J-REIT

2006年7月6日 木曜日

早嶋です。



J-REIT(リート)とは、不動産投資信託の略証で、J-REITとは日本版のREITです。通常の投資信託の対象は、株式や債券になりますが、REITでは投資対象が不動産になります。



J-REITは01年9月に、2銘柄ではじまりました。当時の時価総額は2500億円。以降わずか5年程度で現在は30銘柄以上、時価総額が5兆円程度となっています。東証1部の時価総額が500兆円程度で、東証2部の時価総額が10兆円程度。したがってREITの成長振りは注目に値します。



REITがここまで人気を得ている理由は以下の通りです。



●高水準・高配当

REITは、投資家から集めた資金を基に不動産を購入し、その不動産から得られた利益(家賃収入など)を投資家に配当する目的で作られた投資法人です。一見すると普通の株式会社と同じようですが、「資産の75%以上を不動産で保有すること」「利益の90%以上を配当しなければならない」というルールがあります。

したがって、低金利環境下で賃料収集を源泉とした高水準・安定配当を実現しています。01年からの平均的な配当は、3-5%を実現しています。これは、配当利回りの平均になりますので、これにREITのキャピタルゲインが加わることになりますので非常に高配当かつ安定した金融商品です。



●分散投資

REITは投資対象が不動産のため、これまでの株式や債権投資の分散投資として利用できます。不動産は、株式や債権との相関係数が低いため、分散効果が発揮できるメリットがあります。また、不動産はモノの価格が上昇すると不動産価格も上昇するので株式や債券のヘッジとしても利用できます。当然、インフレの時には有利になりますね。



●不動産投資における流動性

不動産自体を、売却しようと考えても、すぐに買い手は見つかりません。しかし、REITの場合、上場株式と同様に取引所上場銘柄なので、流動性があります。さらに、小額からの不動産投資も可能になります。



●情報開示

不動産自体は、情報開示があまりされていない分野であったのに対して、REITはそれが明確です。従来、不動産の投資に対しては、プロ以外はその水準が分からなかったのに対して、REITはそれがはっきりしています。



何やら、REITはいいことばかりですが、以下のようなリスクもあります。



●賃料リスク

不動産の需要バランスや、所得の2極化、人口減によって、賃料が値下がりする状況にある可能性。この場合、収入が減ることになるのでREITの価格も下がります。ただし、急激に下がることは無いので対策は打てますね。



●委託リスク

運用をプロに任せている反面、その実力はピンキリです。REITの本場、アメリカでは選択の条件が運用マネージャーによるのが常識だそうです。



●金利リスク

金利が上昇することで借入負担が大きくなり利益が減ってしまいます。また、国債や預金の金利が高くなることで、相対的にREITの価値が下がることもあります。



●災害リスク

大地震が来て、不動産に損害が発生した場合、この効果は大きいです。



REITの投資対象は、オフィスビル、商業ビル、賃貸マンション、ホテル、流通倉庫、など幅広いです。証券や債権以外に、長期的に配当利回りを目的に運用するのも良いかもしれませんね。



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実験の詳細は、『ブログマーケティング実験』『ブログマーケティング結果報告』をご覧ください。



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