早嶋です。
終日、りそな銀行大阪研修所でONE-DAY-MBAの経営戦略編でした。参加者の方々、お疲れ様でした!
ブログ「成長ビジョン」でも書きましたが、Where、now&Howのフレームを使って研修の冒頭で自社の進むべき方向性を明らかにする重要性を皆さんとディスカッションしました。今回も、素晴らしい方々ばかりの参加とあり、実に学び深い場でした。
Where、now&Howのフレームは、企業戦略を考えるときはもちろん、例えばその日の研修であっても、1)今回の研修のゴールは何か?:Where2)現在の状況はどの程度か?:Now、3)そのために、研修で何を身に付ければよいか?:How。といったように様々な場面で3つの要素を考えるようにしています。もちろん、自分の生き方に関しても、どこを目指しているのか?を常に考え現状のギャップがどの程度あるのか?それを補うために何をすると良いのか?ということを意識しています。
これに関して、ピータードラッカー教授の言葉、「何によって憶えられたいか」という問いかけを思い出しました。彼が13歳の話です。宗教の先生から、「何によって憶えられたいか?」とみんなに問いかけられたそうです。そして、そのときは誰も答えることが出来なかった。宗教の先生は、「答えられると思って聴いたわけではないよ。自分が50歳になっても答えられなかったら人生を無駄に過ごしたことになるよ」と話したそうです。長い年月が経って、そこにいた子供たちで集まって同窓会を開き、その牧師の言葉が話題になりました。そして、様々にその言葉の理解についての解釈を語ったそうです。
「何によって憶えられたいか?」まさに、自己刷新をする問いかけだと感じます。自分を全く違う箱の外から見て、自身に問いかけ、自分の進むべき道を明らかにする。問いかけながら自分の方向性を見出してそこに進んでいく。非常に印象的な言葉です。
企業の経営戦略を考えるときも、自身の人生プランを考えるときも、自社或いは自分の進むべき道が明らかになっていることが大切だと思います。
2008年5月 のアーカイブ
何によって憶えられたいか
みたとさんだ
早嶋です。
朝市の新幹線で福岡⇒新大阪⇒兵庫県の三田と移動して2時間程度のプレゼンを終え、大阪に戻り1件営業。今日も効率の良い動きでした。
さて、三田(さんだ)。てっきり三田(みた)だと思ってましたが、兵庫県では三田(さんだ)なんですね。地名の読み方は、難しいです。
世の中、同じ事をアピールしてる人がいるんですね。
島耕作
早嶋です。
『サラリーマンの1日は睡眠を8時間とすると残りは16時間。基本8時間働き、残業を2時間すると実働10時間。これに往復の通勤時間2時間を足した12時間が仕事で起きている時間の4分の3に当ります。それで「自分は趣味に生きる」とか言ってしまうと、楽しいのは人生の4分の1になってしまう。やっぱり4分の3の人生が面白いと思えるような職を探さなければいけないし、その職を愛すべきです。』
これは、初芝五洋ホールディングスの初代社長に就任された島耕作さんのコメントです。今朝の日経新聞に実際の経営者インタビューさながらで島耕作さんの記事が掲載されていました。モーニング連載中の「社長島耕作」の広告ですが、とてもユニークでインパクトが強いですね。
6段階の分離
早嶋です。
マーケティングの大御所、フィリッピ・コトラー教授は、マーケティングで重要なことは、マーケットリサーチ(R)、セグメンテーション(S:市場分け)、ターゲティング(T:的の設定)、ポジショニング(P:自らの位置付け)、マーケティング・ミックス(MM:商品、価格、流通経路、プロモーションの決定)としています。
特にSTPのフェーズは、マーケティングの中でも最もダイナミックで最も楽しい瞬間でもあります。リサーチ(R)の結果をもとに市場セグメント(S)を特定し、自社の強みを発揮でいる市場セグメントを決定(P)し、その市場セグメントにおいて、自社の位置つけを明確にする(P)。まさに、科学的なアプローチです。
では、なぜ市場セグメントを分ける作業を行うのか?この理由の1つとして、社会科学者が提唱する『世間は狭い』現象があります。これは、Six degree of separation(6段階の分離)と呼ばれ、たったの6人を介すれば、この地球上の全ての人々に到達できる、という概念です。この場合の6という数字には余り意味が無く、「限られた数」の人を介することで、どんな人にもたどりつけることが実験によって示されています。
