早嶋です。
ブログ「弁当男子」では、独身男性が自炊をする回数が増えていることについてコメントしました。このトレンドに注目する企画担当者はIKEA効果を頭に入れておくとよいかも知れません。
IKEA効果とは、手間をかける事で、出来上がったものへの愛着が強まる効果を呼びます。スウェーデン発の組み立て式家具メーカーのIKEAにちなんで、上記の現象に名前が付きました。
1950年代、インスタントのケーキミックスが世に登場したとき、あまりにもお手軽過ぎて「主婦を馬鹿にしているわ!」ということでターゲットである主婦層は見向きもしません。そこで、メーカーはケーキミックスに卵を加えるようにレシピを変更します。すると、一気に普及。調理の手間を加えることによってケーキミックスの高感度が上がったのです。労働が売り物に代替されることが証明された瞬間です。
IKEA効果については次のような実験で確かめられています。被験者に折り紙を折ってもらい、他の作品と並べて入札します。結果、被験者は必ずと言ってよいほど高い値段を付けます。つまり、自分の作品に愛着を抱くのです。但し、あまりにも酷い作品の場合はIKEA効果は認められません、つまり手前味噌となる場合はある程度の完成度の被験者です。
弁当男子がある程度成熟してくると、あえて手間をかけたくなるかもしれません。その時は、IKEA効果を年頭にいれてひと手間加えるインスタント食品を提供するのはどうでしょう。但し、最大限にIKEA効果を引き出すために、弁当男子が達成感を感じれる程度の手間で、しかし途中で投げ出さない程度の手間を加えることです。
2009年5月 のアーカイブ
IKEA効果
弁当男子
早嶋です。
味の素が発表した「若年未婚者調査」の中に独身者の自炊に関する記述があります。対象者は京阪神の20代から40代の未婚男女約8000人です。
調査の中で自炊に関する項目があり、自炊をする回数が、40代男性でも「週に4日以上」が42%に上っています。このことは以前からも注目をされていますね、「弁当男子」というキーワードを良く耳にするくらいです。これは、弁当を持参する独身の男性社員を指しますが、食生活のスタイルも変わってきているのです。
背景に不況が絡んでいることは間違い無いでしょう。しかし、味の素などの食品関連のメーカーにとってはビジネスチャンスと捉えられるでしょう。ひと月に使う食費と自炊の回数は逆相関をしめしています。自炊が多い分食費が少なく済むのです。
自炊のスタイルは、フリーズドライのスープや雑炊、インスタント食品を利用した組み合わせが多いそうです。いわゆる主婦と違って、全てを自炊するのではないのです。となると、メーカーは独身諸君の自炊を支援する商品開発を進めるのは自然の流れ。
食品メーカーに限らず、家電メーカーにしても然りです。三洋電機が今年の初めに発売した3合炊きの炊飯器。単身者向けに設計されたものでデザインもインテリア風に仕上げています。未婚者で単身者の層は推計500万人。このように、今後も単身者や独身層に向けて加工食品と調理器具の商品投入がしばらく続くのではないでしょうか。
「信・認・任」が人を変える
先日、ウィル・スミスの映画「ハンコック」を観ました、面白かったですよ。ストーリー自体は相変わらずの“ハリウッド映画”ですが、私の担当の美容師さんがとてもよく似ていることもあって、ウィル・スミスには親しみを感じるのです。こう言うのを、心理学用語では「陽性転移」というようです。
主人公のハンコックは本当は神が創ったスーパー・ヒーロー、不老不死の生命を持っていて、遠い昔から人間の命を危険から守っているという設定です。彼は事故で記憶をなくしたために、いつも酒に酔っていて、無意識に悪を退治するけれどやり方が荒っぽいために人気がありません。
市民からは“Ass hole(ロクデナシ)”と呼ばれ、事件解決を手伝っても、警察の無能さを馬鹿にするために、警察からも邪魔者扱いされます。力も善意もあるのに、誰からも認めて貰えず、頼りにもされない彼は、腐ってさらに荒っぽくなるのです。
彼の行動を変えるきっかけになったのは、一人の男性が彼のことをスーパー・ヒーローと認め、周囲の非難から彼を守ろうとした事でした。彼は徹頭徹尾ハンコックを信じて支援し、一方でハンコックが周囲に受け入れられるために、周囲を尊重することも厳しく教えました。そしてハンコックが投げだしそうになっても、彼は決して投げ出しません。
ハンコックが最初に覚えた相手を承認する言葉が、“Good Job!(よくやった)”です、警察官に対してこの言葉を繰り返し口にします。次第に警察官からも“Good Job!”と声をかけられ、支援を頼まれるようになり、それにつれて彼の振る舞いもさらに良くなります。とまぁ、ハリウッドらしいストーリーですが、教えてくれることもありました。
誰かが認めてくれること、無条件に信じてくれること、そして良くも悪くもフィードバックしてくれること、日常のこんな簡単なことが人の気持ちも振る舞いも、そして人への考え方も変えていくということを伝えています。上司と部下、教師と生徒、親と子、どこにでも言えることですね。
長田
セミナー報告
早嶋です。
午前中、二日市で仕事をした後、その足で北九州に。北九州の会計事務所主催の後継者育成塾で「部下のやる気を引き出すコーチング」と題したセミナーを行ってきました。参加者の企業後継者の方々、ありがとうございました!
