景気回復への布石

2009年4月12日 日曜日

早嶋です。



松下幸之助さんは「好況よし、不況さらによし」という言葉を残しています。



——

「好景気のときは、駆け足をしているようなものだ。一方、不景気はゆるゆる歩いているようなものだ。駆け足のときは他に目が移らないから、欠陥があっても目につかないが、ゆるゆる歩いているときは前後左右に目が移るから欠陥が目につき、修復訂正ができる」

——-



布石これは景気が悪く商品が売れないときにこそ、これまで後回しになっていた事を徹底して行うチャンスと捉えることです。



今、世の中で起こっている不況は歴史的に見て特異なもの。世界的に需要が減衰し景気の底がなかなか見えないからです。しかし、景気は波のようなもの、下りの波があれば上りの波もあります。



さて企業は今何をすべきか?松下幸之助さんの言葉に従い、3つのポイントを考えてみます。



まずこれまで手をつけることができなかった改革テーマに着手することです。例えばサプライチェーンの大きな見直し。例えばR&Dのテーマの見直しと開発ポートフォリオの精査です。もちろん、2行で表現できるように簡単なテーマではありませんが。



2つ目にビジネスモデルの発想の転換です。ZARAやアップルがこれまでの業界の流れをかえたのも従来のビジネスモデルに転換を加えたからです。ポイントは顧客に提供している価値は何か?を考え、市場セグメントを見直し、バリューチェーンの一部もしくは全体を見直すなどを行うことです。これも簡単に書きましたがヘビーな仕事です。



そして3つ目。景気が上向く時期に向けて新しい布石を打っておくことです。人材育成や組織強化などです。経済が回復する局面で俊敏にかつ的確に動ける仕組みを今から準備しておくことです。



すべてに通じることは、これまで通り行ってきたから大丈夫!という考えを捨て、延長上の考えを含めて、さまざまな戦略オプションを考え、新しいビジネスモデルを準備する意思をボードメンバーで共有して実行することです。



皆さんは今の時期、何を考え、何に備え、何の行動をとっていますか?



コメントをどうぞ

CAPTCHA