◇2021年度の良書
「グリーンジャイアント」 森川潤(著)
昨年読んだ本のなかでとても良書でした。カーボンニュートラルまでの流れと、これからの産業予測がとてもコンパクトにまとめられています。新聞記事などで部分を拾い読みするより、この本を精読することで全体像が理解できます。根本が理解できると、今世界で起こっていることの見通しができます。おすすめです。
以下、この本をベースにカーボンニュートラルについて、ざっくりと説明します。
◇シンプルな世界のコンセンサス(合意)
世界が共有するコンセンサスはとてもシンプルです。その目標は、「産業革命と比べ平均気温の上昇を1.5度以下に抑える」ことであり、そのために2050年までに、「温暖効果ガス(GHG)の排出を実質ゼロにする」ことです。この実質ゼロにすることが「カーボンニュートラル」です。
まず、このコンセンサスに至った科学的エビデンスの成立と、合意まで経緯を説明します。
◇科学的エビデンスの成立
地球温暖化の原因として、「人間活動(Human Activty)」が取り上げられたのは、1988年のことです。国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が初めてまとめた第一報告書で「人為起源の温室効果ガスの影響」を指摘しました。
その後、世界中の第一線の研究者達がこの報告書をベースに、長い歳月をかけて、中身をブラッシュアップしていきました。そして、2014年パリ協定では、「人間による影響が20世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原因であった可能性が極めて高い(97.5%)」という断定的な表現になりました。これが、気候変動に関する科学的エビデンスになります。世界中の科学者が集まり、叡智を駆使して、この結論に辿り着きました。
◇世界的な合意とカーボンニュートラルのラッシュ
この結論は最終的に世界各国で合意されます。
まず上記のエビデンスが正式に報告されたのが、2015年のパリ協定です。
パリ協定は各国にたいして、5年ごとに削減目標を提出することを求めています。このことが、2020年の「カーボンニュートラル宣言のラッシュ」につながります。
EU圏では早い段階から、スウェーデン、イギリス、フランス、デンマーク、ドイツがカーボンニュートラルを宣言しました。
当初はトランプ政権のアメリカがパリ協定からの脱退を表明しました。世界一の、排出国である中国の参加も不透明で、世界の大国間でコンセンサスが得られていませんでした。しかし、アメリカの政権が交代し、バイデン大統領が誕生します。そして、2020年の9月には中国がカーボンニュートラルを宣言し、世界を驚かせます。同年10月には日本がカーボンニュートラルを宣言します。アメリカはまだ国家の統一的合意が得られていないようにも見えますが、バイデン大統領は、温室効果ガスの排出量を2030年までに50%程度減らす(2005年比)ことを宣言しました。
こうして世界中でカーボンニュートラルのコンセンサスが成立し、その実現に向けて、新しいビジネスフロンティアが生まれます。ここまでの流れはとても急だったと思います。
◇お金の流れの変化
こうした新しいビジネスフロンティアや、カーボンニュートラルに向けた企業の取り組みには、良質の投資マネーが流れ込むことになります。
近年話題になっている「ESG投資」ですが、その取り組みは10年以上前から始まっています。その先鞭を切ったのは、各国の年金基金です。各国の年金基金は、巨額の金額を長期的な視点で取扱います。その際に、評価の基準となることは短期的な株主価値の最大化ではなく、気候変動などの長期的なリスクに対応した取り組みです。日本の年金積立基金は世界でも最大規模です。その基金は2015年に国連投資原則(PRI)に署名し本格的にESG投資に舵を切るようになりました。
こうして各国の年金基金がESG投資に切り替わっていくなかで、世界的な大企業の取り組みも、短期的な株主価値の最大化ではなく、ESGの考え方を取り込んでいきます。それに合わせて、大規模な投資ファンドもESG投資に重点を置くようになります。
こうして企業にとって、エコロジーというものは単なるファッションではなく、経営的課題の中心に置かれるようになりました。
◇新たなビジネスフロンティアの誕生と世界的な競争
