自分と他人の評価のギャップ

2020年4月22日 水曜日

早嶋です。

毎年2月末から転職や起業の相談が相次いつぎます。年齢が40前後の方々については、少し大きな企業にいながらリスクを取らず、週末起業や定時後の取組でテストマーケティングをしてから会社を辞めるなり、準備をすることをお勧めしています。「なまっちょろい!」と思うかも知れませんが、特に家庭を持っている方についてはそのようなアドバイスが多いです。

一方で、年齢が若くて、守る者が少ない(無いとは言っていません!)方に対してはリスクを犯してでも起業や休職して違う世界を体験することを早い段階に取り入れることを進めています。長い会社生活を何も知らないで続けることと、敢えて色々体験しながらも会社にいる方では、思考や行動に差がでると思うからです。

相談を色々伺っていて、ヒトの特徴として、自分の評価を高めに出す傾向が強いと思います。私もそうですが、一節には他者の評価の2割り増しくらいで自分を評価するそうです。そして、そのことを意識している方と意識していない方では転職や起業やチーム形成において様々なミスマッチが起こることが研究されています。

40代前後のミドル層は特にその傾向が強く、自己評価と他人評価のギャップが顕著に現れた場合、評価に対しての不満という形で露呈します。この不満が起業や転職の動機になっている場合は、考えを改めるようにしています。特に大きな組織では、当たり前にできることは、実はその事業の仕組みで補われていることが多く、個人の能力が顕著に発揮されていることが少ない場合もあるからです。

10年以上同じ組織に務めていて、成果を上げている場合は当人の実力は確実にあると思います。一方で、その間に他流試合をして同じ組織以外のヒトと客観的に何か取組を行った中で自分の実力を客観的に評価する経験は限りなく少ないのです。ある程度同じ組織に長年いれば、組織の癖や仕組みの癖を理解していて、それを把握上で仕事の成果が出せている場合もあります。

しかし、一旦外に出れば、社風は全くことなるし、これまでの常識が通じないことも多々あります。大きな企業から中堅くらいの企業に転職して役割が上がった場合も注意が必要です。大企業の社員であれば指示した内容を鑑みて、ある程度の成果を出すことが前提でしょう。しかし規模が小さくなるとその当たり前が通用しなくなります。指示しても動かないし、話している内容を理解して頂けないかも知れません。

報告連絡相談なんて当たり前だと思っているかも知れませんが、きっちりできる人材は1/1000程度だと思ったほうが良いかも知れません。いやいや言い過ぎというかも知れませんが、そのような世界が広がっています。

世の中に大企業は約1.1万あります。上場企業4000程度と残りです。中堅企業が50万社程度で残りは小企業で330万社程度です。スタートアップと意気込んでチームを作ろうとしても、良い人材は同じ志を持つヒトのみで、資金調達がうまくいかない場合は、背に腹は代えられなく、そこそこのスペックを諦めることになります。

そうなると最後は、起業した本人が全て行う時期が当面やってきます。それが起業で、その苦しみと楽しみを超えて、要領が徐々に出てきてよくある組織の一つになり始めるのです。

ギャップが有ることが当然ですが、自分を試す前に、テスト的に試すことをおすすめします。



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