
顧客モニター定量分析
2020年2月3日
原です。
グループインタビューからのテキストマイニングによる定性分析と同時に、アンケートでの定量化と定量分析も必要です。
定量化と定量分析の必要性は、定性分析の言語だけでは具体的に測定できないからです。
例えば、商品について「満足している」という言語だけでは、どれくらい満足しているのかが明確に分かりません。しかし、0点(かなり低い)から10点(かなり高い)の中で、9点または10点の数字を選択して頂いたのなら、かなり満足していることが明確に分かります。つまり、定量化は具体的に測定が可能になります。
次に、アンケート調査の作成についてです。アンケート調査は様々ですが、WHY(なぜ、何の目的で)、WHAT(何を)、HOW(どのようにして調べるのか)、WHO(誰が、誰に)の5W1Hで企画します。そして、誘導質問にならいように回答者が答えやすい順序に分かりやすい文章でアンケート票を作成します。
グループインタビューでは言語を広く深くヒアリングしていくので、アンケーでは、できるだけ数字(数量)を記入または選択して頂きます。そして、なぜその点を選択したのか、なぜその数字を記入したのかについて文章で記述して頂きます。
次に、アンケート記入と集計後の定量分析に必要な統計解析についてです。
統計解析の中で最もポピュラーな代表値である「平均」があります。
平均には、①算術平均、②幾何平均、③調和平均、④トリム平均の4種類があります。その中でも、①算術平均を多く活用します。例えば、購入可能な価格帯に関する質問の回答が500円から1,000円未満だとすれば、750円と見なして計算します。
また、代表値に加えて調査データの「ばらつき」の状態を確認することで、どんな性質のデータかが分かります。個々のデータが、平均からどれくらいばらついているかを表す指標として、データの平均と個々のデータの差のことを「偏差」といいます。
さらに、2つの変数の間で、一方が増加するにつれて、他方が増加または減少する関係を表した「相関係数」があります。
これは、質問項目への賛否を「非常に満足、かなり満足、やや満足、どちらともいえない、やや不満、かなり不満、非常に不満」などの回答カテゴリーで質問することがあります。このような時に、いろいろな質問項目間の関係を調べる方法の1つです。質問項目に相関があるとは、一方の意見に賛成していれば、他方の意見にも賛成しているといった傾向があることを示します。
ビジネスパーソンの背負う覚悟
2020年2月3日
高橋です
毎月この1か月間にお会いした人、会社の中から、私が選ぶ The most impressive Meeting(最も印象に残る出会い)を皆様にご紹介してまいります。
今月のテーマは「ビジネスパーソンの背負う覚悟」です。
今回は、JRのグループ会社S社長の講演からその一部をご紹介いたします。
弊社が提供する異業種交流型研修「武者修行研修リーダー版」で、30歳代の次世代リーダーを対象に講演していただきました。大企業の社長の講演ということで、皆さん始まる前は緊張していましたが、S社長の気さくな語り口とアイスブレイクの小噺(笑)、そして若手の目線まで降りてご自身の体験談や悩み解決の具体的アドバイスを話していただき、とても学びの多い機会となりました。
講演はいくつかテーマがあったのですが、今回は「背負う」というキーワードにフォーカスします。
S社長は若手リーダーに向かって、「仕事で何を背負うか?早く見つけるべきだ」と語り掛けました。「これは自分がやってみる」という分野を見つけて、一生懸命努力する姿勢がビジネスパーソンにとって大切だと。講演の内容を次のように整理しました。
➀あるべき姿、新しい価値の創造に向けて
組織のなかで誰も手を付けないけど明らかに非効率なことはよくあることです。また古い体質のままで時代の変化に対応できていないが、変化に伴う軋轢や必要なエネルギーを考えると誰も手を出さないということもあります。そんな時こそ、「会社のために、仲間のために、お客様のために、私がやります」と手を挙げる、そういう姿勢で臨んでほしいということです。
➁自分の能力を高めつつ常に関わりをもつ
