職場の読書論 〜読書の習慣を定着するには〜

2021年7月13日 火曜日

◇本を読まないという嘆き

原田です。

多くの経営者の方から、社員(若い人)が本を読まないという嘆きをよく聞きます。 

若い人だけにかぎらず、私の周りの専門家と言われる人でも、本を読んでいる人は少ないです。

本を読むという行為はとても時間を取ります。スマホ全盛の時代では、読書は、コスパの低い行為なのかもしれません。

◇経営者と読書

一方で経営者の方は、本を読む人が多いです。多くの経営者は、経営者同志のネットワークを持っています。そこで先輩経営者から、「この本を読むといいよ」と進められることが多いです。また仕事柄、移動が多く、移動時間でできることの一つが読書です。そして、読んだ本の内容は、先輩経営者へフィードバックすることになります。なので読書で得られる効果を体感しています。

◇普通の人と読書

本を読むことは、直線的思考を強要されます。一定の時間、集中して活字を追うことは、脳に負担をかけます。ある程度、訓練が必要です。

一方で、SNSやゲームは、次々と切り替わっていきます。即座に自分の必要な情報にアクセスできます。おそらく人間本来、というか動物と同じ拡散的思考になっています。

1日のほとんどを、ネットに接続している現代人は、できることなら本は読みたくないというのが本音だと思います。

あるいは必要な情報はネットで収集できるので、本を読むなんて時代遅れだという意見もあると思います。

◇読書とは

読書は、単に情報を得るものではありません。著者のものの見え方、考え方、そしてその論理的な組み立てを、体験することが読書だと思っています。これはあくまで私の読書論です。

 ※ちなみに、私は速読ができません。何度か試しましたが身につきません。

読書という体験で、自分の認識の枠組みが変化します。物事の考え方が改まります。物事に複数の視点を持てるようになり、世界が広がります。

読書の楽しさは、著者の視点、思考を通して、新たな世界観を手に入れることだと思っています。

◇読書のすすめ

読書の習慣はあった方がいいです。だからと言って、若い人たちに本を読めといっても読みません。ついついスマホに手が出るのが現代人です。なので私が最近読んだ本の中から、いい取り組みの事例を紹介します。

それは大学のゼミでの取り組みです。ゼミの学生に、みんなの前で自分が選んだ新書を一つ紹介してもらうという取り組みです。このとき紹介する人は、1冊読破する必要はありません。自分が読んでみたいと思った新書を紹介するだけです。そして「どうして、その本を選んだのか」を説明します。そうすると、1ページも読んでいなくても、「著者はだれか」、「どういう履歴の人か」、「どんな知見が得られるか」ということを考えるようになります。

このやり方であれば、Amazonの中身検索だけでも、終わらせることができます。そこまで負担はかかりません。お金もかかりません。
 
企業でも、同じように、社員から読みたい本を紹介してもらうという取り組みができます。週一回くらい、ローテーションで、みんなの前で発表してもらうといいでしょう。

そうすれば、なかには実際に読もうとする人もでてくると思います。もし読み終わり、そのことを発表することができれば、大きな成功体験になります。

◇成功体験が必要

今の本、特に新書は読みやすく作られています。1文、1段落が短く、さっと読めるようになっています。ベースとなる知識がなくても、2時間くらいで読み終える本は結構あります。
 
まずは一冊の本を読み通したという成功体験が必要です。良い本を一冊読めば、世界観が変わります。その世界観を誰かと共有できれば、また本を読む意欲がわきます。そういう人が増えると、社内の雰囲気も変わります。一度、分岐点を超えると良い連鎖がつながっていきます。

まずは本に興味をもってもらうこと。いきなり読ませるのではなく、小さなステップを作るというのが基本です。



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