トップランナー方式

2007年8月11日 土曜日

早嶋です。



お盆休みに突入!って方が多いと思います。朝夕の風が少しづつではありますが、涼しくなっていますね。



さて、省エネカーの代表選手であるトヨタのプリウスが新燃料費基準の試験方法となる新しいモード走行燃費(JC08モード)で許可を取得したプリウスを9/3より発売するそうです。



そのプリウス、JC08モード走行燃費で29.6km/l、従来の10・15モード走行燃費で35.5km/lを実現し、省エネ法に基づく燃費項目基準の2015年度燃料基準を早くも達成したかたちになります。素晴らしいですね。



2015年度燃費基準は、現在商品化されている自動車の燃費性能をベースとし、技術開発の将来の見通し等を踏まえて策定した基準値で、いわゆるトップランナー基準です。市場において、環境を強みとして競争しようとすれば、価格競争ではなく、品質競争になります。このため、通常は2極分解におちいるといわれます。



これは、環境には良いが、価格が高い市場と一方は、環境には悪いが、価格が低い市場です。端的には、環境を考える市場と環境を考えない市場に分かれます。この関係が出やすい市場が家電や自動車でした。省エネ機器や燃費のよさは、環境配慮や価格と比例関係が見られるからです。



そこで環境規制という形で、ある基準値をベンチマークとして、それを満たさなければいけないという法律が制定されました。そのため、企業は品質を向上させます。通常は品質が向上すれば、価格も上がります。そこに、価格競争の概念を取り入れたのがトップランナー方式になります。



トップランナー方式は、企業にとって過酷なものですが、環境を守るために意味のある産業政策であるともいえます。



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