能力を高めるために経験がとても大切だということです。経験は唯一無二の武器になり、どんな議論でもやったことのない人に比べ経験したことは勝てる。またインフルエンザと同じで、一度経験すると免疫ができるので、次は怖くないしどう対処すれば良いか分かる。
そして「成功事例は再現性がない。失敗事例は再現性があるので、学ぶべき」ということです。
➂タイミングを逃さず全勢力を集中させる
大きな組織であるほど、急な方向転換や組織変革はし難いものです。だから焦らず、じっくり時を待つ姿勢も大切です。そしてやり続けていると、必ずタイミングは来る、その時を逃さず集中して勝負に出るということです。その勝負に臨むに至り、覚悟が必要になります。
S社長は具体例として、国鉄時代から続く組織のある体制を変換するのに、30年かけて取り組みようやく完成したご自身の経験を話してくださいました。それは今回の受講生である30歳代に始めた取り組みなので、聞いていた若手リーダーは自分達もやればできるんだと勇気づけられたことでしょう。
S社長のお話しをお聞きし、仕事における「背負う」という覚悟を改めて考えました。立場や地位や役職や、そんなものは関係なく自分がすべき目の前のことを、真面目に一生懸命取り組み責任を果たす。せっかく縁あってこの会社に勤めこの仕事をしているのなら全うしたい、結果はコントロールできないがやり切ったという充実感はやった者にしか分かりません。そんなビジネスパーソン人生を私も歩みたいと強く思った講演でした。
さて、皆さんは今、仕事でどんなモノを背負っていらっしゃるでしょうか?
「昨日とは違う今日を創り、今日とは違う明日を目指す」
S社長が大切にしておられる言葉です。
異業種交流研修、人材育成、チームビルディング、セールスプロセス構築、営業研修などにご興味ご関心のある経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。
Yesといわせる科学
2020年2月2日
早嶋です。
科学的に「Yes」を引き出すことは可能とされています。
例えば、選択肢を複数提示するとヒトは中間値を選択する可能性が高くなります。従い、提案は1つだけではなく、複数示し、提案に松竹梅を分けると有効な提案ができる可能性が高まります。
例えば、面接などの選考の場では最初よりも最後に近いほうが優位なことが解っています。従い、順番を選べる場合は最後を選択すると能力が相応に伴っていれば優位になる可能性が高まります。
例えば、入札については最初から高いほうが価値が高いと考えるでしょう。しかし、実際は低い金額からせり上がって高くなった商品ほど多くの人が入札して金額が上がっているから価値が高いと考えられるようになるのです。
感情はどうやら自暴自棄にする傾向が強いことが解っています。従い、悲しいときに買い物をすると高くてもどうせいいやとなり高い値段で買う傾向が強くなり、商品を手放すときは安値で手放す傾向が強くなります。そのため自分の感情を把握して交渉に望むというのは基本的に大切なのです。
社会的な取組は従業員ばかりか、消費者や関連会社に対してもプラスの影響を与えることが解っています。何らかの商品の一部を社会に貢献することを明示すると、消費者の反応が好転することが研究で裏付けられています。但し、その商品に精通している人は、社会貢献の有無に関係なく商品の評価をおこなっています。従い、一般的な認知が低い顧客層に対して理解を示す場合は、社会的な貢献をアピールする効果は一定望めることがわかります。
機長症候群なる言葉があります。それは、チームのリーダーが自分を優秀だと思えば思うほど、そのチームのリスクが高くなるということです。そして同様にチームのメンバもリーダーを崇拝してしまえばチームが誤った方向に向かう可能性が高いことを研究で裏付けています。従い、常に危機意識を持ちチームリーダーもメンバも切磋琢磨する気持ちと行動が大切なのです。
WHOと中国
2020年2月1日
早嶋です。
新型コロナウィルスのWHOの初動について各方面からコメントがあがっていますね。現WHOの事務局長テドロス氏はエチオピアの外務相と保険相を歴任しています。エチオピアは2015年11月に訪問しましたが中国資本がどっぷりの国で第二のベトナムといわれています。まさにアフリカの星です。
