ロシアVS中国

2006年11月2日 木曜日

早嶋です。



ロシアと中国。ともに計画経済から市場経済に移行した国です。本日は、BRICsのうち、中国とロシアについてコメントします。



ロシアが誕生したのは91年、ソ連が崩壊した年です。一方、中国の訒小平が南方講話を発表してから改革開放を推進したのは92年。ロシアも中国もそれ以前は計画経済を推進していましたが、上記のイベントによって市場経済へと移行します。



現在のロシアと中国を比較すると、その差は歴然です。ロシアと言うと、オイルマネーやエネルギー資源のおかげで潤っているように見えますが、実情は違います。一方、中国は世界中からお金が集まり地方にも産業が発生して、国全体が活発に動いています。



上記の違いは何なのでしょう?これを説明するキーワードは地域国家と中央集権国家です。



中国は、92年の南方講話に続き、98年に朱鎔基革命によって中国全土の省・市が解放されました。これによって外資系企業の参入が始まり海外からも資金や技術が流れるようになります。また、当時、海外に留学していた学生が、中国においてビジネスチャンスが拡大していると言うことで、積極的に帰国し、中国の地方にも行くようになりました。これによって地方に産業が興り始めたのです。



改革開放が始まって以来、10年程度で、地方都市が一気に近代的な都市に変わりました。これは、人口100万人を超える都市の数が、当時30だったのに対して、現在では166になったことを見ても分かります。



一方、ロシアでは中国における地方自治のカラクリが無く、中央集権的な国家のまま現在に至ります。つまり、全ての意思決定はモスクワで行われてきたのです。ロシアの発展が遅れている証拠は、地方の港湾、道路や鉄道と言ったインフラ、道路を走る車、住宅を見れば分かります。中央集権のおかげで地歩に殆ど資金が回っていないのが現状です。



BRICsとして、同じグループに属している中国とロシア、でも実際の経済状況は全くちがうようです。このまま、中央集権が続けば、ロシアがBRICsから抜ける日も近いかも知れませんね。



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