最近、自転車を購入した体験から、自転車の興味は、自分の中でかなり高くなっています。そのため、通りの自転車に注意がいったり、自転車に乗っている人と話す機会が多くなりました。まさに、「人は自分と似ている人々と結びつく」というバズに影響及ぼす社会ネットワークの10の原則の1つが当てはまります。そのため、「お互い似ている人々はクラスターを作っている」ため、有効な市場セグメントを特定できれば、効率的なマーケティンが可能になるのです。
上記については、次の実験でも示されています。ミュージックショップで行われた実験です。CDを買おうとレジに並んだ顧客に対して、販売員にそのCDに関する自分の感想を伝えさせます。ただし、その内の半分は、購入しようとしているタイプの音楽を聴いたことが無いと話させ、残り半分は同じCDを持ち、良く聴いていると話させます。更に、CDプレーヤーのクリーニングキットを購入しないかと尋ねさせるのです。それぞれ60人のサンプルに対して、音楽を聴いたことが無いと話した顧客のうちクリーニングキットを購入したのは20人でした。一方、音楽を聴いている店員から進められた顧客は33人がクリーニングキットを購入しました。
まさに「人は自分と似ている人々と結びつく」のです。人は、お互い似ている人々とクラスターを作る傾向があり、自社の従業員が顧客に類似しているほど、両者のコミュニケーションは容易になるのです。
非営利組織のマーケティング
早嶋です。
本日は健康診断でした。地元の商工会議所が提供する健康診断に参加したのですが、その医療機関のドクターの対応に憤慨しました。「もう少し、患者のことを考えて対応したらいかがですか・・・?」と。
レントゲン検査、尿検査、身長・体重・視力・血圧測定、血液検査、眼底・聴覚検査までは問題なかったのですが、メインディッシュのドクターの問診が最低です。何が最低かといえば、ドクターの対応です。
例えば脈を図る時、突然ドクターが右腕を取り何も言わずに脈をとる。そして、突然、服を上に引き上げ胸を聴診器で調べる。この間、一切何をするかの事前告知も無ければ、言葉も無い・・・。言葉を発したかと思えば、「息を吸って・・・、吐いて・・・、吸って・・・・。」しかもタイミングが早くて合うわけが無い。患者のことは一切考えず、ただ黙々と事務的にこなす。1日に何百人も診ているのであればまだ知らず、会場に人はまだら。
驚いた行動は次のこと。背中を調べるときにも何も言わずに、腰を掴んで無理に立たせて背中を向かせようとする。普通は、次に何をするかを知らせて、言葉で説明するでしょう?
思わず、ドクターに対して、「もう少し、患者のことを考えて対応したらいかがですか・・・?」と。ドクターは何でそんなことを言うの?と言わんばかりで怒り出すしまつ。今まで、一秒も自分の対応に関して、「患者が不満を抱いているだろう」なんて、考えたことが無かったのでしょう。また、この先もきっと考える事が無いでしょう。
世の中が急速に変化している中、医療の対応も変化しています。中には行き過ぎたサービスで医療とはかけ離れたサービスを提供する医院もありますが、悪いとは思いません。適切な医療を提供することをベースに、今回のような対応はやはり改善していくべきだと思います。
さて、これに関して先日、歯科医院ではありますが、「患者さんが不満を感じるときの行動について調査」しました。サンプル数は、無差別抽出で1816人、つまり統計的に意味のあるデータです。データを調査した結果は次の通りです。
1)7割の患者さんが歯科医院に対して何らかの不満を抱いている
2)不満の主たる理由は、「治療に関して」「待ち時間に対して」「ドクターの対応」に関してであった
3)不満を感じた患者の8割以上は、そのことを歯科医院に伝えることが無い
4)不満を感じたときの患者の行動として8割は何もしないことが分かった
消費者行動論でも、上記のように不満足を感じた顧客の1割程度しかそのことを当事者に伝えないというデータがあります。そして、不満足を感じた多くの顧客は、「何もしない」という行動を取るのです。人に言うわけでもなく、当事者に話すわけでもない。不満を感じているが仕方なくその医院に通うのです。
マネジメントの発明者、ピータードラッカー教授の著書、「非営利組織の経営」でドラッカーとコトラーの対談があります。その中で、非営利組織こそマーケティングが必要だと話をされています。
—以下抜粋—
ドラッカー
ところで、非営利組織がマーケティングを必要とするようになった最大の原因は難でしょうか?ニーズを捉え、顧客を満足させるためでしょうか?自分たちは何に集中すべきかを知るためでしょうか?非営利組織にとってマーケティングの本当の目的は何であるできでしょうか?
