叱る2)

2008年12月8日 月曜日

長田です。



前回から「叱る」ということについて書いています、私自身が叱るときに気をつけなければならないと思っていることが4つあると申しました。そしてそのうちの一つ「できなかった」は叱らない、「やらなかった」は厳しく叱るということを書きましたが、今日は続けて残りの3つを書きます。



今日の一番目は「一貫性」です。まずは人に対する一貫性です、「誰かには叱るけど、他の人には叱らない」などということはないでしょうか?例えば男性の部下は叱るけど女性の部下は叱れないなどというのもよく耳にすることですし、おとなしい部下は叱るけど、手ごわい部下に対しては叱ることができないというケースもあるでしょう。もっといけないのは、部下に対しては厳しくするけれども、自分自身には甘くなるような場合です。部下を叱ったことに関しては、自分自身も強く戒めることが大切です。



次にはタイミングです、叱る時にもほめる時と同様に、「その場で叱る」が基本です。その時に何も言わなかったことは、部下としては「それでよかった」と思っているでしょう。それを後になって「あの時の・・・」という叱り方だと、「何であの時言ってくれないんだ」と、これもまた不信感に繋がります。



もう一つは「結果」や「行動」に対して「良かった」或いは「良くなかった」という評価をすることです、決してその人について何かを言ってはいけないということです。例えば「君は何度言っても分からない」とか、「君は注意力がない」など、その人そのものを評価するような表現を使わないことです。



叱ることは部下を育成していく上でも、組織目標の達成を確実なものにしていく上でも重要なことです。「強化理論(学習理論)」でも言われるように、人は自分の行動に対して受けた評価から、「何が良い行動」であり、「何が良くない行動」であるかを学習し理解していくものです。良い「こと」は良い、悪い「こと」は悪いと、部下の行動に対して客観的にフィードバックを与えていくことは上司の重要な役割といえます。



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