現在、エチオピアの体外債務はGDP比率の6割ほどですが、大半は中国からの融資だと考えられています。当然ながら、エチオピアとしては中国に恥をかかせることはできませんし、ましては中国の怒りをかうことは国の存亡を左右します。
このような背景を考えると、『忖度』の2文字を思い出します。中国家は巨大な経済構想の一帯一路の一環としてエチオピアもお前もか。となってもおかしくない国です。背に腹は代えられないのでしょうね。
しかし、「私の中にあなたがいる」でも書きましたが中国の巧妙な戦略は今回のような事象を捉えるとリスクそのものだと言うことがわかります。日本は相変わらず中途半端な意思決定と対応とスピード感です。基本的には自分自身と家族のことは自分で守る覚悟が必要なのだと改めて感じる事件だと思います。
物語の経済学
2020年1月30日
早嶋です。
経済学が再び注目を浴びています。『物語の経済学』(米エール大学ロバート・シラー教授)です。大前さんも『経済心理学』という分野の書籍を随分前に出版されていますが、やはり「景気は人の気持ちによって動くよね」という感覚がどうやら正しそうだという内容です。
例えば、誰かが100年人生と言えば、これまで80歳でピリオドを打つ計画で暮らしていた人々が急に不安になり消費を減らしはじめます。その分貯蓄に回し、企業の売上が低迷し、実態経済の勢いが失われます。それに対してシーラー教授は物語(ナレティブ)が大きな役割を果たすと主張しました。
口コミ、報道、ソーシャルメディア、しいては個人のSNSなどが拡散して物語として歩き始めます。それが人の消費や企業の投資、それらが連鎖して景気の上下やバブルの発生や崩壊を生み、経済主張や政治まで影響を与えるといいます。その時のポイントは、物語の真実や真偽に関係なく、人々にストレートに受けて伝わりやすいものが爆発的に広がることです。
シラー教授は米国経済学会の会長として2017年の年次総会で講演しました。「なぜ景気後退が深刻化するか考えた場合、その主因は経済学者がモデル化したがる純粋な相互作用や乗数効果ではなく、人目をひく、はやりの物語である可能性を考慮すべきだ」と。
物議を醸し出したと思われますが、シラー教授は2つの問題意識を持っていました。既存の経済学が役にたっていないよねという疑問と、近年の経済学が極度に細分化してマニアックになりすぎているよねの2点dです(早嶋の解釈大)。これまで注目していた経済学に行動経済学がありますが、物語の経済学との違いをシラー教授は次のように説明しています。
行動経済学・・・心理学に立脚。人々の経済行為に安定的なパターンを見出す学問。
物語の経済学・・その時々に流布する言葉や解釈の変化を受け時間と共に人々の経済行動の変遷を捉える学問(試み)。
ビットコインが身近な事例です。何も価値がつかない暗号資産があっという間に世界に広がり、一時は30兆円をこす時価総額が付きました。人々を魅了する物語があったのです。ブロックチェーン技術を使い、コンピューターのネットワークを通じて世界中を自由に行き来する無国籍通過、考案者の「サトシ・ナカモト」と称する人物も物語を広げるのに一躍買っていると思います。
連日のコロナウィルスのニュース、春節で大量の中国人が移動するという話。これらの物語によって人々はマスクやうがい薬、そしてアルコール消毒を大量買して店頭商品が品切れを起こしています。オイルショックの時にティッシュが消えたりと同じような話が繰り返すもんだなと感じます。
物語の経済学。経済学としてはまだまだ批判的な意見もあると思います。具体的に個人の関心がどのような行動を引き起こし、どのように経済インパクトを与えるかということです。検証が足りていないという批判です。
まぁ、人の認知や思考には常に限界があります。全てを合理的に説明することはとてもむずかしいことです。一方で、経済の要因を突き止めるのは難しので、そこに人が聞いた話や感情に影響されて何らかの行動や決断を左右するという話自体が物語で、判断の基準に影響を与えそうです。そういう意味で企業としては、それらの影響を研究することで、あるいは成果を活用することで商品の購買や認知を得る道具として活用できるのではとも思います。
心の知能指数
2020年1月29日
早嶋です。