コトラー
非営利組織でマーケティングが活発になったのは、かつてないほどに競争が激しくなったためです。曲がりなりにもうまくいっている頃は、マーケティングに関心などもっていませんでした。急に自分たちが顧客を知らないことに気づいたのです。人が教会に来なくなり、受験してくれなくなり、来院してくれなくなったのです。こうして競争の激化に気づかされました。
この状況にどう対処したらよいか?もちろん最初の反応は、世の中が変わらずに、自分たちが生き残れるように祈るだけでした。祈りには祈りの意味があります。しかし祈るだけでは問題は解決しません。そこで、ごく当たり前の反応として、もしかしたら、あれだけ来てくれていた顧客がなぜ来なくなってしまったのかを知る助けになるものが、マーケティングなるものにあるかもしれないと考えるようになったわけです。
——–
世の中は変化しています。チャールズ・ダーウィンの言葉の通り、「強い種族が生き残るのではなく、変化に対応し続ける種族が生き残る」と思います。つまり、変化に気づかないことは致命的なことなのです。
『経営資源の有効配分』 経営戦略4/4
早嶋です。
経営戦略について2000字×4回セットでとある媒体に投稿することになりました。ドラフトであらい内容ですがブログで先行して公開します。OLと講師の掛け合いを想定して書きました。フィードバックをいただければ、実際の原稿の修正に活用します!
講師
戦略の最終回である今回は、企業の競走上の優位性を確保する事、経営資源を有効に配分する事について紹介します。
OL
1回目は戦略についての大局的なお話をしてもらい、2回目からは戦略の立て方について説明してもらいました。今回の内容で、経営資源を有効配分するのはイメージ出来るのですが、競争優位性の確保って難しいですね。そもそも、どうして競争上の優位性を確保する必要があるのですか?
講師
良い質問ですね。では、順に説明していきましょう。先ず、企業は顧客に対して何らかの価値を提供することによって収益を得ています。しかし、世の中には顧客と企業以外に、必ず競合他社が存在します。顧客はこの環境下で、より自分にフィットした価値を求めて商品を選択し、その対価を企業に支払っているのです。
OL
なるほど!だから、対象となる顧客にとって自社の価値を明確にするためにも何らかの優位性を持つ必要があるのですね。
講師
その通りです。競合他社が存在するため、顧客に対して競争優位性を確保する必要があるのです。
そこで企業がおかれている業界全体の構造を把握することによって、自社の優位性を確保しやすくなります。そのときのツールとしてファイブフォース分析が有用です。
ファイブフォース分析とは、業界を取り巻く5つの力、つまり、①業界内の競合、②新規参入、③代替品、④買い手、⑤売り手、が業界に対してどのように影響しているのかを考えることです。
ソニーのウォークマンにとってアイポットは代替品の脅威でした。電力の自由化によって民間の新規参入が始まっています。量販店は大量に仕入れを行うことで商品の値引き交渉を行います。インテルは性能の良いチップを供給できるためメーカーに対して強い交渉力を持っています。
このように業界全体の構造を把握する際、競合に加えて、他の4つの力を見ることによって大きな視点で業界を捉えることができるようになります。
OL
へー、こんな見方があるのですね。確かに、何も意識しなければ、代替品の脅威なんか考えつかないですが、ファイブフォースに当てはめて考えると、私でも発想が広まりますね。
講師
そうですね。他社よりも魅力的な特徴を特定するためにも大切な視点です。
次に、この視点を背景にどのように競争優位性を発揮していくのかを考えます。これに対しては、3つの基本戦略を使って考えます。
3つの基本戦略は自社の競争優位性を差別性、コスト優位性にもとづいて、全体の市場に提供するのか?特定の市場に提供するのか?を決めていくことです。
例えば、全体の市場でコスト優位性を取っている企業にユニクロがあります。ユニクロは衣料品市場において子供服から大人服まで価格の安い商品を提供しています。単に安い商品を提供するのではなく、安い商品を提供しても十分に利益を得られるコスト体制を構築していることがポイントです。
○○さん、ユニクロのように何か事例を考えて見てください。
OL
そうですね、子供服の西松屋は特定市場のコスト優位性になるかしら?子供服に限定してロープライスの商品を展開していますよね。それに、ファッションセンターしまむら。こちらも、若い女性をターゲットにロープライスの商品を展開しているわ。あとは、ヘルメスとかルイヴィトンなんかは差別化戦略になるかしら。
講師
随分、よく出ましたね。ヘルメスやルイヴィトンのような差別化戦略のポイントは、顧客の視点から何らかの差別性を感じていただくことです。
それでは最後に経営資源の有効配分について見ていきましょう。○○さん、経営資源ってどのようなモノを想像しますか?
