コモディティ化

2008年2月14日 木曜日

早嶋です。



Willingness to pay(WTP)、顧客は価値を認めればいくらでもお金を払います。この考え方は、そのモノを創るのにかかるコストは関係ないし、市場でいくらで売られていようが全く関係ありません。WTPは一人一人の価値判断で決まります。



一方、コモディティ化はWTPの対極ともいえます。ある商品カテゴリにおいて、機能や品質、ブランド力などの差別化特性が失われ、価格や量によって価値の判断基準がなされ売買が行われるからです。機能や性能、ブランドが重視されなくなると、顧客の価値=コストとなり、買い求めやすいと言うこと意外に選択要因は薄れます。つまり、どこのメーカーのモノを買っても同じ!という状態です。



従来、コモディティは商品取引市場で売買されるような品物、例えば、小麦やトウモロコシなどの農産物、石油、石炭、金、銀などの鉱物資源、繊維、ゴムなどの原材料をさしていました。これはコモディティ(commodity)という単語を分解すれば分かりやすいです。com(共通の)+mod(尺度)+ity(状態)となり、単一の尺度で測れる状態になったもの、と解釈できます。



コモディティ化の例として、パソコンなんかは容易に想像が付くと思います。かつては性能やブランドが重視されていましたが、性能が向上することで価格競争になり、今ではコモディティ化していますね。



GEの新しい会長、ジェフ・イメルト氏はこのコモディティを使って「コモディティ・ヘル」という言葉を発しています。コモディティとは地獄のようなものだ、という意味です。価格競争からいかに脱するかが、企業にとって重要課題になっているのです。この背景に、マスプロダクションを行っていけば、いずれコモディティ化してしまうというものがあります。



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