相手の立場

2008年2月23日 土曜日

早嶋です。



本日のお昼の出来事。久々にお好み焼きが食べたくなったので少し足を伸ばして人気のお店へ。お昼のいい時間、もしかしてと思ったら、案の定、待ち状態。そこで以下のような会話が続きました。



早嶋:「大体、どのくらい待ちますか?」

店員:「かなりかかりますね」

早嶋:「かなりって、何分くらいですか?」

店員:「さぁ、中のお客さんによって変りますから何とも言えないですね」

早嶋:「・・・・・」



皆さんも、この様な体験はありませんか?行列が出来ているときに、待ち時間を聞いている人が上記のような回答を期待しているでしょうか?知りたいことは、当たりをつけることです。「10分なのか30分なのか、はたまた1時間なのか?」という情報が欲しいのです。



店員であれば、当然、お客さんより精度の高い推定ができるはずでしょうが、間違ったら後で怒られるかも知れない!などと、完ぺき主義の落とし穴に陥ったのかも知れません。確かに誤った情報提供は良くありませんが、顧客への期待を考えると臨機応変に回答した方が顧客の満足度を得ることにつながると思います。



通常、上記の状況では、聞いている側(顧客)の想定範囲は聞かれた側(店員)の想定範囲よりはるかに広いので、例えラフな回答であったとしても無いよりも遥かに役に立つのです。



さて、これって日常の仕事の中でも起きているのではないでしょうか?例えば上司と部下の会話の中で、上司が部下に次のような問いかけをしたとします。



上司:「例の投資対効果の件、どうなった?」

部下:「まだ、データを整理しているところなので後3日くらいかかります。」

上司:「3日後に報告するのはいいけど、大体の状況を教えてくれるかな?」

部下:「調査している資料がまだ、手元に届かないんです。」

 ・・・・



この様な場合、上司は何を期待しているか?といえば、大まかな方向性や現状の課題です。3日後に精度の高い情報を聞くのと、精度が低くとも今の状況を聞くのではどちらが上司にとって役立つ情報ですか?明らかに今ですね。精度が高いかどうかは部下の理論であり、3日後に制度が高い回答が来たとしても、方向性がずれていれば何の価値も無いからです。(どうやって、今の現状を知らせるかは、「仮説思考」や「フェルミ推定」などが役立ちます。)



マーケティングは、常に顧客が何を求めているか?に回帰します。これは日常的なシーンにも当てはまると思いませんか?



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