節約モード時のヒット商品

2009年9月29日 火曜日

hit節約モードの世の中、それでも売れているモノはあります。



例えば、圧倒的にバリューな商品。ネットブックやウルトラモバイルパソコンと言われる5万円を割る価格帯のPC。機能を絞り込んで出張時のちょっとしたメール確認や簡単なネットサーフィンを楽しみたい層に絶大に支持を受けていますね。世の中に普及したPCの2台目の需要を引き出す立役者にも成りました。現在は、この価格帯が普通のPCを引っ張り、売れ筋の通常のパソコンも10万円前後まで価格が下がっています。



ユニクロのヒートテックや速乾Tシャツなどもバリューな商品で独り勝ちを納めていますね。他にも、流通大手が展開するPB(プライベートブランド)もバリュー訴求で勝利を収めています。



例えば、ランニングコストが下がる商品。紳士服のコナカが発売している自宅のシャワーで汚れが洗い流せるシャワークリーンスーツは、その名の通り、アイロンとクリーニング費を節約できる!という訴求の元、紳士服市場が低迷する中ヒットを飛ばしています。この傾向は、短期的には投資効果が見込めない省エネ家電やエコカーなどにも影響してくるでしょう。また、家庭の電球もそのうちLEDに買い変えられることも予測できますね。



例えば、メタボグッツ。08年4月からメタボ診断が開始され、長期的なトレンドとなっている健康志向を更にけん引しています。特に会社でのメタボ対策の意識の高まりがあるため男性の重要が期待できます。ヘルシア緑茶やサントリーの黒ウーロン茶など、トクホ関連の商品は根強い人気が観察できます。



このメタボの派生はゲームではWiiフィット、下着ではワコールのクロスウォーカーなどにも影響しています。今後はメタボを直接測定するような体重計プラス脂肪計や内臓脂肪や骨格筋量などを図るような健康器具も世の中に出てくるでしょう。



そして最後に趣味の消費。ここは低価格では無くとも売れています。マラソン関連のグッツは今やスポーツ用品ではそのお店の売り上げを下支えするまでになっています。また、自転車なども高価格のスポーツバイクが売れています。これまでのように価格が安かったり、バリューがあったりとは違って選択消費に生き残る美容健康関連や趣味などの関連商品は高価格で付加価値が高いものほど良く売れ伸びている傾向があります。



ポルシェに乗って100円ショップに通うような昔では考えられない消費行動が今や当たり前になっているのです。こうなると従来のマーケティング活動で考えていたセグメントの切り口は人口特性の切り口や地理的特性の切り口から、消費者行動や心理的特性のアプローチで分析する必要性が今後ますます高まりそうです。



早嶋 聡史(はやしま さとし)





【ビズ・ナビへのお問い合わせ】

うーん、この集団に相談してみたい!と思って頂いた方は、お気軽にご相談下さい。

お問い合わせはこちらから。



【関連サイト】

九州でマーケティングのご相談、法人営業のご相談はビズ・ナビ&カンパニーへ。

お問い合わせはこちらから。



九州で店舗M&A、小規模M&Aのご相談はビザインのストラテジックM&Aへ。

お問い合わせはこちらから。



【関連雑誌】

日経ビジネスアソシエのムック本、スキルアップシリーズ「できる人の実践ロジカルシンキング」(最新号) に戦略思考を担当・執筆しています!

詳しくはこちらから。



コメントをどうぞ

CAPTCHA