原です。
コロナ禍の中、世界はこれまでにない先行き不透明な状態にあります。
このような時代を生き抜くには、自分のしたいことを意識して行動できるかどうかです。
自分が主体的に問題解決に取り組むことで、環境の変化に怯えることなく、自ら変化を創り出すことができます。より豊かな暮らしや社会へと変えることができます。
「やりたいことをやる」。それがこれからの時代、会社が倒産したとしても、リストラにあったとしても、どんな逆境に遭遇したとしても、独自に生きていける力になります。
一方、東洋経済オンライン(「世界最低水準」続ける起業小国・日本のリアル)の記事では、「世界一起業に自信のない日本人。世界最高に失敗を恐れる日本人」であることが記載されていました。
これは、起業家だけの話ではなく、会社員や公務員など日本の社会人にあてはまります。
私は、多種多様な企業や組織で問題解決のコンサルティングや研修講師に取り組んでいます。共通して実感していることは、多くの組織人は、型どおりの指示やルールに従うことだけに一生懸命になっています。おそらく、組織の常識を世の中の常識よりも優先してしまうからのようです。
また、参考書などの正解を覚えることは得意な人は多いのですが、仕事や生活上での正解や前例が無い場合は、どうしていいのか分からずに思考停止している人が多いです。
最初から正解はないのだから、自分が解決したい問題テーマを特定して、「こうしたい」というビジョンやありたい姿を描き、解決すべき課題と解決策アイデアと具体的な行動内容を考え、素早く小さく実行することが必要です。
そして、早めに小さな失敗をする。その小さな失敗から学び改善案を考えたら、再度実行する。これらのサイクルを繰り返すことで、問題解決に必要な本当のスキルやマインドが身につきます。
とにかく失敗を恐れる日本人が多いです。挑戦からの小さな失敗は決して悪くないのです。
失敗から学び工夫することで小さな成功を創り出すことで自信が高まります。そして、組織や社会を変えることができる人物へと成長できます。
他人の失敗の批評や他責ではなく、失敗に対してお互いに許容し恐れず自信を持って「社会をより良く変えたい、問題を解決したい」と行動する起業家や社会人を増やすことが、今の日本には必要です。
2020年11月5日 のアーカイブ
世界最高に失敗を恐れる日本人
職場に活かせる心理学「感情」
安藤です。
私たちの感情は、生活の中の危険を回避したり克服したりするための生理的準備態勢を整える、環境適応システムといわれています。例えば“恐れ”といった感情は、私たちに不快感をもたらす感情ではありますが、恐れがあるからこと、危険を回避したらい慎重に行動を選択したりします。そのことが危険を克服できる可能性を高めることになります。このような感情の機能は、人間が環境に適応するために進化の過程で獲得し、種として組み込まれたものと考えられています。
一方で、“過剰な恐れ”は、理性的な精神活動を阻害し、心身の健康を害するものになります。例えば、抑うつ的な人は過去の出来事を何度も想起し、その思いに捉われやすくなっています。このことをネガティブな反すうといいます。このような感情には負の側面が存在し、適切な感情の制御が求められます。
恐れの感情だけでなく、怒りや喜びといった感情も同様です。怒りを制御できない場合は、周囲に混乱を与えたり、パワーハラスメントにもなる可能性があります。喜びもまた、自分の幸せにしてくれるものではありますが、制御できない喜びは無鉄砲さや周囲を不快にさせる行為にもつながってしまう場合もあります。
構成主義理論では、感情は、感情経験そのものの理解や、感情を感じる場面の文化によって構成されるといわれています。また、次元論では、感情を2次元または3次元の空間に布置し、「快―不快」と「覚醒―睡眠」の2次元の組み合わせで、全ての感情を説明します。
基本感情論では、エクマンが6つ(喜び、恐れ、驚き、嫌悪、怒り、悲しみ)を基本感情と呼んでいます。
基本感情はそれぞれの感情が、他と明確に区別できる特異的な整理的反応や表情のパターンを持っています。
例えば、悲しみの感情は、主に左扁桃体と右側頭葉の活動があり、涙を流して顔をしかめるなどの表情の表出がみられます。また、基本感情により生じる表出や認知は、各民族・各文化を超えて普遍なものであると考えらえています。
感情は、その強さや持続時間によって“情動”と“気分”に分類できます。急激に強く発生し、持続時間が短い感情のことを“情動”と呼びます。対して、弱いが持続的に続く感情の事を“気分”と呼びます。
感情と動機付けでは、例えば“不安”は危険を回避する行動の動機づけを、“恐れ”は逃走への動機づけを高めます。このように、感情がさまざまな行動や体験と関連づけられていることを「感情ネットワークモデル」といいます。感情が喚起されると、その感情に関連づいた行動や体験が活性化することで、判断や記憶などの処理が促進されます。
「感情ネットワークモデル」を活用しマネジメントに活かしていただけたら幸いです。
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