福岡のゴミ事情

2006年2月26日 日曜日

早嶋です。



近くのセレクトショッピングでお買い物をしていた所、見覚えのある店員さんがいたので、話しかけた所、以前、吉祥寺のショップにいた方だということが分かりました。そこで少々、立ち話。話せば近所に住んでいて、同じ不満を持っていることが分かりました。ゴミ事情です。



吉祥寺がある武蔵野市は、ペットボトルと缶の回収は週に1回ありました。一方、福岡市は月に1回。そこで、氏の取っている行動はペットボトル製品や、缶製品を極力かわない事だそうで、小生と同じ行動を取っていました。



気になったので、福岡のゴミ事情を調べました。福岡市の人口は139万人。福岡市が報告しているゴミ事業に関する報告書によると、平成14年時点の人口136万人に対してゴミの排出量(事業系と家庭系の合計)は約70万トン。平成4年時点の人口は126万人、ゴミの排出量は66万トン。これを基に福岡市は、ゴミの排出量が増加傾向にあると指摘しています。



果たしてそうなのでしょか?H14年時点のゴミの量、70万万トンは当時の人口1人に対して520kg。一方、H4年時点での人口1人当りのゴミの排出量は528kg。福岡市の人口はH4年度から、毎年およそ1万人近くの人口が増加しています。そこで、ゴミそのものの増加量を調べるために、H4年度から平成14年度のゴミの排出量を事業系・家庭系に分けて分析してみました。



結果、事業系のゴミ1人当り換算では、260kgから280kgのあたりでほぼ一定でした。一方、家庭系のゴミはH10年までは緩やかに増加しているものの、H10年を境に減少した後、それ以降は、ピークのH10年よりも20%近く少ない235kg近辺で一定に推移しています。つまり、ゴミの増加は人口の増加によるものが原因であり、市民1人1人が出すゴミそのものの量は減少していることが分かります。



福岡市によると、ゴミの収集回数(缶・ペットボトル)を月1回に設定してる目的が、ゴミを出す量を減らす事としています。しかし実際は、福岡市で回収されたゴミ全体の8割が可燃ごみであることから、ゴミの量を減らす目的であれば、可燃ごみの収集回数を減らす策をとるのが自然です。他に、理由があるかどうか調べてみた所、本当の要因は、ゴミを処理するコストにありました。ゴミを処理するのに一番掛かるコストが収集運搬です。実に全体のコストの6割を占めています。つまり、ペット・缶の回収期間が月に一回と言うのは、収集運搬コストを抑えるための苦肉の策と考えた方が良いみたいです。



もしこれが一般企業の発想だったら?市民一人1人のゴミの排出量は減っているのだから、ゴミの収集運搬に対してのコストを全て、顧客である市民にゆだねるのではなく、福岡市として運搬コストを削減できないかを考えてから、収集期間を定めたでしょう。専ら、この運搬に掛かるコストの詳細が分かりませんので、これ以上は所感になりますが。



せめて、毎週とまでは言いませんが、月に2回くらいは回収して欲しいものです。



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