インフォメディアリー

2008年5月3日 土曜日

早嶋です。



インターネットが普及することによって、中間業者が中抜きされる指摘があります。背景は、ネット販売は地理的要因に関係なく、誰もが自由に取引が出来るようになるため、卸業者の必要性が薄まり排除されることです。



有名な事例にデルがあります。デルの顧客はインターネットを使って直接自分が欲しいパソコンのスペックを組み合わせて注文し、そのパソコンを自宅で受け取ることができます。メーカーとしてのデルと顧客間には中間業者を通すことなく直接エンドユーザーと取引しています。まさに、中抜きです。



卸業者や小売業者はメーカーとエンドユーザーの中間に位置するという意味で中間業者と呼ばれます。英語では、Intermediaryです。そして、この中間業者の流通チャネルからの中抜きは、Disintermediationとなります。



しかし、実施にインターネットでの自由な販売が増えれば増えるほどエンドユーザーはネット上での販売店を探すために労力が必要になります。ネット上では誰もが誰とでも自由に取引が出来るため直接的に取引が出来るであろう潜在的なパートナーの数が膨れ上がるからです。



こうなれば逆に中抜きと反対の現象が生じます。つまり、売り手と買い手の間に再介入する存在が現れるのです。この存在は英語でReintermediationと呼ばれます。この再介入する存在のうち、売り手の情報を見やすい形で買い手に提供する中間業者をInfomediaryと呼びます。情報を仲介することによって買い手と売り手のマッチングビジネスを行うのです。



価格ドットコムが分かりやすい事例です。価格ドットコムは、例えばテレビを購入するとき、特定の大きさのテレビに関して登録してある小売業者の価格一覧や取引一覧が瞬時に表示されます。価格ドットコムによってエンドユーザーは店舗間の比較が容易になるのです。



コメントをどうぞ

CAPTCHA