事業シナジー

2024年3月6日 水曜日

早嶋です。

今月の日経新聞に、コナカとサマンサタバサの記事が掲載されていた。

ーー日経新聞参照ーー
コナカは20日、子会社でバッグの企画・販売を手掛けるサマンサタバサジャパンリミテッド(サマンサJP)を7月1日付で完全子会社にすると発表した。サマンサJPは経営不振が続いており、完全子会社化で抜本的な立て直しを進める。
ーー参照終了(2024年2月20日の日経オンライン)

スキームは、株式交換。交換比率等は今後の交渉事で、コナカは完全子会社化し、サマンサJPは東証グロース市場から上場廃止になる。

サマンサJPの売上ピークは2016年で約450億、そこから減少を続け23年時点で約250億に。営業利益は同期間のピーク2015年で30億ちょっと、そこから8期連続の赤字に。23年5月にサマンサPJはコナカより18億円の資金調達を行い構造改革を急ぐも黒転できず。

サマンサタバサは94年の創業で、主力はバック。企画から製造販売まで手掛け、バック以外にジュエリーなど10ブランドを抱えるが、どれもピンとこない。10代から20代にフォーカスして人気モデルを積極的に活用して広告宣伝を展開し支持を得ていた。しかし2000年代頃より新たな客層にブランド訴求が出来ずに低迷していた。

2007年頃よりスマフォが主流になり、2015年頃より、若手の消費がより合理的になってきた。松竹梅のブランドがあった場合、梅のGUやユニクロや無印と末のルイヴィトンやグッチが顕著に人気が出て、竹の同ブランドはかなりの勢いで陰りを見せた。理由は、リセールにあると思う。

試しにメルカリでサマンサタバサといれると、商品は多数販売されているが、ほとんど売れていないのだ。この中間的なブランドのポジションは今後も極めて厳しいと予測できる。そこにコナカの出番だ。が、コナカのブランドポジションも中。得意分野は男性、それも紳士。カジュアル、ファションなど女性のブランドも展開しているが、ここは収益がでていない。なかなかシナジーが出にくい取り組みのように思える。



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