OL
はい。ヒト、モノ、カネ、情報!です。これ、企業研修で習いました!
講師
良く出てきましたね。お金や人材、モノや情報は、企業の中では限られていますね。企業が競争優位性を発揮するためには、これらの経営資源を有効的に使う必要があるのです。そのために、ずばり、しないことを決める!のです。
考え方として、先ず、現在の事業ポートフォリオを作成します。これは、横軸に相対的なマーケットシェア、縦軸に市場の成長率を取ったマトリクスで表現できます。このマトリクス上に現在の事業をプロットしていきます。この時、丸の大きさを売上の大きさと比例すると分かり易くなります。すると次のように4つの象限に分かれます。
金のなる木:相対シェアが高くて市場の成長率が低い。ライフサイクルで見たように市場が成熟して低成長になり新規の参入は少なく、事業投資も既に回収されていることが多いです。相対シェアが高いので最も高い利益を稼ぎ出す事業ですが、衰退する可能性もあります。
花形:相対シェアが高くて市場の成長率が高い。市場が成長しているため、他の企業の参入が多く、事業投資が必要な場合が多いです。そのため、あまり利益は出ませんが今後の成長の鍵を握る事業です。
問題児:相対シェアは低くて市場の成長率が高い。企業の相対シェアは低いですが、市場の成長率が高いため、設備投資等のお金が出て行きます。この事業は将来、花形になる可能性が高いので育てていく必要があります。
負け犬:相対シェアは低くて市場の成長率も低い。撤退の対象となる事業です。ただし、徹底した合理化で他社の徹底まで生き残れれば金のなる木になる可能性もあります。
OL
戦略って、なんか楽しいですね。マトリクスを使って大きく捉え、する事としない事を決めていく。うんうん・・・。
講師
そうですね。事業ポートフォリオが出来たら、しない事を決めることが大切です。一般に事業は問題児から始まり、花形、金のなる木を経て負け犬になるといわれます。ただ、冒頭で説明したように企業では経営資源が限られていますのでメリハリをつけてどの事業を伸ばして、どの事業を撤退さえるかの明確な意思決定も必要なのです。
4回にわたって戦略の流れを説明しましたが、あくまで考え方の一つです。企業経営に正解は存在しないので、自分にとって理解しやすい大きな流れを掴み、自社の特徴や業界の特性に応じてカスタマイズしていくことがポイントです。
OL
はい!
『自社の進むべき方向性』 経営戦略3/4
早嶋です。
経営戦略について2000字×4回セットでとある媒体に投稿することになりました。ドラフトであらい内容ですがブログで先行して公開します。OLと講師の掛け合いを想定して書きました。フィードバックをいただければ、実際の原稿の修正に活用します!
講師
今回は、自社の進むべき方向性についてお話します。○○さん、戦略ってどのような事を考える事だったか覚えていますか?
OL
はい、確か、「長期的な視点で企業活動全体の方向つけを行うこと」でした。
講師
良く出来ましたね。その長期的な視点で企業活動全体の方向つけをするためには、長期的に企業が成長する事業分野を探して選択することが大切です。この時に有用な考え方が2つあります。成長マトリクスとライフサイクルです。それぞれ見てみましょう。
成長マトリクスとは、企業が進出すべき事業分野を単純化するために市場と製品・サービス(以下、商品)の互いに交差する軸に対して、それぞれ既存と新規と分けることで出来る4つの分類を指します。このマトリクスを使って長期的に成長する事業分野はどの象限になるのかを考えていくのです。
市場浸透:既存市場において既存商品の市場シェアを伸ばすことができるだろうか?
