『ESS:電子スクリーン症候群』 について

2025年6月9日 月曜日

安藤です。

 

皆さんは、ESS(電子スクリーン症候群)という言葉を聞かれたことがありますでしょうか。

 

私は、産業・教育を専門領域で、EAPカウンセラー,スクールカウンセラー(公認心理師)として活動もしております。

10数年前から、なぜかやる気がでない、集中力が低下している、覚えられなくなった、覚えてもすぐに忘れてしまう等の相談を受けることがあります。 傾聴をし、要因について話し合いますが、特に職場・学校で何かあったというわけではありません。

 

そんなときに、自身の生活習慣を見直してみましょう! スマホ・ゲームを長時間みていませんか?

 

スマホ・ゲームの害というと、視力の低下や、依存症による長時間使用が真っ先に連想されます。
しかし、短時間の使用であっても、スマホ・ゲームで成績が下がったり、切れやすくなったり、コミュニケーション能力の発達が損なわれることが明らかとなってきました。ESSは、こうした広い視野からこの問題に取り組んできた米国の小児精神科医のダンクレー博士が提唱している概念です。

 

インターネットやゲームにはまりこんで困る方が増えています。国際的な診断基準では「ゲーム行動症」という名称になりましたが、ゲームだけに限りません。
依存とまでいかない場合でも、多くのデジタルデバイスが前頭前野の血流低下による制御能力の低下など、脳と身体に影響を及ぼすことが分かっています。(これを電子スクリーン症候群と呼びます)
この制御能力の低下のため、「ゲームを続けながら課金だけやめる」「病院の外来でネットの時間を少しずつ減らす」ということも困難です。また、仕事のパフォーマンスや人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

具体的な影響として

 ① 気分・認知・行動の障害 : 寝つきが悪くなったり、気分が落ち込みやすくなったり、集中力の低下、感情のコントロールが難しくなるなどが挙げられます.

 ② 社会性の低下 : 人とのコミュニケーションが苦手になったり、コミュニケーションを避けてしまうなど、人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります.

 ③ 身体への影響 : 視力低下、肩こり、ドライアイなどが考えられます.

 

社会人としてESSの影響を避ける対策としては、下記が挙げられます。

 ① スマホの使用時間を制限する : 仕事に必要なアプリ以外は、できるだけオフに設定したり、通知をオフにしたりする工夫をしましょう。

 ② 休憩時間や休日に、スマホから離れる時間を作る : 電子機器から離れる時間を意識的に確保し、リフレッシュしましょう。

 ③ 運動や趣味を楽しむ : 運動や趣味を楽しむことで、ストレスを軽減し、精神的なバランスを保つことができます。

 ④ 仕事とプライベートを区別する : 仕事中は、仕事に集中し、プライベートの時間には、スマホの利用を控えるように心がけましょう。

 ⑤ 適度な休憩を取る : 集中力の維持には、適度な休憩が不可欠です。休憩時間には、スマホから離れてリフレッシュしましょう。

 



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