機能と感情、航空会社の事例

2011年4月3日 日曜日

ヴァージンアトランティック航空。ヴァージンレコードやヴァージンコーラなど、ヴァージングループの航空会社です。設立当時、ブリティッシュ航空で出張していたグループ総帥のリチャード・ブランソン氏がブリティッシュ航空のヘッドフォンの品質の悪さにクレームを出しました。ところがあっさり却下。

そこで自分自身のヴァージンに属するミュージシャンのために、良い音質で最良のエンタメを楽しんでもらえる航空会社として立ち上げたのが始まりです。

ヒトによってはただの移動。しかし、ブランソン氏は移動する時間の音楽の質のために航空会社を買収しました。よりヴァージンらしいサービスを追求するために従来の発想である、
 A地点からB地点まで、顧客を時間通り安全に運ぶ航空会社
から、
 A地点からB地点までの移動区間を、顧客が楽しく過ごせるエンターテイメントの会社
と定義したのです。

まさに機能的ベネフィットから感情的ベネフィットの転換によってできた会社なのです。

この発想、現在では当たり前になりつつある座席のバックシートにビデオを付けて映画やエンタメを放送するサービスの元祖となりました。いやー、すばらしいコンセプトのもとに立ちあがった航空会社なのです。



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