花王の追撃

2008年9月7日 日曜日

早嶋です。



本日は、『歯医者さんを元気にするサプリメント』と題しまして、株式会社プラネットさんと共同で歯科医師の皆様と歯医者さんのマーケティングを考えるセミナーでした。参加者の方々、お疲れ様でした!



asia花王はアジア新興国で展開している衣料用洗剤やスキンケアなどの日用品ブランドに対して、選択と集中を加速します。背景は、花王の日用品連結売上高の地域別構成比を見ると明らかで、アジア市場は約8%にどどまり、赤字が続いています(総額1兆1099億円のうち、日本78%・8684億円、欧米14%・1562億円、アジア8%・853億円)。



現在、アジアの8箇所の国や地域に進出しており、約20種類のブランドを展開しています。このうち資源を集中するのは、国内でも主力となっている大型ブランドのスキンケアの「ビオレ」、高級ヘアケア商品の「アジエンス」、洗剤の「アタック」、生理用品である「ロリエ」などです。一方で新興国向けに販売してきた商品を数年かけて整理します。大型ブランドに集中していき、パッケージや宣伝広告などもアジア全域で統一して効率化を図るようです。



これまでは、進出先の国や地域の消費者の購買力や生活文化に応じて現地のブランドを立ち上げていました。しかし、競合であるP&Gなどは世界共通のブランドでアジア市場でも展開しています。洗剤の「ボールド」やシャンプーの「パンテーン」などはP&Gというより商品のブランドそのものが浸透しています。ユニリーバのシャンプー「ダウ」や家庭用洗剤「ジフ」なども同様です。両社は巧みなブランドコントロールを全世界共通のブランドで実施してきているのです。



花王がアジア市場にフォーカスしている理由は、1)情報化と生活様式の近代化によって先進国と同じブアrンディングができるようになった。2)日用品の国内市場は人口減で頭打ちのため新興国の成長に期待している。3)欧米も市場の成熟化と景気後退が強まっている。などでしょう。



日用品のトヨタといえども経営資源を集中して一気にアジア市場に対して追撃体制をとる。世の中、変化しているってことですね。



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