ワールドクラスリーダーシップ
早嶋です。
友人であり、Bond大学の同窓であり、ビジネスパートナーでもある安部さんが3作目となる著書を出版されたのでご紹介します。「ワールドクラスリーダーシップ」です。
著書では、20世紀から21世紀へのビジネス環境の変化として、1)インターネット化、2)グローバル化、3)多様化を挙げています。そして、この3つの変化を乗り越え、生き残る、またその波を最大限活用して、更に発展するためには、今後、どのようなリーダーシップが必要になるのか?その全体像をワールドクラスリーダーシップとして体系化し解説しています。
ワールドクラスリーダーシップは、1)セルフ・リーダーシップ、2)チーム・リーダーシップ、3)グローバル・リーダーシップ、4)ソーシャル・リーダーシップの4つを統合したものを指しています。
セルフ・リーダーシップとは、「自分自身を理解、リードすること」で、変化の激しい中、メンバーに対してぶれないリーダーシップを発揮するためには、自分自身をしっかりとリードすることが必要です。安部さんの体系化では、このセルフ・リーダーシップこそがリーダーシップを発揮するための基盤になっています。
チーム・リーダーシップは、組織やチームを理解し、リードしていくリーダーシップです。チーム・リーダーシップでは次の3つが必要です。方向つけ、実行、そして学習です。安部さんは、この考え方を独自の理論、VALue(バリュー)モデルとして体系化しています。
グローバル・リーダーシップは、経済、顧客、競争相手や関係者をグローバルで考え、理解し、行動するリーダーシップです。20世紀と違って、競争相手はその地域の企業や国内の企業のみならず、世界中のどこからともなくやってくる、このグローバル化をしっかりと理解し、グローバルとローカルの両方を考えながらリーダーシップを発揮する重要性を強調しています。
そして、ソーシャル・リーダーシップ。社会的な問題の重要性に関するリーダーシップです。全ての人がよき社会人として社会全体を見て、考え、行動する必要性を強調しています。
これら4つのリーダーシップに対して、What、Why、Howのコンプリートメッセージを冒頭に説明して具体的な方法を事例や安部さんの経験を交えて分かりやすく説明された一冊です。
リーダーシップというキーワードで悩んだり、考える指南書を探している方は、一読してみてはいかがでしょうか?