EQってなんですか?とワーク中に質問がありました。Emotional Intelligence Quotientの略称で心の指数とか心の知能指数と称されます。EQは自分や他人の感情を知覚して自分の感情を目的に応じてコントロールする能力です。
チームのリーダーやチームのマネジメントになると、考え方が異なる部下や後輩や仲間を率いる必要があります。その際に、自分の考えが全てで部下や仲間は何も解っていない。という立場に経てば、そのチームは混乱のままやがて解散するイメージが見えますよね。例え、トップの考えが優れていて合理的な判断だったとしても、その伝え方や相手との関わり方が相手に受け入れられ無ければ、合理的な考えを相手の心によってリジェクトされる可能性が高くなります。従ってIQと同時にEQを高める必要性があると思います。
ではEQはどうやって高くすることが出来るのでしょうか。いくつか私なりの考えを羅列します。まずは、「基本的に自分以外の皆は異なる」という認識に立つことだと思います。そうすることで、「どうして解ってくれないのか?」という前提が崩れ、「基本皆理解しない」という立場になれます。すると、違うからこそ他者を理解しようとする意思が生まれます。
当然、他人の言葉や言動に対しても感じる部分が強くなり、コンテンツそのものと同時に、「なんでそのような発言や行動を取っているのか?」という背景に興味が沸くようになります。するとこれまでと違って、相手を理解することで、共感する姿勢が生まれてきます。
次に、自分のことに対してです。人は時々イライラしたり、自分に対してどうしょうもない気分になることがあるでしょう。まずはじめにそのような時に、自分の怒りのポイントを整理することを試みます。そのために自分の強みや特徴を言語化して、更に自分が出来ることと、できないこと。あるいは自分の限界を知ることを努力します。そうすることで自分の怒りを徐々にコントロールすることができるようになります。
EQを鍛えるためには、自分の体調管理も大切です。食事、睡眠、運動、そしてストレス。これらのバランスを定期的に確認して、安定した健康的にも良い状態に保つことが大切です。状態が良くなれば、より自分自身を客観視することができ、イライラした自分が現れても、徐々に自分自身の対話ができるようになります。
何かに対して批判的な考えを持つ場合があると思います。そのときは悪い点だけではなく、常に良い点も合わせて見つける努力をします。そうすることで、常に自分が普段から見ていない視点で観察することになり、結果的に他者を理解するキャパシティが広がります。
実際、上記の取組が正解かは分かりませんが、結構意識的に行ってみて何年かトライした結果、昔よりはちょっぴりEQが高くなったのではと思います。まぁ、この修業が継続することが大切だと思いますが。
私の中にあなたがいる
2020年1月28日
早嶋です。
習近平の言葉に「あなたの中に私がいて、私の中にあなたがいる」があります。この意味は中国の資本を世界中の主要なサプライチェーンに組み入れ、もし何か衝突があった際に、相手はその絡みから抜け出せないようにする中国の戦略を意味します。
この思想は中華の知恵そのもので、孫氏の謀攻篇で「用兵の原則は、味方の兵力が敵の10倍であるなら包囲し、5倍なら攻撃し、2倍なら敵を分断する」という一文があります。敵方を分断して、主たる部分を自分の味方にすることで相手を崩しやすくすることができます。
フェーウェイの子会社である半導体メーカーのハイシリコンは米国半導体メーカー大手クアルコム並に製造能力を持っています。しかしフェーウェイは全てを自分たちで製造せず、あえて半分を米国はじめとする世界各国のメーカーから輸入していました。この思想もいざとなった時の孤立を避けるためです。各国は中国の鎖を切れば自分たちも影響がでます。米国がファーウェイに対して制裁を緩和せざるを得ない理由です。
中国の一帯一路の構想は、上記の考えを捉えると納得です。2019年4月に実施された一帯一路国際協力サミットフォーラムでは150カ国の代表と90以上の国際組織の代表など総計5,000名もの要人が参加しています。
サミットの開催の1ヶ月前、中国は古代シルクロードの両端が中国とイタリアだったことを話題に出し、2,000年前以上に栄えていたローマと西安を今に復活しようと話をしています。イタリアの経済が低迷しているタイミングに中国が手を差し伸べているのです。
