波動とかエネルギーとか経験値

2020年12月28日 月曜日

早嶋です。

波動とか人のエネルギーとかいう言葉は少し抵抗がありますが、それを概念的に表現するとしたら実はピッタリかもしれません。

例えば、良いエネルギーが出ている人は、ガンガン物事に挑戦して成功する。など、それっぽい本に書かれています。僕の解釈では経験の積み重ねにより、その人の表情が豊かになり、その経験がその人のベースになる。結果、他者から見たら自信たっぷりに見える。それがエネルギーや波動と表現されるのかなと。

自転車に初めて乗れた時、すごく嬉しい気持ちになったことを覚えています。それまでは絶対に自分には乗れないと思っていましたが、なにかのきっかけで自転車がスーッと前に進む感覚とペダルを漕ぐことでバランスが取れる感覚を感じました。多分最初は2回か3回程度しか漕げていないにも関わらず。

この経験はやがて普通に自転車に乗れるということにつながります。そして、僕の場合は片田舎から都会までの行動範囲が広がる瞬間でした。当時は交通量も少なく、街もそんなに開発されていませんでした。ちょっと本屋に立ち読みに行くとなると5キロくらい自転車をこいで行かないとたどりつかない。しかしそれが車ではなく徒歩でもなく自転車で適応できるようになったのです。小学生2年生頃です。この少しづつ家から離れるという経験は多少なりとも自分の経験値を上げるきっかけになっていると思います。

ある時、地元では有名な山に兄と自転車を担いで上りはじめました。何を血迷ったかは謎で覚えていませんでしたが、なぜか自転車とともに山に登りたくなったのです。普段は遠足などで登る山ですので勝手は知っていましたが、当時の安い自転車。小学生の自分に取ってはずっしりと重たく、なんか辛い感じが続いていました。しかし、頂上についてからは小さな達成感と次に繋がるなにかを感じました。当然、下りもそこそこ地獄で、でもその経験は自分を変えるなにかがあったと思います。行動範囲が広がったこと、山を自転車で登ったという自信、そんな小さな成功体験が積み重なって、徐々に自分のなかの何かを形作っていく。そのような積み重ねを少年時代も学生時代もおとなになってからも行っていた気がします。

会社に入り、しばらくカヤックにハマりました。当時の会社の寮が東京の三鷹駅と吉祥寺駅の間くらいにあり、土曜の朝から中央線、青梅特快に乗り換えて御嵩という駅まで出かけて行ってました。駅の近くは渓流で、水量が豊富でカヤックをして遊ぶには絶好のポイントです。実際、オリンピック選手クラスの方々もそこに集まっては練習しているスポットでした。

流れの早い背を上手にカヤックを扱い沈せずにクリアする。慣れると快感になりますが、初めて行うときは怖くて怖くて。そこで、川の原理や船の原理、体の使い方や何かあった場合の救助の仕方や助けられ方。頭にも同様に色々詰め込み、同時に体を使ってトレーニングを繰り返します。その過程で少しづつ自信がつながりトライエラーを行った結果何回に1回かは安定して出来るようになる。そしてそれを続けた結果、ある程度の成功率を持ってクリアできるようになる。

この感覚って初めての仕事をする時、行ったことが無いプロジェクトに取り組む時と同じ感覚があります。行ったことが無いことは怖い。けど、真面目に考えると知らないのに怖いなんて滑稽だ。そのために、ある程度の知識インプットを短期的に行い、自分が何がわからないで、何が分かっているつもりになっているかを確認する。同時に、ある程度技を持っているであろう人や経験を積んだ人を観察させて頂いたり、或いはヒアリングすることで、その取組を行う自分を重ねて疑似体験を行う。最後に、小さくその取組を細分化して実際に始めながら知識を体験に置き換えていく。後は、ここというタイミングを見計らって一気に資源を投入する。

だいたい、毎回こんな感じで取り組むような気がしています。遊びや仕事も、はじめての取組をどう向き合って取り組んだか。それを自分なりに言語化して、将来の自分に活用できるようにしておくことは、それが結果的に修行になり、その人を作るエネルギーになるのかな。と思います。そういう意味で人はサボらず常に新しい取り組みに好奇心を持ち、一生修行を続けることが大切なのかなと思います。



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