市場開拓:既存商品を新しい市場で販売する事ができるだろうか?
商品開発:既存市場において、新しい商品を開発することによって成長の機会はあるだろうか?
多角化:新市場に向けて新しい商品で勝負できるだろうか?
OL
確かに、このように考えるとスッキリして、どこに進出していけば良いか、それぞれ考えやすくなりますね。これが「全体から考える」発想なのですね。ところで、それぞれの分類に対して特徴とかあるのですか?
講師
そうですね。市場浸透を図るためには市場が成長していることが前提です。自社の市場シェアを保つことが出来れば、市場の成長に合わせて自社の成長も達成できますからね。
市場開拓は、現状の商品を新しい顧客へ広げながら成長を図ります。市場開拓は新しい顧客を作るというより、これまでの顧客層として考えてこなかった方に対して新たに買ってもらうことをイメージすると考えやすいです。
例えば、缶コーヒーのターゲットは労働者の男性でした。しかし、徐々にネクタイを締めたおじさんや、女性に対しても商品を訴求していますよね。最近のゲーム機なんかは、大人やおじいちゃんが対象になっていますね。ゲーム=子供としないで、市場を大きく捉えて自社の成長を図っているのです。他には、男性化粧品、女性用のかつらなど。発想を柔軟にする事が大切です。
商品開発は新しい商品を現在の顧客へ提供することで成長を図ります。商品に関連するオプションを導入する、新しい機能を加える、全く新しい商品を開発するなどがありますが、既存顧客への販売を目指すものです。
OL
車やパソコン、ファッションや缶ジュースまで。多くの企業が商品開発を繰り返しながら成長していますよね。
講師
最後の多角化戦略。商品、市場ともに現在の事業と直接関連しない新しい分野へ進出して成長を図る最もリスキーな戦略ともいえます。
花王やユニチャームなどのペット業界進出などがこれに当てはまります。多角化で重要なのは企業とその事業のフィット感です。自社の経営資源を活かしてシナジー効果が出るような多角化は成功している事例が多いです。
成長マトリクスは単純な4象限からなりますが、自社の進むべき方向を考える際にとても使い勝手の良い考え方です。自社の事例を当てはめて是非、考えて見て下さい。
そして、もう一つ自社の進むべき方向性を考える場合に有用な考え方を紹介します。それは、ライフサイクルという概念です。ライフサイクルを意識する事によって常に時間の概念を意識する事ができます。
OL
なんだか、赤ちゃんからおじいさんまで、人間のようですね。企業にもライフサイクルがあるんですね。
講師
その通りです。そして、ライフサイクルを考える場合は、「業界」「事業」「商品」と柔軟に考える事がポイントです。自社が進むべき方向の成長が見込めなければ、或いは、既存の事業成長が鈍ってくる前に新しい事業を始めなければ継続的な成長は難しいですよね。
ライフサイクルにおいて、ざっくり今、どのフェーズかを判断するためのポイントは次の通りです。
スタートアップ期。まさに、始めての進出で周りに競合もいなければ購買者も少ない時期です。成長期。市場が成長すると、その魅力度に応じて他社の新規参入がはじまります。成長後期。一通り市場が大きくなると、企業間で価格競争が始まります。成熟期。この時期には、企業の低価格化が進みます。そして、衰退期。価格競争によって体力がない企業は撤退を余儀なくされます。
重要なことは、企業の中で営んでいるそれぞれの事業がどのフェーズに位置しているか判断して、次の手を打つための判断材料としておくことです。例えば、成熟期になってから策を考えるのでは手遅れになりますので、成長後期には次のアクションを考えておかなければなりません。
講師
長期的な視点で企業活動全体の方向つけをするために、成長マトリクスとライフサイクルの概念を用いてどのように進むべき方向性を見出すか?についてお話しました。最終回は、企業の競走場の優位性を明らかにする事、経営資源を有効に配分する事についてお話します。
『社会の変化と企業戦略』 経営戦略2/4
早嶋です。
経営戦略について2000字×4回セットでとある媒体に投稿することになりました。ドラフトであらい内容ですがブログで先行して公開します。OLと講師の掛け合いを想定して書きました。フィードバックをいただければ、実際の原稿の修正に活用します!
