高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
今月のテーマは「ソーシャルスタイルを知ってビジネスに活かす(後編)」です。前編では4つのソーシャルスタイルについて説明し、自分や周囲の人がどのスタイルに近いのか判断する方法をお伝えしました。今回はスタイル毎の相性や、各スタイルの特徴を踏まえたコミュニケーションの方法をご紹介いたします。
まずは、おさらいとして4つのソーシャルスタイルを確認しておきます。
エクスプレッシブ(エンターティナータイプ)は、「感情を出す×自己主張をする」人です。その特徴は、とにかく明るくノリが良い人です。お笑い芸人に例えるなら、明石家さんまさんです。
エミアブル(サポータータイプ)は、「感情を出す×自己主張をしない」人です。その特徴は、優しく協調性にあふれ、人間関係重視です。お笑い芸人に例えるなら、所ジョージさんです。
ドライバー(リーダータイプ)は、「感情を出さない×自己主張をする」人です。その特徴は、目標達成のために率先してみんなを率いるのが得意です。お笑い芸人に例えるなら、ビートたけしさんです。
アナリティカル(分析タイプ)は、「感情を出さない×自己主張しない」人です。その特徴は、分析的で論理的、深く考えることが得意です。お笑い芸人に例えるなら、タモリさんです。
さて、各スタイルの相性やコミュニケーションの方法を見ていきます。基本は同じソーシャルスタイル同士は相性が良いということです。その上で、相性をみてみると相反すると思われる組合せに難しい部分があります。具体的に見てみましょう。
エクスプレッシブと相性が良いのは、同じエクスプレッシブです。同じノリで楽しく会話が弾みます。逆に慎重に分析的に進めたいアナリティカルタイプとはスピード感やノリが合いません。昔、さんまさんとタモリさんの雑談のコーナーがありましたが、対照的な二人のやり取りの違和感が逆におもしろかった記憶があります。ビジネスにおいては、感覚重視の自分(エクスプレッシブ)の弱点を補完してもらい、客観的な判断を任せられる存在としてアナリティカルタイプと付き合うといいでしょう。
エミアブルは協調性の人なので、自己主張の強いドライバーとは合いにくいでしょう。気を使い過ぎてしまうことになるかもしれません。所ジョージさんとビートたけしさんはテレビ番組では上手く役割分担をして、所さんが進行役に徹し、たけしさんがお笑担当をしているように見えます。ビジネスにおいては、ドライバーの突破力を上手くビジネスに取り込めれば、エミアブルの慎重な姿勢の背中を押してくれる存在になってくれるでしょう。
ドライバーの側からすると、大人しすぎる印象のエミアブルの良い部分を認めてみましょう。ドライバーにとっては、協力することや調和を図ることで個人ではできないこともできるということを知る機会になるでしょう。
アナリティカルも同じく、エクスプレッシブのコミュニケーション能力の高さを上手く取り込んでみましょう。客観的に正しい選択肢を選ぶことができたとしても、それを周囲に伝えることが苦手な部分があるとすれば、エクスプレッシブと協力することで自分に無い物をお互い補完し合う関係を築くことができます。
相手のスタイルを知ることで、相手を尊重し、自分に無い物を補完してくれる存在と認めることができると、さらにビジネスが楽しく成果も得ることができます。
営業プロセス、営業研修、人材育成、セールスコーチなどをご検討の経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。
2024年3月6日 のアーカイブ
ソーシャルスタイルを知ってビジネスに活かす(後編)
事業シナジー
早嶋です。
今月の日経新聞に、コナカとサマンサタバサの記事が掲載されていた。
ーー日経新聞参照ーー
コナカは20日、子会社でバッグの企画・販売を手掛けるサマンサタバサジャパンリミテッド(サマンサJP)を7月1日付で完全子会社にすると発表した。サマンサJPは経営不振が続いており、完全子会社化で抜本的な立て直しを進める。
ーー参照終了(2024年2月20日の日経オンライン)
スキームは、株式交換。交換比率等は今後の交渉事で、コナカは完全子会社化し、サマンサJPは東証グロース市場から上場廃止になる。
サマンサJPの売上ピークは2016年で約450億、そこから減少を続け23年時点で約250億に。営業利益は同期間のピーク2015年で30億ちょっと、そこから8期連続の赤字に。23年5月にサマンサPJはコナカより18億円の資金調達を行い構造改革を急ぐも黒転できず。
サマンサタバサは94年の創業で、主力はバック。企画から製造販売まで手掛け、バック以外にジュエリーなど10ブランドを抱えるが、どれもピンとこない。10代から20代にフォーカスして人気モデルを積極的に活用して広告宣伝を展開し支持を得ていた。しかし2000年代頃より新たな客層にブランド訴求が出来ずに低迷していた。
2007年頃よりスマフォが主流になり、2015年頃より、若手の消費がより合理的になってきた。松竹梅のブランドがあった場合、梅のGUやユニクロや無印と末のルイヴィトンやグッチが顕著に人気が出て、竹の同ブランドはかなりの勢いで陰りを見せた。理由は、リセールにあると思う。
試しにメルカリでサマンサタバサといれると、商品は多数販売されているが、ほとんど売れていないのだ。この中間的なブランドのポジションは今後も極めて厳しいと予測できる。そこにコナカの出番だ。が、コナカのブランドポジションも中。得意分野は男性、それも紳士。カジュアル、ファションなど女性のブランドも展開しているが、ここは収益がでていない。なかなかシナジーが出にくい取り組みのように思える。
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