コンピテンシーと慣性の法則

2011年7月5日 火曜日

早嶋です。

物理学の世界には慣性の法則というのがあります。止まっている物体は、力を加えない限り、静止を続ける。運動を続ける物体は、運動し続ける。という法則です。これは人間の中にも存在します。ホメオスタシスと言われます。人間の内部や外部の環境が変化しても、人間の状態を一定に保つ性質や状態をさします。環境が変化した場合に、体内の内外でもとの状態に戻そうとするのです。

例えば、体内の温度が一定に保たれる。例えば、血圧が一定に保たれる。例えば、体内の水分や体液の浸透圧が一定に保たれる。例えば、傷や怪我が回復する。等々です。これは人のコンピテンシーにも相当します、つまり慣性の法則が働きます。

ーーコンピテンシーのレベル
※昨日のブログを参照
レベル1:指示された事を確実に実行できるレベル
レベル2:自分がやるべきことを自主的に実行するレベル
レベル3:周囲の環境や状況を判断して、的確なアプローチを選択して実行するレベル
レベル4:困難な状況でも打破する方法を独自の工夫で考え実行するレベル
レベル5:パラダイム転換して、成果が出るように独自に新しい状況を作る
ーー

従ってレベル1〜3に相当するコンピテンシーの人が、これまで遭遇した状況に対応できないのは、そもそも元の状態に戻ろうとするのです。従って、複雑な課題や、解のない世界に耐えるのがとても難しく感じます。また、急激にやってきたグローバルな環境も同様です。様々な多様性を受け入れるのが難しいのです。さらに、精神的なプレッシャーやストレスフルな状況にも打ち手を見出すことが難しいでしょう。



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