講師
前回は、戦略を考える上での3つのポイントを説明しました。それから、企業活動がどのように行われているか経営ピラミッドを使って説明しました。○○さん、覚えていますか?
OL
はい、考え方のポイントはゴールイメージを明確に持ち、モノゴトを大きく捉え、しない事を明らかにする事でしたよね。それから、企業活動は経営理念を達成するために、何をしなければならないのか?という視点で目標があり、達成するための作戦、つまり戦略があって、計画があって、管理体制を敷くという流れでしたね。
講師
その通りです、良く理解できていますね。さて、今日から3回にわたって企業戦略の立て方について見ていきます。戦略の立て方の大きな流れとしては、次の4つのステップがあります。
1)世の中の変化にどのように対応していくか考える
2)自社の進むべき方向性を明確にする
3)企業の競走上の優位性を確保する
4)経営資源を有効に配分する
はじめは、世の中の変化にどのように対応していくのかを考えます。ここに関しては今回、お話しましょう。
次に、自社の進むべき方向性を明確にすることを考えます。長期的な視点で企業活動全体の方向つけを行うからには、長期的に企業が成長する事業分野を探して選択することが必要だからです。これに関しては次回(3回目)、お話します。
その後、企業の競走上の優位性を明らかにします。選択した事業分野において、いかに競合他社との違いを明らかにして優位な立場に立てるかを考えます。そして、最後に経営資源を有効に配分することについてお話します。
それでは、はじめの「世の中の変化にどのように対応していくか考える」について見ていきましょう。
OL
ところで、世の中の変化と企業の経営って関係があるのですか?
講師
その疑問はとても重要な視点ですね。順を追って説明しましょう。まずイメージを掴むために、企業にとってコントロールできる事とコントロールできない事を考えましょう。
OL
コンロロールできる事と、コントロールできない事・・・?
講師
例えば、身近なコンビニエンスストア(以下、コンビニ)で考えて見ましょう。来週、近隣の中学校で運動会が開催されるという情報がはいりました。もし、○○さんが店長だったらどうしますか?
OL
うーん、運動会があると飲料水やお弁当が沢山売れそうだから、通常より沢山仕入れしますかね?
講師
○○さん、素晴らしいですね。では、3時間後に雨が降ることがピンポイントで予測できたら?
OL
雨?今、晴れていると仮定したら、急に雨が降れば困るヒトが出てくるだろうから傘やレインコートがあればいいな。
講師
そうですね。雨が降ると分かれば、入り口付近に使い捨て傘を並べ替えるでしょう。雨が降ると○○さんが考えたように「困ったヒト」が出てきて、その解決策として傘を捜し求めるヒトが増えますからね。
ここで1つ考えて見てください。雨や近隣のイベントですが、コンビニでコントロールする事はできますか?
OL
うん、それは難しいですね。
講師
その通りですね。コンビニの事例は、「世の中の変化にどのように対応していくか考える」のヒントになります。企業経営は、常に自分たちでコントロールできる環境(強みと弱み)と自分たちでコントロールできない環境(世の中の変化)に接しています。そして世の中の変化に対して、困ったヒトが何らかの解決策を求めているのです。
コンビニの例では、雨(=世の中の変化)、に対して3時間後に雨が降ることを予測した上で商品の配列を買えるというコンビニの柔軟性(=強み)をいかして困ったヒトに傘を提供(=解決策)しました。世の中の変化から困ったヒトを見つけ出して、自分たちの強みを活かすことが企業にとってとても大切なのです。
講師
コントロールできない事、つまり世の中の変化には、企業にとってビジネスチャンス(機会)になることもあれば、脅威になることもあります。脅威の例は、隣に別のコンビニが進出したときなどです。同様にコントロールできる事にも強みと弱みがあります。コンビニは立地条件や柔軟な棚の回転が強みになりますが、店舗面積が限られているため、商品数を限定しなければなりません。これは弱みですね。
OL
なるほど。このように考えると世の中の変化と企業経営って密接に関係しているんですね。
講師
「世の中の変化にどのように対応していくか考える」ときに有用な考え方を1つ紹介しましょう。と言っても、先ほど説明した考え方を整理しなおすだけですが。SWOT分析(スウォット)と言うものです。
戦略を考える際に、自社でコントロールできる事(強み(S)と弱み(W))と自社でコントロールできない事(機会(O)と脅威(T))を考えます。それから、①事業機会を活かして自社の強みを発揮できることは何か(コンビニの事例)?②世の中の脅威を自社の強みで回避できないか?③自社の弱みで事業機会を逃さないためには何が必要か?④脅威と弱みが重なって、最悪の事態にしないためには何をすればよいのか?ということを分析していくのです。SWOT分背の詳細についてはマーケティングで触れることにして、戦略はおおきな流れを説明していきます。
OL
SWOT分析って言葉は聞いたことがあったけど、要はチャンスを最大限、活かすことなんですね。そのための分析手法だったのですね。
講師
毎回、理解度が早いですね。次回は、自社の進むべき方向性についてお話します。
『戦略とは何だろう?』 経営戦略1/4
早嶋です。
経営戦略について2000字×4回セットでとある媒体に投稿することになりました。ドラフトであらい内容ですがブログで先行して公開します。OLと講師の掛け合いを想定して書きました。フィードバックをいただければ、実際の原稿の修正に活用します!