こうしてカーボンニュートラルのラッシュを受けて、新たなビジネスフロンティアが生まれることになります。そしてそのフロンティアには多くのマネーが集まります。
一番大きなフロンティアは、風力発電をはじめとする再生可能エネルギー分野です。もうすでに日本でも洋上風力発電の大規模プロジェクトが始まっています。世界的な企業が連合を組み、入札を競っています。あわせて送電網の整備があります。最初の投資だけでなく、その点検・保守も含めて、インフラとしてかなり大きな金額の投資になります。
原子力発電は、EUでクリーンエネルギーに分類されるようです。さらには、Microsoftの創業者であるビルゲイツが個人的に原子力発電のイノベーションに取り組んでいます。今後、世界中からマネーと優秀な人材が集まると思います。何らかの画期的技術が生まれても不思議ではありません。
そしてEV(電気自動車)化の流れがEUを中心に大きく進んでいます。EUの主要国ではこれからガソリン車の販売ができなくなります。SonyやAppleも参入を表明しています。こうしたEV化の流れとグローバル企業の新規参入もカーボンニュートラルのラッシュ後に一気に加速しました。
他にも、代替肉の開発も面白い市場だと思います。牛(世界で10億頭以上)の「ゲップ」、「オナラ」が排出する温室効果ガスは、二酸化炭素ベースで、約20億トン、人間活動による排出量のおよそ5%になります。そのため大豆をベースにした植物肉への移行が進んでいます。アメリカでは、「インポッシブルバーガー」、「ビヨンドミート」という植物肉のブランドが高い支持を得ています。他にも人工培養肉の開発も進んでいます。
あとは、水素燃料、アンモニア、植物性ミルク、空気から炭素を回収・貯留する技術など、様々な分野の研究開発・事業化が進んでいます。
注目すべき点は、カーボンニュートラル宣言以後の世界では、これらのビジネスフロンティアに、良質な大量のマネーと、優秀な人材が集まるということです。あっと驚くブレイクスルー技術が生まれても不思議はありません。
◇カーボンニュートラルに向けた日本のビジョン
最後にとても残念ですが、現時点では、このカーボンニュートラルという世界的な競争の中で日本はまたひとつランクを落としそうです。
日本もカーボンニュートラルを宣言しましたが、そこに国家のビジョンや戦略は見えません。とりあえず世界的な流れに追随した感があります。エネルギー政策では様々な問題が先送りされたままになっています。更には日本の重要な輸出産業である自動車産業をどこへ導くのかも不明です。
とはいえ、こうしたカーボンニュートラルへの取り組みは、グローバル企業だけでの問題ではありません。こうした企業と取引があり、そのサプライチェーンに関わるようであれば、当然何らかの取り組みと成果は求められます。また今後は官公庁関連の取引でも様々な取り組みが求められるようになると思います。ふと考えてみれば2050年なんてあっという間です。待ったなしで、この世界的な潮流は進み、我々の生活スタイルを激しく変えていきそうです。
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カーボンニュートラル 〜全体像をざっくりと説明〜
ソクラテスの弁明
早嶋です。
ソクラテスがソフィストから妬まれて裁判にかけられ、その中でソクラテスは自分の信念を貫きます。最後の場面では、死についての恐れは、知らないことの恐れ。自分が知らない世界を、知りも知らないのに恐れる事自体がおかしなこと。と、物事に対しての心理、そしてマインドセットを与えるさすがの思想です。
ソクラテスはギリシャ3大哲学者の一人です。当時、紀元前5世紀頃のギリシャは、今では当たり前になっている民主主義が普及しはじめ、皆で議論してきめることが新鮮でした。一方、当時のアテナイの敵でもあるスパルタはその民主主義の考えやアテナイの振る舞いに対して反対で敵対の関係になっていました。
そのような環境の中でもアテナイで進められる民主主義はやがて政治の世界の基本的な思想になり、今のように人気取りを行いたい政治家が言動や表現を匠に操り民衆の人気取りに躍起になっていきます。そこで当時のギリシャでは弁論が異様に発達して知識人の集大成でもあるソフィストが活躍することになります。