営業パーソンの行動プロセス
2020年1月27日
早嶋です。
営業パーソンの行動は、ある程度共通プロセスがあります。ソリューション営業と言っても、何らかの商材があり、営業先がある程度ある場合、アプローチ(初回訪問)、関係構築(キーパーソンとの)、問題共有、提案、成約の流れです。
1)アプローチ(初回訪問)
リストからアポイントを取るなど、何らかの方法で初回訪問を行います。飛び込み営業なども初回訪問としてカウントしても良いと思いますが、よほどな商品でない限り効果は望めません。できれば、該当者を知っている方に紹介頂くのが最も良いと私は思っています。
アプローチでの基本は、相手の状況や相手の意思決定の流れを知るための突破口を開くことで、商材が良ければ相手のためにもなるので重要なプロセスです。成績不振の営業パーソンの多くは、アプローチの時に提案し商材を紹介しようと先を急ぎます。しかしこの時点で営業パーソンは相手の状況を理解していないため提案はほぼ無理です。従って押し売りになり印象も悪くなります。
紹介の場合は、相手も紹介を頂いた手間時間を取って頂きます。その際に、だったら次はもっと深く話を聞きたい。という状況になって頂くことが大切です。そのためには相手の状況をお伺いしながらも、適切に相手のペインを把握していくことがポイントになります。
2)関係構築
初回アプローチでキーパーソンに会える確率は紹介を除くと殆ど低いです。紹介営業が重要な理由はここにもあります。もし、初回アプローチが窓口だったり、担当者であった場合は、出来る限り相手の組織の内情や意思決定の流れを把握しキーパーソンや意思決定する際の組織の役割を把握します。そして、担当者レベルの役割と能力を見極め、彼らの役に立つことを理解することで意思決定者へのアプローチを試みます。
関係構築の方法は、相手のおかれている状況や提案する商品や提案する営業パーソンによって千差万別でしょうが、確実に言えることは、窓口担当=営業相手では無いという事実です。担当者と懇ろになっても、次に進む確率は格段に低くなり、いつまで経っても提案できない状態が続きます。これは企業の大小関係なくある程度共通のルールです。
仮に関係構築をすっ飛ばして、次の問題共有のフェーズに進んでも、所詮担当者の戯言にしか過ぎず、担当者は意思決定者に的確に説明ができない故、なんぼ素晴らしい提案であってもその企業に届くことは無いのです。キーパーソンとの接触と関係構築に全力を注ぎましょう。
3)問題共有
キーパーソンと関係構築ができれば、その企業が何を目指しているのか、ゴールイメージを聞き出しながら整理さしあげます。この場合、2つの状況が考えられます。既にキーパーソンが何らかの因果で現状を悪いと思っている場合です。今の状況が解決できている状況を営業パーソンは言葉にしながら共にイメージを構築します。いわゆる現在問題的なアプローチです。意思決定者が既に問題を把握しているため、通常以上の品質での解決策のイメージが共有できれば意思決定者は提案を聞かない理由はありません。
一方で、現状に満足しており、得に何か困ったわけではない場合、将来問題的なアプローチになります。この場合、提案する営業パーソンからみて問題が多数あると感じても、キーパーソンにその認識が無いので提案はできません。そこで、共に問題を共有することができないかを考えます。将来問題の場合は、現状を悪いと思っていないため、今よりも更に良い状態や、同様な企業のケーススタディなどをキーパーソンに適切に情報提供することが大切になります。その際、企業の事業計画やすすむべき方向性が分かれば、通常はそのギャップを埋める必要性がありますので、そこに問題を見出していきます。仮にそのような先のイメージも無ければ、一旦次に進むステップを諦めるか、関係構築を緩やかに勧めながら適宜先のイメージを共有することが遠回りのようで近道です。
将来問題的アプローチでよく使うテクニックは理想像を100点として現状の点数を伺う手法です。例えば、どんなに現状が素晴らしくても、現状に100点を付けるキーパーソンは少ないです。従って100点よりも低い点数を付けることが殆どです。