OL
「戦略」という言葉を聞くと、ついつい戦争をイメージするのですが、そもそも企業における戦略って何ですか?
講師
直感で戦争を意味するのは意味正しいですよ。戦略はもともと軍事用語で、「大局的にモノゴトを捉えて敵を打ち負かす方法」という意味を持っていますから。普段の仕事の中で戦略という言葉は聞きなれないですよね。良い機会ですので、企業経営に置き換えて考えたら、軍事用語で言う戦略はどのようになると思いますか?
OL
うーん、大局的に・・・。つまり企業全体を良く見て、競合と戦うことですか?
講師
そうですね。ただ、企業経営は競合を意識する事も大切ですが、あくまで会社の進むべき道を明確にした上で何をするのか?ということを考える事です。その意味では、「長期的な視点で企業活動全体の方向つけを行うこと」と考える事ができますね。
講師
「戦略」を考える上で、次の3つの考え方がとても大切になります。1)結論から考えること、2)全体から考えること、3)しない事をきめること、です。それぞれ順に概念的な説明を加えましょう。実際にどのように使うかは次号で順次説明していきます。
1)結論から考えること
戦略=長期的な視点で企業活動全体の方向つけを行うこと、と説明しましたね。ここで言う結論は、最終的なゴールイメージ(Where)です。○○さんも、自社の中期経営計画という言葉を聞いたことがあるでしょう。計画の期間が3年間だとしますね。すると3年後の会社がどのような姿になっていたら計画を達成できたと考えるか?これがゴールイメージです。次に行うことは、現状を正しく認識すること(Now)です。ゴールイメージと現状が正しく認識できれば、その間にギャップが生じます。このギャップの認識が行えて初めて、どのように埋めていくのか(How)?つまり、戦略を立てることが出来るのです。
2)全体から考えること
これはまさに、「企業活動全体」を考えるときの発想です。常識という枠組みで企業活動を分析するのではなく、一度、鳥が空から地上を見渡すように全体を意識することがポイントです。そして、モノゴトを立体的に捉えて上からだけ見るのではなく、横から、斜めからと、様々な角度で分析する事で企業活動全体を考えることができるようになります。
3)しない事を決めること
戦略といったら、あれもこれも・・・。と考えがちですが、「しないことを明確にすること」こそ、モノゴトの方向性を決める上でとても重要なのです。企業では、人材やお金、時間や情報など限られた資源を有効に活用して効果を最大に発揮するためにも、資源を集中する事が大切です。そのために、する事としない事を明らかにする。これが戦略を考える上での3つ目のポイントです。
OL
なるほど。長期的な視点で企業活動全体の方向つけを行うことが戦略で、そのために3つの考え方を基本にあれやこれや考えていくのですね。1つ質問なのですが、企業において経営理念がとても重要だ!と入社時教育で習ったのですが、これまでの説明とどのようにつながるのですか?
