アイデアについて思う

2009年12月10日 木曜日

アイデア。フリスクのCMを見ているとアイデアについて考えずにはいられません。

アイデアはコストを必要とせずに、無限に広がって行きます。そして、そのアイデアは富を生みます。勿論、アイデアの発端から何かを奪う事も無く、アイデア自体が次々に富を生み出します。この事について特許制度の生みの親であるトマス・ジェファーソンはろうそくに例えて表現しています。

まるで私のロウソクから火をもらった者が、私のロウソクの火を暗くすることなく明りを受け継ぐように。と。

アイデアは究極の潤沢な商品かも知れません。伝達のためのコストはゼロです。アイデアが生まれると自然と自ら遠くへ伝わって行きます。まるでその事を望んでいるかのようにです。そして、そのアイデアに触れたもの、全てが富を享受するのです。

しかし、実際のところこの伝搬は特許や権利としてビジネスで抑えられています。アイデアの伝搬を意図的に抑える事によって、アイデアの不足を生み出すのです。この状態はある企業にとっては優位な立場になり、残りの多くにとって不協和な状況になります。企業機密、特許、権利。まさに知的財産そのものです。

ビジネスは、自然に広がるアイデアの動きを強制的に妨げ、そこに不協和を生み出し、そしてそのアイデアを生み出した本人が富を得るようにしている事かもしれません。アイデアを生み出した人にその権利があると主張すると、その考え方は極自然ですね。しかし、最後には特許も切れるので、長い目で見ると、やはりアイデアは自然に伝搬して、伝搬した全てに一様に富を生み出します。

と考えたものの、伝搬するには、あらゆる制約があるのが現在の世の中でしょう。


早嶋聡史





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