共通の現象

2012年1月16日 月曜日




伸びていない組織の中に行くと、以下のような現象を観察できます。

●属人的。上司は部下の仕事内容を把握せずにアサインをしている。仕事量が多くて残業が続くのを部下の仕事のやり方に問題があると感じている。一方で、本当に自分の仕事の量のせいなのか?と効率や自分の能力を高める発想を持とうとしない。やるべき仕事とやらなくてよい仕事と、優先順位を付けずにただこなしている。与えられた仕事のゴールイメージ、レベル感、その仕事を達成するために必要な能力やプロセスをチームで共有する発想を組織に植え込む事が必要。


●無計画と思える配置転換。組織によって異なるが、3年から4年に一度、無計画と思われる儀式的な配置転換がある。しかも、人事異動するときに互いに仕事を引き継ぐ事を殆ど行わない。従って、毎回、その部署に配属したヒトは、何から手をつければ良いのか分からない状況となる。従って定期的に仕事が止まる。その部署にいる他の人員も、出て行ったヒトの仕事の内容やレベル感を共有していないため、指導することは出来ない。新しく移動して来たヒトがその仕事をようやく理解したとしても、そのヒトは、そのナレッジを共有したり、形式化することは行わない。結果、同じような情報共有不足の人事転換を過去から繰り返し継続している。これがゼロリセットで毎回よい方向に導く要因になればよいが、行き当たりばったりであるので、そのようなプラスの効果を生む事はまずない。


●マネジメント職についていても、部下を管理する能力が殆どない組織。どのように組織をマネジメントし、どのようにリーダーシップを発揮するのかが乏しい。年功序列でマネジメント能力の有無にかかわらず、部下を持つ。従って、どのように組織をコントロールしてよいのか?上司が認識していない。更に、自分から学習して学ぶ態度を持つ人材は極めて少ない。部下は、上司に相談したくても、そのような上司は理由をつけてははぐらかす。仮に話をしても、根性論しか出てこない。徐々に、部下も話をするのがいやになり、トラブルを抱えたままの状態が慢性的に続く。


●アサインされた仕事を含めた教育体制の不備。リーダーシッップ、組織マネジメント、基礎教育等の教育が部署によってバラバラで、多くは無計画に問題が発生してから単発で実施される。従って、たまたま受けた人や、たまたま受けていないヒトなど、かなりバラバラ。組織の教育体制に計画性がないため、管理職になってもどのようにヒトをマネジメントするのか?というのが理窟として存在している事を認識していないヒトも多い。


●横の交流がない。同じ空間のオフィスにいても、部署が違うということでコミュニケーションを取っていない。夫々の組織が、互いに独立して、独自のやり方で動いている。従って、あるチームが同じ課題に取り組んでいて、何らかの解決方法で実績をあげていも、その内容を互いに共有することをしない。常にゼロから取り組み始めるため、非常に効率が悪い。



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