日本の農業、生産額が高いのは何故?

2016年4月12日 火曜日

早嶋です。

農林水産省の農業総算出額及び生産農業所得によると、日本の農業の総算出額は1950年頃に2兆円を超え1980年代前半に12兆円手前でピーク、その後ゆるやかにステイ、90年代前半から減少、現在は8兆円程度です。

農業就業人口は、1970年代に1025万人だったのが2014年で226万人と凡そ1/4に。併せて日本の耕作放棄地の面積も1970年には13.1万haだったのが2010年で約40万ha、凡そ3倍になっています。

農林水産省の海外情報を調べて見ると、世界の農業で優れている国はオランダです。一人あたりの農地面積が9.4haで一人あたりの生産額は5.7万ドル、10aあたりの生産金額になおすと603ドルです。ちなみに日本の同データは一人あたりのの家面積が1.8haで一人アタロの生産額が3.5万ドル、10aありの生産額が1,907ドルになります。

普通、このデータを見れば、日本の人口は40年で1/4になり、耕作放置も同年で3倍になっている。しかしオランダよりも10aあたりの生産額が高い。ってことは、日本の農業ってかなり効率的なのかな?と思いますよね。しかし、実際、日本の農業にイノベーションを感じたことって有りますか?実際は、40年も前と変わらない天気まかせ、自然任せの農業が殆どで、生産をターゲットに併せて作るとか、効率を上げるために種類を限定して作るとか、効率的な作り方を研究するなどの取組が殆ど聞かない世界です。

なのに、このデータだけ見ると、「あれ?おかしいね、日本って高いじゃん!」となりますね。その理由が明快、そう補助金が入って買い上げているだけなのです。

実際、10aあたりの生産金額は日本を除くとオランダがトップで603ドル、次がスイスで482ドル、デンマークで394ドル、ドイツで341ドルと見ると日本の数字が異常値であることは一目です。また、この数字を見れば、どれだけ国が農業に手厚いのかがわかります。

今朝(2016年4月12日)の日本経済新聞に「レクサス農機」は必要か?という記事がありました。中身は、これまでいかに農業にお金がジャブジャブながれていたか、JAが如何におかねをジャブジャブにしていたかが書かれています。

日本の米は安全だという神話がありますが、実際は韓国の米よりも沢山の農薬を使っていることになります。これは金額ベースの話しです。例えば、農林水産省によれば米60キロを生産する費用は以下のとおりです。

韓国 8,500円
日本 15,000円

この理由も単純。日本の農機具は韓国の5倍が相場、肥料は韓国の2倍、農薬は3倍の額を支払っているのが背景です。なぜこのような実体になってきたかと言えば、日本は農業、特に食に対して過度に不安を煽る傾向が強いからです。

かりに食料の自給率が100%でもエネルギーの最大備蓄は石油で180日程度。現在でも天然エネルギーに頼る電力は2割程度ですので、食が完全に確保されても、今の文明社会では有事の際は食があっても水や火を使うことができないからどうにもならないのが事実です。しかし、ものごとを部分でしか捉えないため、常に食料自給率は独り歩きしている感じを受けます。

記事の中で、農家に対して補助金があるから700万円の農機ではなく、1000万円の高級農機(いわゆるレクサス農機)を購入する傾向があるとありますが、今後の少子高齢化を考えるとAIを積んだ農機購入にシフトするほうがよっぽど税金を効率的に活用していると感じました。



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