工事に思う
早嶋です。
写真は最近行われている近所の道路工事の風景です。ブロックで舗装された歩道をすべてはがして、アスファルトに敷きかえる工事を行っています。どうやら自転車用の道と歩行者用の道を整備しているようです。
ふと立ち止まり、写真を撮ったのですが、工事をしている人に次のような質問をしてみました。そのブロックはどうするのですか?と。工事の担当者は、ほとんどの場合、捨てられると教えてくれました。再利用する場合もありますが、まれですねと。そして、今回のブロックは捨てるそうです。はいだブロックを保管して再び使う場合は、新品のブロックを使うよりも手間がかかるそうです。
さて、もう一枚写真を見て下さい。こちらはエジンバラ市街で撮った1枚です。同じようにブロックをはがして道路工事していますが、こちらは再利用が前提に行っています。
石畳は既にボコボコですが、一度はがしたら再びはがしたブロックを使って道を整備していきます。中には割れてしまい、使えなくなったブロックがあったら、そのブロックだけ新しいものに取り換えて長い間使います。
この工事、今に始まったわけではありません。1000年も前から同じように大理石のブロックを掘っては埋めての繰り返し。従って、道の石畳は見た目は良いけれどもボコボコしていて歩きにくいです。日本のようにアスファルトで固めた方がそれは使い勝手が良いかもしれません。
モノを大切に使うこと。時には今の便利さを放棄する必要もあります。エコを推進する場合も同じだと思います。極端な話、現代の文明を放棄することが一番地球にやさしいのですから。
だからと言って、今の生活を続けていたらちょいと未来の地球の姿も見れなくなるかもしれません。少しづつ、そして一人一人の意識の中にエコを埋め込むことが大切だと思います。
ポイントの出店戦略
早嶋です。
enjoy?楽しんでますか?ファッションを、仕事を、そして人生を。
アパレルのSPA(製造小売り)チェーンを展開するポイントのスローガンです。ポイントは、100年に一度の不況と言われる中、2009年2月期の業績は売上高867億円、経常利益159億円と10期連続の増収増益を果たしている企業です。
同業のユニクロやしまむらと比較すると売上高では劣りますが、経常利益率を見れば両者をはるかに上回ります。実に18.4%。
さて、ポイントと言っても「ん?」と首をかしげる方が多いと思います。実際、主力のブランド「ローリーズ・ファーム」「グローバルワーク」「ジーナシス」を上げてもさほど知名度は無いと思います。しかし、ここにポイントが高収益を上げている秘訣があるのです。
ズバリ、適正規模を意識した「目立ちすぎない」出店戦略です。ポイントは自社のアパレルのポジションをファッションカジュアルと位置つけています。ファッションカジュアルは百貨店ブランドとユニクロやGAPなどのカジュアルチェーンの中間に位置し、価格帯も中間の業態です。
ポイントは、ファッションカジュアルで利益を出すために、「人口30万人に対して1店舗強が限界で、それ以上の出店を行うと、ファッションに敏感な顧客が離れていく」という仮説をベースに出店しています。独自の調査で、従来型の百貨店ブランドは100店舗以上の出店を超えた地点で業績が悪化するといいます。
先にあげた主力3ブランド「ローリーズ・ファーム」「グローバルワーク」「ジーナシス」もそれぞれ、116店舗、140店舗、66店舗と1つのブランドを拡大しすぎずにブランドの陳腐化を敢えて押さえているのです。
市場規模とブランドの陳腐化をベースに出店戦略を行うポイント、今後も注目していきましょう。
番外編
早嶋です。
無事、航海を終え、再び港に戻っている時、海上保安庁がただならぬ動きを見せていました。海と空から一隻の船を追従しています。
暫くすると、追われている船籍が発砲しています。すごい迫力です。
どうやら、海上保安庁の海上訓練に遭遇したようです。日頃の海の安全も地道な訓練の成果なのですね。お疲れ様です!
進水式
早嶋です。
ヨットの進水式ということで住吉神社の神主さんに来ていただき、ヨットの安全祈願をしていただきました。神社に住吉とつくのは海の神様で日本では「わたつみ」「うみがみ」「かいじん」などと呼ばれます。海の神様信仰は世界各地にあるようで、海外ではギリシャ神話のポセイドン、ローマ神話のネプチューンも海の神様です。どこの国でも海の神様は位が高いようですね。
正面にあるヨットが今回の主役「マリアン・ブルー」です。聖母マリア様のマリアと海のマリーンにかけて命名されました。祭壇の準備をされている方が神主さんです。
さて祭壇の準備ですが、「海のもの」「野のもの」「山のもの」「お酒」「お塩」「お米」などが供えられます。最近は、全てスーパーで揃うので祭壇の準備も随分と楽になったでしょうね。
海のもの、鯛や昆布にするめいか。山のもの、りんごなどの果物が中心。野のもの、トマトやナス、人参やキャベツなど野菜が中心。そして、神様の大好物であるお酒、塩や米が並びます。
安全祈願の様子です。主役のヨットの名前のやり取りで緊張が解れた所で祈願スタートです。
手前からヨット・エンジニアの高崎さん、オーナーの富永さん、長田、そして岩本さんです。その他の取り巻きは後ろに整列!
儀式は粛々と続きます、お酒と塩でお清めです。
二礼二拍一礼!
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