ある日、通りで有名なソフィストに見知らぬ老人が語りかけます。ソフィストは傲慢で鼻高々で老人の分際でこのソフィスト様と議論をするとは何を考えているんだ?的な態度で老人と議論をしますが、数分後には老人にけちょんけちょんにされてしまいます。老人はその際に、私は知らない。という言葉をのこしています。
当時のギリシャは神に伝える巫女が神からのお告げを受けて政をする神託が盛んでした。ソクラテスは神こそが最大の心理で、その神の考えや神託に対してかなりの興味を持ち、その謎をとくことに集中しています。そんなおり神託を受けるデルフォイからソクラテスこそ真のソフィストである内容の神託を受けたのです。
ソクラテスの当時の議論の仕方は問答、対話、質問です。議論する相手に対して論点を整理しながらも〇〇は何か?と続けて、やがて相手が思考停止に陥ったり、自分の誤ちに気がついたり、議論の矛盾を発見したりさせることで論破する方法をとっていました。街であったソフィストもその一人で、ソクラテスとしては単に神の本質を知りたくて、通り中の人々に問答を行っていただけなのです。
しかし、その行為は結果的にソフィストからすると悔しかったのでしょう。自分が最高と思っていたら、そこらへんの老人との問答で自分の愚かさを晒されることになったからです。そして高飛車なソフィストは恥をかかされたと思い徐々にソクラテスに対しての恨みをつのるという、まさに逆ギレ大魔王の道を進むのです。
もちろん、当時のソフィストの中にも、そのような問答を通じて、自分の真の愚かさを気付かされることに感銘を受け、弟子になったり、ソクラテスの問答を研究するものもいたようですが、いつの時代も少数の悪が正義を貶める構図が当時もあったのでしょう。当時のギリシャが多神論だった頃のソクラテスは一神論者を貫き、ソフィストは、そこにも罪を着せました。更に、街中をであるき問答をすることで若い人間の才能を潰しているというような罪を着せ裁判に持ち込みます。
ソクラテスの弁明は、4冊シリーズの中の1編で、話がその裁判の始まりから書かれているので背景や流れがつかみにくいのですが、実に今の世の中でも参考になる考えです(当たり前でしょうが)。
裁判にあたり、ソクラテスは他のソフィストと違って普通の言葉で、真実を語ります。街の噂はアタマの中で真実と常識に変わり、自分のアタマで判断ができない人々は思考停止に陥り、多くのソフィストの言うことが真実だと勘違いしてします。しかし、それは決して自分で考えた結果ではなく愚かなことだと。実際の表記は異なりますが、そのようなニュアンスで語ります。
ソクラテスは神託を受け、神とは何か、心理とは何かを探求しているに過ぎず、自分でもその事がわからない。わからないから自分に絶えず問いかけ問答して、みんなにも考えてもらっているのです。しかし、ソフィストは自分が全てを知っていると思っており、ソクラテスとの問答に悶絶して恥をかかされた。その挙げ句に私を追い出したくなったのが真実だと。まぁ、見事な語り口で弁明します。
若者を堕落させているという疑義に関しても、若者が善良になることは何か?とソフィストたちにといかけました。堕落を訴求するのであれば、その反対をソフィストが追求しているはず。ソフィストは若者の将来を考えているはず。それが即答できない、むしろ言葉につまるというのはいかがなことか?常にソフィストは自分がいいようにするために、多くの賢人よりも、一人の悪を作り出し、その悪を貶めようとする。しかし、本当に大勢のソフィストが一人の悪に貶められることが可能なのか?そんなにソフィストは無能なのか?なる返しもしています。かなりスッキリするお話です。
しかし話が進むと告発は明らかに嘘と分かっても裁判はソフィストの政治力で負けてしまいます。ここにも民主主義の悪が露呈し、死の宣告を受けることになります。ソクラテスの仲間は、ソクラテスを解放するために金銭を準備して交渉するシーンが続編には出てきます。しかし、その行為は邪悪な行為として一蹴され、自分が嘘をついていないのに、偽りを認めて牢屋からでるおとは筋が通らない。そのようにこのような状況でも信念を貫きます。
そして多くの人達が恐れる死についても、死を体験したことがない。だから何を恐れるかの理屈が通らない。知らないものを怖がるのは愚。しかしながら、ソクラテスの考え方や生き方は大切にしてほしい。常に問答を繰り返し、自分で考え続ける。知らないことを知ることがその人の思考が発達する方法。そのような教えを残してこの世を去っていきました。
