倒産に対しての知識を持つこと

2015年1月11日 日曜日

起業を進める世の中に、廃業を教える組織は極めて少ない。ここ20年間、開業と廃業は、全体の法人数の5%程度の率で毎年廃業と開業を繰り返している。およそ400万社の中に、毎年20万社程度が生まれ、20万社程度が廃業しているのだ。

会社を立ち上げることよりも会社をたたむことのほうが大変ということは、あまり知られていない。はじめはこのまま頑張ればなんとかなると思いがんばり続ける。しかし徐々に借金が山のように増え始め、同時に売上も低迷していく。

しかし、このような状況において、多くの経営者は迷惑をかけたらいけないという思いで、ギリギリまで頑張り続ける。

おもうに、経営者が途中でさじを投げない理由は3つあるとおもう。
1)従業員に申し訳ないという思い
2)倒産することで連帯保証人に迷惑をかけるという思い
3)倒産後の自分の生活をどうすれば良いのか分からないから

更に、倒産はこの世の終わりだし、金融機関が急に怖くなる。だからと言って上述の理由も重なり潔く負けることもできない。多くの経営者は保険金目当ての自殺すら当たり前のように考える。

しかし、死んだら全てが終わる。急激に傾く状況があれば、最悪の事態が起こることはある。とすれば、その状態を早く受け止め、がんばりすぎず、倒産するという選択肢もあるのだ。

そのためには、廃業ということについての知識を深めておくことは経営者に取って必要な知識だと強くおもう。



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