PFI

2008年1月10日 木曜日

早嶋です。



本日は長崎でした。10月より3ヶ月間のプロジェクトで進めていたあるリサイクル市場の調査&需要予測のプレゼンでした。関係各社から高く評価を頂き、追加調査の依頼を頂きました。年明けから調子の良いスタートです。関係各社の皆様、ありがとうございました。また、継続的によろしくお願いします。



さて、タイトルのPFI。Private FInance Initiativeの略称で、公共施設の建設や維持管理、運営等を民間の資金や経営ノウハウ等を活用して行おう!という新しい手法です。従来、国や地方公共団体等が直接実施してきた内容を民間の資金、経営ノウハウ等を活用することによって効率的かつ効果的な公共サービスを提供する事業です。



当然、PFIのゴールは、国や地方公共団体の事業コストの削減、そしてより質の高い公共サービスの提供です。国内の動きとしては、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)がH11年7月に制定されました。それを受けて、H12年3月にPFIの理念とその実現方法を示す「基本方針」が、PFI推進委員会の議を経て、内閣総理大臣によって策定され、PFI事業の枠組みが設けられた背景があります。



これまで行政主体で進められた業務が民間に委託される、いわゆるアウトソージングはこれから益々増えていくでしょう。ところで、世界的に見るとこの公共サービスのアウトソーズが進んでいるのは米国ではないでしょうか。



実際、米国での公共サービスは日常生活のあらゆる分野がアウトソーズされています。例えば刑務所運営は何処の州にも見られます(日本ではPFI方式で山口県に美祢社会復帰促進センターが刑務所を運営しています)。中には地域の教育委員会が学校運営そのものを民間に委託しているところもあります。



さらに身近なところではゴミの収集を民間委託しています。複数の民間業者を競り合わせることでごみ収集のサイクル、料金など地域住民にとっても便利な状況が実現していると聞きます。



他には図書館などもあります。こちらは、日本でも導入する自治体が増えて話題になっていますね。長崎でも、今月、長崎市立図書館がオープンしていますが、こちらの施設の建設、管理、運営はPFI方式を導入しています。



公共サービスを民間委託する場合、プラスの面もありますが、マイナスの面は無いでしょうか?例えば先にあげた図書館なんかで考えられるのが追加で揃えていく図書がベストセラーばかりを集めて人気取りをする傾向にならないか?ゴミ収集なんかは、複数の業者が入りこむことによって、住宅地でゴミ収集車による渋滞(考えすぎ?)が起こらないか?などなどです。



今後、確実に民間委託が進む公共サービスに対して、公共サービスの本質を考えながら事業化していくことも必要だと感じました。



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