どうでしょう。covit-19によって急に世の中がガラガラポンになり始めました。大企業は方向性を失い、インフラ関係は売上が蒸発します。それでもなんとか従来の延長や事業モデルでしのごうとします。が、本当に大丈夫か?と自分のアタマで考え問い問答をし続けるひとがどの程度いるのでしょうか?個人の戒めを含めて改めて読み返しました。
「できる人」の法則
早嶋です。
コーチングの神様が教える「できる人」の法則を読み返しました。ポイントは、「いい人」になることを諦めて、「嫌な奴」になることをやめることです。悪いリーダーは職場やチームを不愉快な場所にすることと著者は主張します。そこで打ち手として「やめる」ことを重視されたのです。
「私が今まで出会ったリーダーの大半は、何をすべきかま学ぶ必要は無い。彼らが学ぶ必要のあるのは、何かをやめるべきかだ」これはピーター・ドラッカーの言葉ですが、何をやめるかを知ることはその人の資質を高めることに繋がるのです。
例えば「負けず嫌い」も度が過ぎると嫌われます。程度は必要ですが、何が何でも自分が勝とうと思えば結果的に他人を不愉快にさせることがあるかもしれません。
例えば「常に価値を付けなくても良い」です。いいアドバイスを続けると、時にはその人のやる気そのものを奪ってしまうかもしれません。「もう知っているよ!」「それよりも良い方法がある!」など、何か一言付け加えいようとせずに、たまには受け入れるほうがぐっと人のやる気を引き出せるかもしれません。
例えば、常に白黒付けない。物事を中立的にみることができれば、チームにとってプラスに働くときがあります。肯定も否定もしないのです。同僚や仲間が良いアドバイスをした場合はそこに評価をあえてしないのです。
言葉の中で「いや」「でも」「しかし」などの文章で極力始めないようにするのです。相当気をつけても、「あなたは間違っている!」というニュアンスになってしまうからです。
リーダーは相手が動いてなんぼなので、チームを同じ方向に向かせた後は、チームが気持ちよく動ける空気感を作ることが大切なのです。そのために、感謝の気持ちを常に持つ。という極めて当たり前のことが、実は極めて重要な心得になる。というのが「できる人」の共通点なのです。何か言うことに困ったら「ありがとう」と感謝することから始めることが大切なのです。
ビジョナリー
早嶋です。
ビジョナリー・カンパニー1は永続する企業にフォーカスを充てています。2は飛躍する企業。3は1で紹介した企業の中でも衰退する企業が出てきた、そのために衰退しないためには?にフォーカスを充てています。
そして4。こちらは2の飛躍する企業を更に補強する内容になっています。
特に、昨今のコントロール出来ない外部環境の変化に対してどのように立ち向かうのか?が整理されており考え方の一助になる一冊です。不確実な世の中で成功する経営者の特徴を10X型リーダーとして定義し、その特徴を3つあげています。狂言的規律、実証的想像力、建設的パラノイアです。
狂言的規律とは、一言でいえばブレないことです。一貫した価値観、一貫した目標、一貫した評価基準、一貫した方法を徹底する。行動に一貫性を示すのです。そしてその期間も短期間ではなく、一度継続し始めたら永続するのです。その一貫性を保ちながら目標に向かって突き進むことを狂言的規律と表現しています(訳者のニュアンスでしょうが)。
実証的想像力とは、不確実な状況に直面しても、他人や社会通念、権威筋や職場の同僚を見て手がかりを探しません。科学的に実証できる根拠を頼りにするということです。そのために自分から観察して、実験を繰り返す。そして具体的に事実と向き合います。この実証的な基盤があるから、継続するから、大胆かつ創造的な行動ができるのです。
建設的パラノイアとは、決して良い状況であってもガードを崩さないということです。潜在的な脅威や環境変化がないのか?常に監視して、アンテナを張っています。経営状況が良い時ほど警戒心を高めます。そして常に最悪のシナリオを認識して、その打ち手をシミュレーションしています。つまり、絶対失敗しないための行動を常に撮り続けるのです。
上記の3つを説明する話の中で、ビジョナリー・カンパニー4では、南極大陸を征服したアムンゼンを取り上げています。そしてほぼ同時期に南極点を目指しながら失敗したスコットと比較します。
狂言的規律は20マイル行進と比喩しています。アムンゼンは毎日20マイル進むことを決めました。天候が厳しくて、状況が悪くなっても、この行進を続けます。一方、スコットは目標を達成しない日も存在して、その差が達成か否かにつながったと言っています。
