ブランディングと儀式

2009年7月8日 水曜日

早嶋です。



先日、久々にメキシコ料理を食べに行きました。メキシカンにあうお酒と言ったらテキーラなどがありますが、コロナビールにライムを絞ってボトルの首にねじ込む飲み方がありますね。



この習慣、誰が考えたのかご存知ですか?ライムを入れる習慣は1981年に誕生したと言われます。あるレストランのバーテンダーがコロナビールのボトルの首に切ったライムを詰め込み、他の客がそれを真似するか仲間内で賭けを行った事が始まりです。



今では当たり前のようにコロナを飲む儀式として浸透していますが、暇なバーテンが気まぐれで賭けごとをしたのがきっかけなのです。しかし、この儀式が誕生30年足らずのビールであったコロナがアメリカ市場においてハイネケンを破るまでになったのです。



ビールの儀式と言えばギネスビール。ギネスビールをグラスに注ぐ場合、まず7分目まで注ぎます。そして泡が落ち着くまでひたすら待ちます。ある程度時間がたてば残りを注ぐ。ギネスをゆっくり注ぐという儀式は習慣化されています。誰も文句を言いません。



90年代前半、ギネスビールの売り上げが減少します。泡が落ち着くまで待つ人がイライラしたのです。そこで待つ時間にストーリーを提供します。「待つ人には良いことが来る」「1パイントのビールを完璧に注ぐのに119.53秒を要する」というキャッチフレーズで広告を打ったのです。さらに、正しいギネスの注ぎ方などをテレビコマーシャルで宣伝しました。これによってギネスの待ち時間は儀式と化したのです。



ブランドを構築する要素に儀式、物語。とても重要なのです。



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