おかずと米粒

2009年1月7日 水曜日

早嶋です。



昨日から、大阪。本日は午前中大阪、午後多治見で夕方から名古屋です。



定食景気が傾く中、2人の社長さんと偶々同じ話をしました。題して「おかずと米粒」。これは、塵も積もれば山となる。経営者の考えが社員に及ばない話です。幼い頃、おかずばかり食べないでごはんもしっかり食べなさい!と言われたこと、ありませんか?



営業経験がある方は、良くわかると思います。ある商品があるとします。1)50万円で一括販売する、2)月々1万円を頂く。さて、どちらが魅力的ですか?豪傑な営業パーソンであれば、当然のように1)1回で50万円の仕事を追いかけることでしょう。しかし、経営者であれば、月々1万円を着実に増やしていく方を選択するでしょう。



大きな仕事は、取れたときの充実感や達成感が得られます。しかし、毎回取り続けることは至難の業です。しかも、取れるか取れないか、つまり、ゼロサムです。



例えば保険。大口の契約を追いかけると1回の契約で手に入る収入は比例して大きくなります。しかし、同様に大口の契約者、例えば法人を追いかける営業パーソンは多く存在します。取るか取られるかの戦い。大口狙いのビジネスは、売上の多くを大口の数社に頼った状態になります。そして、現在のように景気が急激に傾くと、その大口の契約が白紙になることも良くあります。その時、どうでしょう?そう、会社の収入が激減するのです。



名古屋では豊田市が話題に上りました。豊田市は法人収入の9割をトヨタから得ているといいます。トヨタの収益が低迷すると、極端に法人税の収支バランスが崩れるのです。



冒頭の例えは、金額が50万円と小さいですが、規模感を意味しています。大物のおかずは確かにおいしいけれどリスクがあります。しかし、米粒を着実に増やしていくことも重要です。



ソフトウェアの販売を50万円で売り切ると、収入は1度に50万円の経常です。月々1万円は小さく見えます。しかし、1か月では1万円ですが、1年では12万円。5年たてば60万円です。一見小さな数字を集めているように思えますが、長い目で見るととても大きな数字なのです。



さらに、1万円を毎月いただけるクライアントを着実に増やしていくことはとても重要な話です。景気が悪くなったからと言って、契約が白紙になったとしても、小さな売上を積み上げているのであれば、100%が90%になることはあっても、急激に半減することはあり得ません。



おかずばかりを狙わないで、米粒の1粒1粒を大切にする。もちろん、このような収益体制を構築していくには、長い年月がかかります。しかし、着実にそのような体制を整えなければ、外部環境の変化によって会社の存続が危うくなることがあるのです。



おかずと米粒。とても重要な話ですね。ちなみに、今日のお昼はみそカツ定食、しっかりご飯も食べましたよ!



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