マラソンに例えます。フルマラソンでもウルトラマラソンでも完走を目指すならば、毎日のトレーニングを継続しなければ達成が難しいです。今日は辛いからとか、明日また走ろうとなれば、スコットになるかもしれません。20マイル行進を続けるには、狂言的な意思の強さも必要なのです。そして、実際のレースでは2つの難しさがあります。前半は調子が良いのでついついペースを上げてしまう気持ちを抑えること。後半は苦しさのあまりにペースを落とすことに耐える苦しさ。しかし、マラソンで重要なのは、はじめから最後までペースを崩さないで一定の自分が挑戦できる早すぎず緩過ぎないペースで動き続けることです。
20マイル行進を実行する中でも、上記に相当する記述がありました。ひとつは、厳しい状況の中でも断固として高い成果を出さなければならないという苦痛。ひとつは、快適な状況下でも自生しなければならないという苦痛です。これらの2つの苦痛に耐えながら、20マイル行進を継続するのです。
結果的にこの行動を継続すると次の3つの成果が身につきます。ひとつは、逆境に対しても成果を出せる自信が身につきます。そして、大混乱を前にしても大惨事に陥る確率を御させることができます。最後に、不可抗力に対しても自制心を保つことができるようになります。日々の20マイル行進、素晴らしい効果があるのです。
実証的想像力を銃撃戦に続く大砲発射と比喩しています。これもピシャリな表現ですね。いくら科学的であっても、初めはそのデータを手に入れるためには小さな実験が必要です。私はこれをあたりをつけると言っています。前提条件や手がかりが無ければ、それが正しいのか?間違っているのか?の仮説が立ちません。
そこで、まずは低コストで、低リスク、あまり気を使わないで鉄砲を撃ちます。この時点でお金をかけすぎて倒れる経営者。あまりにも無茶な取り組みを初めから導入する経営者。初めの一歩が気になって結局なにもできない経営者がいます。そこで小さく、考えずに、リスクも低く、低コストでまずは実験を繰り返してみるのがポイントです。その後に、反応があったり、仮説が検証できた箇所に、一気に大砲を打ち込むのです。
これを継続しながら、次のようなことを考えて実行します。初期の段階は、大砲の命中率は悪いでしょうが、徐々に鉄砲から大砲の連続攻撃の精度を上げていきます。そのためには、失敗を繰り返したとしても必ず何かを学ぶ姿勢を得ます。そして、全てを教訓として受け入れます。重要なのはその学びを再び実践に活かし、フィードフォワードしていくことです。そして、この繰り返しを実施することで失敗を繰り返さなくなるのです。
3つ目の建設的パラノイアは死線を避けるリーダーシップと比喩しています。これは明快、絶対に死んではいけないのです。経営の世界でも倒産しても、再び再起することは可能です。しかし、死んでしまえば挽回の余地はありません。いかなるときも常に最悪自体に備える。特に成功している時ほど気が緩みます。そのために重要なことは当たり前ですが準備なのです。もし、こうなったら?を常に考え抜き、それに対して準備を施す。その補給品の備えを蓄積しておくことです。一般的に非合理と思われるかも知れませんが、そのような備えによって不確実な世の中を継続して成果をあげていきます。リスクとリターンの関係は誰でも承知ですが、継続するためにはリスクを常に抑えることが大切です。ここでのリスクは、予期できぬことを少なくすることです。
アムンゼンは、南極大陸を目指す際に、前もって突発的な出来事と不運に備えるために、現金などの手元資金を積み上げました。そして、バッファーとしても余分に酸素ボンベを携帯するようにしています。これを行うためには、常に視点を小さくしたり大きくしたりするズームインとズームアウトを繰り返すことが重要です。
隙間時間の活用 出版編
早嶋です。
ちょいとした時間を活用する。
何もしなければ何も生まれない。
例えば、年に1冊本を出すと決める。がっつり、そのことに取り組む時間があれば良いのだが、なかなかそうもいかない。コンサルの資料をまとめたり、ワークショップの資料を作ったり、新しい知識をインプットしたり、クライアント先での時間。優先すべきことは多々ある。それだけの時間を確保して完成する時間がそもそも無い。だったら、小さな時間をつなぎ合わせて出来ないだろうか?