講師
とてもいい質問ですね。企業の戦略と経営理念の関係は次の図のように表すことが出来ます。これは、経営ピラミッドと呼ばれ、企業活動を重要度の高いものから順にピラミッド構造に並べたものです。
経営理念には、「会社が果たすべき社会的使命(ミッション)は何か」、ミッションを行うことにより「目指す姿(ビジョン)」、そして、「どんな価値を顧客に提供していくのか(バリュー)」などが示されています。
2段目の事業目標は、経営理念を実現していくことにより「何を達成する」のかを数値で表したものです。売上目標、営業利益・経常利益目標、コスト削減目標、ROA、ROIなどのような比較、管理しやすい指標で表されます(詳細の数値に対しては、アカウンティング、ファイナンスでご説明します)。
そして、目標を達成するために何をすべきか?これが、企業における戦略になります。先ほど説明したギャップをどのように埋めるか?に相当する部分です。
ちなみに、どんなに素晴らしい戦略を立てたとしても実行しなければ意味がありません。そのために、策定した戦略を計画に直して具体的な行動として実行に移していくことが行動計画にあたります。戦略を具体的な行動につなげ、数値目標を部門別にブレークダウンし、役割やスケジュールとして実行し、管理していくことが求められます。
OL
なるほど、これまで説明された流れによって、私たちの日頃の業務があるわけですね。このように理解すると、逆に私たちの日頃の業務が企業全体のゴールに結びついていることが良く分かります。
講師
素晴らしいところに気づきましたね。まさにその通りなのですね。次回からは、経営ピラミッドの中の戦略の部分に注目していきましょう。
Good&Next
早嶋です。
本日は終日、ファシリテーション研修でした。研修の進め方は、各ファシリテーターが決められた時間ファシリテーションを行い、その後チームでフィードバックをする。単純な研修でしたが非常に効果が高い研修でした。
今回の研修の内容は、プレゼンの練習にもなりますので一連の流れをご紹介いたします。先ず、一チーム5名程度に分かれます。そして、ファシリテーター役とフィードバック役(残りの人全員)に別れます。ファシリテーター役は決められた時間で各お題に対してファシリテーションを行います。
セッションが終わったら、次のルールで振り返りを行います。この時のファシリテーターは、次にファシリテートする人です。行う内容は、「Good&Next」。これは、各フィードバック役の人が、ファシリテーターの進め方に対して1)良かった点(Good)と2)次回、更に良くするためにはどうしたらよいか?(Next)を発表します。「Good&Next」のファシリテーター役は、それらのコメントをホワイトボードにメモをしながら進行します。
全部のフィードバック、「Good&Next」が出揃ったら、ファシリテーターを行った人が、次の3つのことについてお話をします。
1)自分で行っているときの気づきや感想
2)チームからフィードバックを受けて感じたことなど
3)今後の課題
上記の流れを一巡します。2巡目は、自分に対しての「Good&Next」を簡単に振り返り、今後の課題を意識して、再度、決めた時間のファシリテーションを行い、再び「Good&Next」のセッションを行う。という流れです。
この研修では、自分がファシリテーターになったり、あるときはフィードバック役になるため、自分のファシリテーションをじっくり見直すことが出来ます。また、ファシリテーター役とフィードバック役を交互に行うことで、他人のことを良く観察することもできます。これば、自分に対しての反面教師となり、自身のファシリテーションを磨くことにつながるのです。
因みに早嶋の「Good&Next」は次のような感じでした。
●Good
・落ち着いて、ゆっくり話しを進めていくので安心感がある
・質問や意見に対して、必ず講師の言葉に置き換えて言い直しているので聞いてもらっている感が強い
・全員とやりとりをしている感じが出て、一体感がある
・満面の笑み!
●Next
・セッションの導入部分が少し急?前置きの説明をもう少し詳しくしたほうが良い。
・目的や全体の流れを事前にシェアすると、更に理解度が深まる。
・時々、説明を省略しているように感じる
・途中、何を行っているのかがわからなくなり、ミステリアス。但し。最終的に腑に落ちるのでこれはテクニック!?
・時々、語尾が雑になる。
このように、普段、自分が行っているファシリテーションに対して、客観的なフィードバックを得れるために、多くの気づきと学びを得ることができます。それから、更に良くするためには、何をすると良いのか?も明確です。
ファシリテーションを多く行う機会がある方は、数名で集まって行って見てください。きっとファシリテーションが更に上手になることでしょう。
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