ノン・カスタマーの事例

2008年10月2日 木曜日

早嶋です。



ブログ「ノン・カスタマー」の事例を紹介します。



まずは、ノン・カスタマー第1層の事例で、「アスクル」です。



アスクルが登場する以前、文具業界にとって従業員数30名未満の小規模企業やソーホー(SOHO)は、個別対応してもビジネスにならないそうでした。この規模のビジネスは、個人各と同様に文具店で直接購入してもらうのが当然と考えられていました。一方、小規模企業やソーホーも文具メーカーと直接取引が出来るとは考えていませんでした。そこに目をつけたのがご存知のようにアスクルです。アスクルの原動力は言うまでも無く、これまで顧客として意識していなかった層の小企業やソーホーに対してカタログ販売を通じて直接注文を受け、エージェント経由で直接配送する大企業並みのサービスと1万品目を超える幅広い品揃えです。



ノン・カスタマー第1層は、現在の商品(製品・サービス)を全く利用してるわけではないが、その利用を最小に考え、よりよい別の商品を求めている層です。従って、代替品を見つけることが出来たら、直ぐにでもそちらのサービスに乗り換える特徴を持っています。この特徴を利用してアスクルのように膨大な市場を発掘する可能性もあるのです。



次は、ノン・カスタマー第2層の事例で、「テイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)」の事例です。



T&Gはウエディングプランナーと呼ばれるスタッフが顧客のウォンツに徹底的に応えるハウスウェディングを提供する企業です。バブル以降の結婚式を挙げたいカップルは、自分たちの思うような結婚式場が見つからなければ、結婚式を挙げずに、その分を新婚旅行の費用に充てるようなケースがありました。当時、結婚式の会場が平安閣に代表されるような専門結婚式場かホテルかのどちらかでした。両者とも格式ばった雰囲気の中で、雰囲気が古臭かったり、カスタマイズが出来にくかったり、高級感はあるが高額である、など不満の声が上がっていたのです。



ノン・カスタマー第2層は、あえて該当商品を利用しないという選択をした人々の集まり。理由は価格が高額か、何らかの品質に問題を感じているのどちらかです。T&Gが提供するハウスウエディングは、日本の挙式をあきらめ海外で式を挙げていた層や、そもそも挙式をあきらめていた層といったノン・カスタマー第2層の顧客に対して商品を提供しブルーオーシャンを切り開いたのです。



T&Gは、その後、多くの競合がハウスウェディングを手がけたため、新たなブルーオーシャンを切り開くか、レッドオーシャンでの戦略を実践する必要に迫られています。ブルーオーシャンを切り開いたからといって、安泰というわけではないケースですね。



そして、最後はノン・カスタマー第3層の事例です。これは、以前紹介した「銭湯ランナー制度」を導入した港区の銭湯が良い事例です。ノン・カスタマー第3層は既存顧客ともかけ離れていて、通常業界の人から相手にされない層です。



<参照:日本のブルーオーシャン戦略>



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