結論は可能でした。そして、これまでに3,4冊は出版している。
やり方はこうだ。先ずは、書きたい本の内容、依頼されている企画の内容を、暇な時にドンドン書きだす。ページレベルのアイデアや本全体のアイデア。この時は小さいことを気にしないで兎に角思いついたことを5分でも、3分でもメモを残す。移動中や待ち時間。会議の合間。ワークショップの休憩中。食後のちょいとした時間。見つけては書き出す。ここは一人ブレストのフェーズで、ヒントが欲しい時は、様々な人を捕まえて、その内容の話しをする。すると、またアイデアが出てくる。またひたすら書きだす。
50から100くらいのチップスができたら、今度は、それを印刷して、グルーピングする。KJ法だ。グルーピングする過程で、大きな固まりを整理しながら、書きたい内容とずれているものは削除する。ダブっているものは1つにまとめ、再び足りないモノが出てきたら、更にアイデアを出す。この作業もスキマ時間。
数回繰り返すと。そもそも書きたい大きなタイトル。そして、グルーピングされた粒の中項目。そして、その中にぶら下がる細かな内容。これを並び替えると、本の目次ができる。構成が完成する。
次に行うのは、目次を見ながら、構成を何度か練る。全体の流れをイメージしながら、何度が整理する。いいかな、と思ったら、今度は綺麗に目次を作る。
タイトル、章、項目という3段階。そして、タイトルの下には、書きたい本の要約を3行程度でまとめる。章の下には、その中で書きたい内容を3行程度でまとめる。そして項の下には、その中で書く内容を2行程度でメモをする。つまり、スライドのタイトルと概要を先に作ってしまうのだ。
出版する本によって何ページで書くのか?がある程度決まっている。そこで、上記のタイトルと書きたい内容をメモしたワードを、何文字で書くのか?を明確にしておけば、後は開いた時間に内容を書いていく。構成と何を書くかが明確なので、どこから書いても全体を統合した時にブレが無い。書きやすい文書、書きにくい文書。やはりある。開いた時間を有効活用するためには、5分で1項程度を書くつもりで、後はどんどん書きやすい項から埋めていく。
さすがにこのフェーズは、時間を確保して今詰めて書くこともある。が、開いたスキマ時間も利用する。
書きたい内容がひと通りできたら、全体を通して読んでみる。この中で過不足を確認して、不足の場合は再度、同様に項を継ぎ足す。OKの場合は、全体の流れや体裁を整える。最後にはじめにとあとがきを書いて原稿の完成。
後は、出版社に提出すると1週間程度でゲラ、本としての体裁が整えられた状態で届く文章、が届く。今度は、これに赤を入れながら何度か構成を行う。
というのは1つの例だが、目的を持っていけば僅かな時間も継続することによって、1つの完成を何度も繰り替えし実施することが出来ると思う。
サムスン式仕事の流儀
サムスンは韓国を代表する企業で、韓国最大手の綜合家電、電子部品、電子製品メーカー。サムスングループの系列会社は現在64にのぼり、売上高は韓国のGDPの22%以上を占めています。サムスンの社員はグローバルに活躍し、仕事を淡々とこなすことより、多くのサムスン出身者が多くの企業からヘッドハンティングされるのもうなずけます。以下、「サムスン式仕事の流儀」から抜粋した5年で一流企業になるためのルールです。所々参考になる箇所が多々ありますね。
入社前
* 集合場所に6時30分と言っていて、6時23分に来るヒト。これを数分の遅れと考えるヒトは論外。ポイントは、時間の大小ではなく、約束を守れるか、守れないかで判断される。約束を守れないヒトは仕事での信頼を得ることは出来ない。
* 基本的なことは重要。基本的なことが出来ていなければ、毎回何かのミスをする。その小さなミスは全体の仕事からみると影響はなさそうだが、そのミスが全体の仕事に大きな穴をあけることにもなる。基本は極めて重要。
* どのようなアクションを行っても、その内容に対しての報告はリアルタイムに行う。その場合、タイトルと要約は重要。また、適切なストーリーラインが無ければ端的にまとめられても効果が薄い。結論とその根拠を示すことも同様に重要。
* 報告書に対しては、事実の報告を乗せた後、その課題に対しての解決策の方向性を示す。つまり、報告書は次のアクションを示す。
* 会議に対しては、目標、担当者、完了日をかならず念頭において開始する。議事録は、会議が終了後即時参加者と必要な関係者にメール配信する。
* 会議後、かならず自分が何をするのか?をまとめたフォローアップシートを作成して仕事の漏れをなくす。
1年目
* 自分の業務には必ず証拠を残す。ビジネスの世界は100%信用できるものは無い。
* 個人のイメージ=会社のイメージになる。自分の言葉遣い、服装、マナー等にも気を使う。
* 朝、服装に気を配ることで、一日の態度が異なってくる。目立ちすぎない程度で、洗練された印象を与えるのがベター。
* そんなことまで言われなくても分かっている、という小さなことまで徹底的に追及して行うのが一流の第一歩。
* 残業が多い会社は伸びている会社か、或は、停滞している時期を乗り越えていこうとしている会社。この時期で文句を言わない。