仮に90点であったとしても、10点分が問題になり、それは何か?なんで今を90点と思っているかを適切なタイミングとコミュニケーションによって確認することで自然と問題を共有することができるのです。
4)提案
現在問題か将来問題かは別として、問題を共有できたら、はじめて営業パーソンが持つ資産を使って解決する方法を考えます。この際、顧客と言ってもその解決に対してはほぼ素人な場合が多いです。そのため率先して顧客のあるべき姿から逆算した現状を示し、理想と現実の中に介在する問題を整理して、共にその問題を解決するためのヒントである課題を見つけ出していきます。
コンサルの場合は、実は問題の共有や課題の発見自体が商品なので、上記のような一連の流れを普段から数多く行います。営業パーソンがつらいのは、この過程を商品の一環として、営業パーソンが提供している価値と認識していない点です。仮に、課題の整理後、適切な解決策の提示ができ、断られたとしても、その営業パーソンは次回以降にも必ず顧客から声がかかる存在になります。
重要なことはルート営業であれ、既存の顧客に対しての営業であれ、新規の営業であれ、キーパーソンとの関係構築、キーパーソンとの問題の共有ができなければ、どんなに素晴らしい提案をしても、相手に価値として認められないのです。
ポスドクの対応
2020年1月26日
早嶋です。
政府の発表でポスドクに対しての金銭的支給を10年程度行う、というのがありました。背景は、イノベーションを促進する一歩のために15万〜20万円を月額で給付するというものです。
ポスドクとは博士号を取得しながらもぢあがくなどで正規のポストにもつけず非正規の立場で研究活動を続けざるを得ない任期付きの研究者をさします。
本来、価値がある研究者であれば企業からも声がかかるでしょうし、大学も世界中から声がかかるでしょう。が、その方向性が無いので仕方がなく(一部は何らかの理由もあるでしょうが)大学院に残っている。というのが正直なところだと思います。
実際、大学機関とのやり取りで文系や理系に関係無くポスドクの方々とやり取りする機会が複数会あります。が、やはり企業という場では難しそうですし、それと言ってそれが大学で役に経っているとは判断も難しいという微妙な立ち位置です。私も工学系の大学を出ていますが、20年前からポスドクの問題は放置されていました。
疑問はお金だけの支援です。そもそもドクターが減少しており、ドクターを取得しても企業や世の中の需要が無いというのは、その源泉である教授に対して問題があるのではとも思います。
大学院以上に進む場合は、もっと自身のキャリアを見出して、将来の設計をする。どの教授が本当に自分のやりたいことと結びつけができ、今後、それをどのように世の中に活躍させることができるか。そのようなことを考えた前提で研究をしないと、仮に今の状態で5年生き延びても更にどうにもならないポスドクを大量生産するこのになるのではと疑問を持つばかりです。
コロナウィルス
2020年1月25日
早嶋です。
コロナウィルスによる肺炎が国際的な問題になっていますね。WHOは現時点で、国際的に懸念される公衆の保険上の緊急事態を宣言する段階では無いといっています。が、中国は春節を迎えのべ30億人もの人々が一気に移動することを考えると『大丈夫か?』と誰もが思うのは当たり前です。
そもそも武漢、もしくは中国政府のどこかで数字をチョロまかしていると考えても良いのでは?とも思います。武漢の人口は1,000万人以上いて世界中で感染している方々は皆武漢経由です。
24日頃の発表で患者数は1,000名以上。中国以外の感染経路は、皆報道では武漢を経由しています。その数が数名単位と言え各国で2人〜数名はいます。仮に1,000人くらいしか感染している人が中国、あるいは武漢にいるのが本当だとすると、各国で感染した患者はかなりの確率で武漢のコロナウィルス感染の患者と接していることになります。が、しかし1,100万人もいるなかでそんなにピンポイントにそのような人と接すること自体がありえないですよね。
となると、実際の武漢での感染者の数が10倍、もしくは100倍以上いると捉えたほうが自然で、仮にそれが誤っていたとしても真相が明確になるまでは国家の対策としては正しいのかな?と思います。
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