リニアモーターカー

2007年1月1日 月曜日

早嶋です。



あけましておめでとうございます。今年も、日々の時事ネタ、経営ネタ、書籍紹介、感じたことなどを、ほぼ毎日更新していきますので、どうぞ、よろしくお願いします。



さて、正月早々、上海に来ています。前職では、蘇州での仕事が度々あったので、上海も何度か来たことがありました。しかし、プライベートで来るのは久しぶりです。



今回は、空港から上海市街まで初めて、リニアモーターカー(以下、リニア)を利用しました(仕事のときは、空港から会社まで迎えの車が来ていたのでリニアに乗る機会がありませんでした。)。上海の空の玄関口である上海浦東国際空港と上海市街にある龍陽路駅をリニアが走っています。約30kmの距離をわずか7-8分で結びます。気になる最高速度は、なんと430kmです。



上海を走るリニアの正式名称は、上海磁浮列車(Shanghai Maglev Train)といい、上海磁浮交通発展有限公司が運営しています。料金は、50元ですが、飛行機のバウチャーを見せると10元のディスカウントがあり40元です。上海市内から浦東空港間をタクシーを利用すると150元から200元程度かかるので、割安な料金といえます。



もっぱら、今回は上記の値段よりも、430kmの世界を堪能することに目的がありました。ということで乗った感想はとにかく速い!です。運行は全て自動制御されているようで、運転手のような人が、モニターを眺めているだけでした。リニアと言う事で車内は静かなイメージを持っていましたが、割りとガタガタと音が響いていました。



リニアの技術自体は、80年代に既に確立されていましたが、上海での事例が世界初、というところには理由があります。それは、採算性です。上海のリニア赤字を前提で行っているプロジェクトだと思います。ざっくりリニアの経済性を考えてみました。



まず、総工費は89億元。そのうち、銀行融資が50億元。利息は年間約3億元です。料金50元で片道の乗客利用を8,000人として、1日あたりの収入は40万元、年間で約1.5億元です。年間の広告収入等を1年分の設備の減価償却費、人件費、管理費等の運営コストに充てたと仮定しても、年間収入は利息にも及ばないことがすぐにわかりますね。



リニアは、中国が世界一を誇示するための象徴的な意味があると思います。しかし、商業的な意味合いでは、初めからペイできないプロジェクトであり、豪華なショーに過ぎないのですね。とは言ったものの、採算を無視して作られたリニア、乗ったときの感動はすばらしいものでした。



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