
- 2008年2月
- 2008年1月
- 2007年12月
- 2007年11月
- 2007年10月
- 2007年9月
- 2007年8月
- 2007年7月
- 2007年6月
- 2007年5月
- 2007年4月
- 2007年3月
- 2007年2月
- 2007年1月
- 2006年12月
- 2006年11月
- 2006年10月
- 2006年9月
- 2006年8月
- 2006年7月
- 2006年6月
- 2006年5月
- 2006年4月
- 2006年3月
- 2006年2月
- 2006年1月
- 2005年12月
- 2005年11月
- 2005年10月
- 2005年9月
- 2005年8月
- 2005年7月
- 2005年6月
- 2005年5月
- 2005年4月