ポイントの出店戦略

2009年5月5日 火曜日

早嶋です。



enjoy?楽しんでますか?ファッションを、仕事を、そして人生を。



アパレルのSPA(製造小売り)チェーンを展開するポイントのスローガンです。ポイントは、100年に一度の不況と言われる中、2009年2月期の業績は売上高867億円、経常利益159億円と10期連続の増収増益を果たしている企業です。



同業のユニクロやしまむらと比較すると売上高では劣りますが、経常利益率を見れば両者をはるかに上回ります。実に18.4%。



さて、ポイントと言っても「ん?」と首をかしげる方が多いと思います。実際、主力のブランド「ローリーズ・ファーム」「グローバルワーク」「ジーナシス」を上げてもさほど知名度は無いと思います。しかし、ここにポイントが高収益を上げている秘訣があるのです。



ズバリ、適正規模を意識した「目立ちすぎない」出店戦略です。ポイントは自社のアパレルのポジションをファッションカジュアルと位置つけています。ファッションカジュアルは百貨店ブランドとユニクロやGAPなどのカジュアルチェーンの中間に位置し、価格帯も中間の業態です。



ポイントは、ファッションカジュアルで利益を出すために、「人口30万人に対して1店舗強が限界で、それ以上の出店を行うと、ファッションに敏感な顧客が離れていく」という仮説をベースに出店しています。独自の調査で、従来型の百貨店ブランドは100店舗以上の出店を超えた地点で業績が悪化するといいます。



先にあげた主力3ブランド「ローリーズ・ファーム」「グローバルワーク」「ジーナシス」もそれぞれ、116店舗、140店舗、66店舗と1つのブランドを拡大しすぎずにブランドの陳腐化を敢えて押さえているのです。



市場規模とブランドの陳腐化をベースに出店戦略を行うポイント、今後も注目していきましょう。



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