アリアケジャパン

2012年8月24日 金曜日

早嶋です。

2013年3月期の決算予想、売上高353億円(前期比12%増)、営業利益58億円(同18%増)と強気の予測をする企業。アリアケジャパン。
同社は豚や鶏がらなどから天然調味料を作るメーカーです。顧客は外食産業、つまり典型的な下請け企業です。商品点数は約2500。日本での常識は下請けは利益を吸い取られる。しかし、アリアケジャパンは違います。なぜか?それは食品業界のインテル的な位置づけを構築しているからに他なりません。

顧客には個店のラーメン屋さんからフランス高級料理のロブションまで守備範囲も実に幅広いのです。

アリアケジャパンの特徴は他の下請けと違って積極的に提案をすること。様々な味を自ら開発して取引先に提案。それらを採用してもらうというビジネスモデルを展開しています。インテルがPCメーカーから新商品開発のロードマップを示してもらい、それにあったCPUを提供するがのごとくアリアケジャパンも商品提供をしています。一歩先の味の提案を行なっているのです。まさに食品業界のインテル。

畜産が盛んな九州に工場を構え、従来労働集約だったモデルを大規模な設備を投入して効率化を実現しています。また積極的な海外展開も行なっており近年、同社の売上高に匹敵する額の投資を行い米国にも製造拠点を構えました。分散化、グローバル化にも適応しているのです。

原材料高、震災による需要の落ち込み、スーパーの値引き攻勢と食品業界の三重苦を乗り越えて、経営の手腕で見事に高収益を上げているのです。素晴らしい経営ですね。



コメント / トラックバック2件

  1. 椿事 より:

    そんな会社があるんですか。知りませんでした。
    食品業界のインテル。おもしろい表現です。
    こんなキャッチーな表現で、ずっと記憶に残りますね。

  2. biznavi より:

    これは日経の記事を参照して書きました。◯◯のインテルって良いポジショニングですよね。

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