会計と財務

2007年4月19日 木曜日

早嶋です。



会計と財務の違いって何だと思いますか?ファイナンスのセミナーを行う前に、皆さんに良く伺う質問です。



会計と財務は、次の3つの違いがあります。



 1)今を基準にして過去か未来かの違い

 2)お金に対して、利益を扱うか、キャッシュを扱うかの違い

 3)言葉に対して、漢字と横文字



1)今を基準にして過去か未来かの違い



会計と財務では対象とする時間軸に大きな違いがあります。会計が扱う部分は、過去の企業の業績に対して、財務が扱うのは将来の数字です。これは、決算書の構成要素である、B/S(貸借対照表)、P/L(損益計算書)、CFS(キャッシュフロー計算書)を見ると明らかですね。



この点で、近年、財務が重要視されています。経営者は、常に現在の投資と将来のリターンを考える必要性が出たからです。



2)お金に対して、利益を扱うか、キャッシュを扱うかの違い



利益とキャッシュを考えたときに、会計と財務の違いが出てきます。会計で扱う利益は、商品の売上からその商品を作るときにかかる費用を差し引いたものとして捉えます。つまり、「利益=売上-費用」です。会計では、これらの売上や費用は、実際にキャッシュ(現金)が入った段階で計上するのではなく、商品を販売した時点や、仕入れた時点で計上します。実際の入金は、1ヶ月後であったり、仕入れた商品の代金を払うのを月末にしめて翌月振り込むということがありますね。このため、P/L上の利益と実際のキャッシュが異なってくるのです。



一方、財務で扱う場合は、キャッシュを見ます。つまり、実際にキャッシュが入金されたり、支払われたりした時点でお金として認識するのです。



3)言葉に対して、漢字と横文字



こちらは、会計畑の人は、良く借方(かりかた)とか貸方(かしかた)という言葉を使います。また、一般的に簿記のイメージが強いと思います。これは、会計畑の口癖から連想されるのかも知れませんね。(実際は、簿記は、会計の一部にしか過ぎません。)



一方、財務では財務と表現しないで、ファイナンスと呼ぶ人が多いです。他にも負債のことをデット(debt)、株主資本のことをエクイティ(equity)というように。これは、単純に財務の考え方や理論が米国で発達したことが考えられます。そのため、わざわざ日本語に訳さないでそのままの言葉を使っているのです。



会計と財務、これで違いが分かりましたね。



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