* 自分の人生で残業後の時間が本当に重要と思うのであれば、この時期は会社を転職することも必要。
* 1年目に社員が覚えることは、全て会社が教えてくれるとは限らない。必要なことは自分で学習する態度が必要。業務に必要なOAやソフトの扱いは1年で確実に克服する。
2年目
* 常に整理整頓をする。仕事は1つのことで完結しない、常に複数の仕事が同時並行的に進むため、状況を整理して置かなければ対応出来ない。
* 役割が高いヒトだけではなく、自分よりも役割が低いヒトにも同様に配慮する。
* 視点を高い位置に持ち仕事とをする。社長のよういに仕事をすることの真因は、全体感を常に感じること。全てのプロジェクトに対して全てやりこなすと言う意志を持つこと。全てにおいて責任を全うすること。
* 忠誠心とは自分のパターンを捨て、上司や役割の高いヒトが求める成果を出すために、自分の視点をそのポジションにもっていくこと。
* 報告書のたぐいを即座に提出する理由は、その時に感じたリアルな感情や状況をそのままに報告書に繁栄して、チームと共有できるため。
* 自分よりも役割の高いヒトの個人的な嗜好を把握する。その極意は、たいしたことに見えないような小さなことが、実際は大きな決定に影響することが多いため。個人的な嗜好は些細である一方、そのヒトの気分には少なからず影響する。それが十分に満たされないと良い結果をえることが出来なくなる。
* 手みやげのセンスを磨く。1つ間違えば賄賂になり、頻発すると相手を来たいさせる。対して意味の無いものであれば逆に相手の気持ちを不満にする。それでもタイミングよく適当なモノを贈れば受け取ったほうは気分がよくなる。
3年目
* 真のプロフェッショナルは魅力的で交換が持てるソフトなヒト。人間的な魅力を備えなければならない。
* ビジネスシーンでの些細な交渉から重要な意思決定における交渉まで、セオリーや実践を含め習得する。
* 相当する分野のビジネスが将来、どのようになるのか?そのトレンドを常に読めるようになる。最大限の情報収集、分析、未来を読む力を身につける。
* 与えられた前後左右の筋道をつかむ、綜合的な判断力を有する人材になるように自身をトレーニングする。
* ヒトの心理や置かれた状況を判断し理解できるように、様々な社会経験を積む。
4年目
* 自分の思い通りにしてくれる上司は存在しないと心得る。嫌な上司との対応の仕方を身につける。どのような上司であれ、反発したり、食ってかかることはしない。
* 血も涙も無い上司に対しては、ハードトレーニングと受け止める。自分がその会社を辞めることが無い以上、その会社の社長でない以上、上司の問題はビジネスパーソンが背負う永遠の課題である。
* 自身の感情をコントロールできるようになる。感情的な対応は、問題の解決ではなく問題を更に複雑にする。
* 昇進して人事権、予算権、発言権などを持たなければ、結局自分がやりたいこと等はできない。従って、昇進に必要な処世術を身につける。
* 出世に置いて業務ができることは当然、しかし、それだけでは上に進むことが出来ないことを理解する。
* 国別のビジネススタイルを身につける。
* 自分のネットワークを広げていく。互いにギブできる関係を数多く構築していく。
* 相手が欲しいという時に与えるのではなく、先に気付いて提供できるようになることが重要。
* 上司という立場になり、優秀な部下を持つことはラッキーなこと。従って、どのような部下であっても、その部下をリードできる能力を身につけていく。
* いい上司といい部下の関係はそう簡単に生まれないことを知る。従って、そのために努力を惜しまない。
5年目
* 成功者はその対価を既に払っているヒトで、失敗したヒトはその対価を後から払ったヒト。
* 目の前の快楽に溺れることなく、自己をコントロールする。
* 緊張の連続に耐えうる精神力、息の抜き方を身につける。
* ひとまず幹部社員になることを目標にする。
書籍紹介 意思決定諸々
戦略立案のワークショップで質問がありました。
意思決定を行う場合に、参照になる図書です。
■意思決定
意思決定の思考技術 (ハーバード・ビジネス・レビュー・ブックス)
■行動経済学
意思決定を行う時に、人の脳みそは案外不合理ということを行動経済学的なアプローチで考えると面白いです。
■戦略
質問にありました、プラットフォーム戦略、その他戦略について簡単に書いた内容の図書です。
分析力を磨くための著
早嶋です。
昨日の質問で、分析力を磨くためにお勧めの本です。
ビジネスで使いこなす 入門 定量分析 意思決定力を高めるスキル [単行本(ソフトカバー)]
中村 力 (著)
●様々な分析手法をアラカルトに紹介しています。ざーっと目を通して参考書的な使い方が可能です。
定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法 [単行本]
福澤 英弘 (著)
●もし、あなたがコンビニの経営者だったら?という視点で、ストーリー仕立てに分析の考え方を示しています。美容室の経営と比較してもフィットすると思います。ただし、難しい詳細の考え方は別途調べる必要があります。
