戦略論⑤

2008年12月2日 火曜日

早嶋です。



戦略論と題しましてを連載しましたが、本日は5回目です。



これまでコメントした戦略論1~4はいかに競争優位を構築するか?という命題にフォーカスをしました。



「戦略とは他社とは異なる活動を伴った独自性ある価値ポジションを創り出すこと」M.E.ポーター教授。



「戦略とは競争相手と相対的な力関係を変化させる計画を立てる作業」大前さん。



「戦略とは競争優位を構築して長期利益の最大化を目指すための選択」神戸大学の三品教授。



表現は違えど、競争優位を戦略のゴールと取れば、本質は差別化になりますね。そして、その差別化は1)持続性があり、2)模倣困難である、ことが前提です。



drawingあれ、1)と2)は表裏一体では?とお感じの方、ご名答。模倣困難という事は、つまり構築に時間がかかり、企業の優位性は保たれることにつながります。



この事例、最近ではシャープの液晶が考えられます。シャープの薄型テレビ「AQUOS(アクオス)」。自社ブランドでも好調に売上を伸ばし、他メーカーへの液晶パネルの供給も順調です。しかし、シャープの液晶技術は実に30年の年月を経て競争優位性を構築しています。始まりは、1970年頃着手した電卓の液晶実用化。まさに、経営戦略の要諦のような感じを受けます。



ここまで読んで、戦略の本質は競争に勝つことだけではない!と主張する方もいるでしょう。競争に勝つことだけを目的にすると顧客のことを忘れてしまい、競合他社だけの対応に追われてしまい、肝心の戦略に整合性がない!という理由からです。



しかし、競争に勝つためには、結局のところ顧客にフォーカスしなければ、売れる技術も売れませんので上記の内容は複合していると早嶋は捉えます。じゃ、戦略って一体何?と言われると、次のように話しをしています。



戦略とは企業や事業が将来実現すべきコンセプトとそこに至るためのシナリオを描いてビジネスプランに表現し実現すること。と。これは、ブログで何度も紹介している、Where、now&howの考え方そのものですね。



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