不確実性分析 実践講座 [単行本(ソフトカバー)]
福澤 英弘 (著), 小川 康 (著)
●上記著者が書いた本です。こちらは不確実な世の中に対してどのように分析をするのか?やや高度な内容です。
以上、参考下さい。
人間のOS
ダニエル・ピンク氏の新著、Drideでは、モチベーション2.0とモチベーション3.0と言うように2つの表現を用いています。モチベーションは、人間を何かに集中させて取り組ませたり、何かを活動する場合の基となります。そう考えると、パソコンにおけるOSのようなものです。
モチベーション2.0はタイプXの行動を前提に考えられています。タイプXとは、内発的な欲求よりも、外発的な欲求を行動の源として、活動から何か満足感を得るというより、活動の結果得られた外的な報酬と結びつきます。
この仕事を期日までにこのレベルまで仕上げたら、ボーナスが加算されます。このような行動がタイプXです。
モチベーション3.0はモチベーション2.0のアップグレードバージョンみたいなもので、OSが更新されたイメージです。そして、こちらはタイプIの行動を前提に考えています。タイプIの行動は、活動によっていられる外的な報酬というよりも、むしろ活動自体から得られる内発的な満足感に結びつきます。
仕事で成功を収め、プライベートの活動までを充実させるためには、タイプXの行動よりもタイプIにシフトしたほうがよりハッピーに過ごせると思います。
著書では、この行動は先天的なものではなく後天的なもの、つまり後から培うことが出来るとしています。タイプIの行動は更に、パフォーマンスの向上、健康の増進、全般的な幸福度の向上につながります。
早嶋聡史
本の紹介 Q&A
マーケティング及び戦略立案研修の参加者から質問がありましたのでブログで共有させて頂きます。一部抜粋加工しています。
Q:
マーケティング研修及び戦略立案基礎研修では、事例を交えたご説明で分かりやすく、マーケティングを日々行っている中でフレームワークを意識したり、電車内での広告をふと見たときに企業のマーケティング戦略(どの層をターゲットにしているか)などかなり興味を持つようになりました。
キャズム理論のお話を伺った後すぐに「キャズム理論」という本を探して読んでしまいました。
ただ、日々悩んでいることはあらゆるフレームワークを勉強させて頂いた中で自分の業務でどのように活かすかです。フレームを知れば知るほど多面的に見るが故、スピードアップが出来ないジレンマが実はあります。この点はTry and errorでしょうか・・・
そこで、伺いたいのはもう少し勉強したいと思っている小生にお勧めの本がございましたら、ご教示戴けたらなと思いメールしております。ご多忙中恐縮ながら、アドバイス戴きたくよろしくお願い致します。
(早)⇒
ご質問とご感想、ありがとうございます。フレームワークは、沢山知っている事に意味はありますが、とことん使いこなすことにも意味があります。お勧めの本、どのような事を学びたいのか?もう少し情報を頂けますでしょうか?よろしくお願いします。
ご多忙の折、折り返しご連絡ありがとうござます。
ご質問のどのような事について学びたいかについてですが、ご存知の通り小生の所属する●●マーケティング部署はまさに”金のなる木”成熟期から”衰退期”に入っております。そのような状況下で新興国プロジェクトという名の下新興国へのアプローチを考えなければならない状況下、衰退期にある製品を扱うものとしてそれを新興国で拡販するという命題に対してどのようなマーケティング観点で市場を見るべきか参考になるような本を読みたいと思いメール差し上げた次第です(分かりづらい回答ですいません)。このような業務にヒントとなるような本があれば推奨戴きたく。
A:
■新興国、特にBOP関係の書籍
・ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ) (単行本)
・アクセンチュア流 逆転のグローバル戦略――ローエンドから攻め上がれ (単行本)
・アフリカ 動きだす9億人市場 (単行本)
■先進国から新興国のマーケットに行く場合、技術者の発想を転換する必要があるかも?と考える本
・イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press) (単行本)
・イノベーションへの解 収益ある成長に向けて (Harvard business school press) (単行本)
・企業変革のプロフェッショナル (ビジネス・プロフェッショナルシリーズ) (単行本)
・ジョン・コッターの企業変革ノート (単行本)
■ライフサイクルについての考えを深める本
・ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション (単行本)
などを参照してみてはいかがでしょうか?
早嶋聡史
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